シビルエンジニアリング入門

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 シビルエンジニアリング入門
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 社会基盤を知る(石井一郎編著,鹿島出版会,2003.11/10)
担当教員 吉村 優治,和田 清

到達目標

以下の4項目を具体的な学習・教育目標とする。
①環境都市工学に関わる社会基盤について理解する(D-2社会技術)(前期)
②社会基盤が持つ社会での使命を理解する(D-4(1))
③循環型都市づくりの必要性を理解する((D-4(2))
④作品作成,実現場の見学,講演などを通して「快適で安全な社会基盤」の整備と「環境負荷を低減した循環型都市づくり」の創造の考え方を理解する(D-3創生,D-4(1)(2))

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標①環境都市工学に関わる社会基盤についてほぼ正確(8割以上)に示すことができる。環境都市工学に関わる社会基盤についてほぼ正確(6割以上)に示すことができる。環境都市工学に関わる社会基盤について示すことができない。
到達目標②社会基盤が持つ社会での使命を認識し現在の社会基盤整備の現状を理解している。社会基盤が持つ社会での使命を6割以上認識している。社会基盤が持つ社会での使命を認識していない。
到達目標③循環型都市づくりの必要性を認識し一部取り組みを行っている。循環型都市づくりの必要性を6割以上認識している。循環型都市づくりの必要性を認識していない。
到達目標④「快適で安全な社会基盤」の整備と「環境負荷を低減した循環型都市づくり」の創造の考え方を理解し一部取り組みを行っている。「快適で安全な社会基盤」の整備と「環境負荷を低減した循環型都市づくり」の創造の考え方を6割以上理解している。「快適で安全な社会基盤」の整備と「環境負荷を低減した循環型都市づくり」の創造の考え方を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では,環境都市工学で何を学び,卒業後はどのような仕事をするのか,社会基盤が持つ社会での使命,循環型都市づくりの必要性などについて学び,今後,本校で専門科目を学ぶ上での導入的な幅広い知識の修得を目指す。
授業の進め方・方法:
授業は前期50分,後期140分を基本とする。
前期は主に教科書を使用し,社会基盤全般についての基礎知識を講義する。後期は,社会基盤が持つ社会での使命,循環型都市づくりの必要性などについて,自ら体感する実験,作品作成,現場見学,特別講演などを中心に授業を進める。
また,本授業で学んだことを,これから本校で学ぶ指針にしてくれることを期待している。
注意点:
学習・教育目標
(D-2社会技術系)25%,(D-3創生系)25%,(D-4(1))25%,
(D-4(2))25%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第 1回:シビルエンジニアリング入門で学ぶ内容と講義計画
2週 第 2回:社会基盤の歴史 歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。
3週 第 3回:社会基盤の建設行政(公務員) 社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。
4週 第 4回:まちづくり まちづくりの概要を理解する
5週 第 5回:環境保全(地球環境問題・公害) 環境保全(地球環境問題・公害)の概要を理解する
6週 第 6回:社会基盤の景観デザイン 社会基盤の景観デザインの概要を理解する
7週 第 7回:交通社会基盤 交通社会基盤の概要を理解する
8週 第 8回:前期中間試験  
2ndQ
9週 第 9回:前期中間までの総復習(前期中間試験の解答の解説など)
(ALのレベルC)
10週 第10回:供給社会基盤(水道・電力) 供給社会基盤(水道・電力)の概要を理解する
11週 第11回:処理社会基盤(下水道・廃棄物処理) 処理社会基盤(下水道・廃棄物処理)の概要を理解する
12週 第12回:自然社会基盤(治山・河川・ダム・海岸) 自然社会基盤(治山・河川・ダム・海岸)の概要を理解する
13週 第13回:街造り(都市計画) 街造り(都市計画)の概要を理解する
14週 第14回:災害と補償・保険 説明責任、内部告発、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できる。
15週 前期期末試験
16週 前期期末までの総復習(前期期末試験の解答の解説など,共生の家提案などまとめ)
(ALのレベルC)
後期
3rdQ
1週 「快適で安全な社会基盤」の整備と「環境負荷を低減した循環型都市づくり」の創造の考え方 「快適で安全な社会基盤」の整備と「環境負荷を低減した循環型都市づくり」の創造の考え方等の概要を理解する
2週 森林整備と防災,循環型社会への取り組み
(森林の現状と再生,間伐材の利用等)
(ALのレベルA)
森林整備と防災,循環型社会への取り組み
(森林の現状と再生,間伐材の利用等)の概要を理解する
3週 森林整備と防災,循環型社会への取り組み
(森林の現状と再生,間伐材の利用等)の概要を理解する
4週 生態系に考慮した河川整備,親水護岸
(ALのレベルA)
生態系に考慮した河川整備,親水護岸の概要を理解する
5週 生態系に考慮した河川整備,親水護岸の概要を理解する
6週 橋梁のデザインと景観,施工と維持管理
(ALのレベルA)
橋梁のデザインと景観,施工と維持管理の概要を理解する
7週 橋梁のデザインと景観,施工と維持管理の概要を理解する
8週 災害に強い街造り,防災
(ALのレベルA)
災害に強い街造り,防災の概要を理解する
4thQ
9週 災害に強い街造り,防災の概要を理解する
10週 リデュース(Reduce:発生抑制)・リユース(Reuse:再利用)・リサイクル(Recycle:再生利用)
-環境への負荷を低減した循環型社会を造るための取り組み事例-
(ALのレベルA)
リデュース(Reduce:発生抑制)・リユース(Reuse:再利用)・リサイクル(Recycle:再生利用)
-環境への負荷を低減した循環型社会を造るための取り組み事例-の概要を理解する
11週 リデュース(Reduce:発生抑制)・リユース(Reuse:再利用)・リサイクル(Recycle:再生利用)
-環境への負荷を低減した循環型社会を造るための取り組み事例-の概要を理解する
12週 リデュース(Reduce:発生抑制)・リユース(Reuse:再利用)・リサイクル(Recycle:再生利用)
-環境への負荷を低減した循環型社会を造るための取り組み事例-の概要を理解する
13週 建設行政の執行・建設技術者の国家資格 技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。
14週 社会に貢献する建設技術(土木技術者の進路と社会貢献) 技術者を目指す者として、さまざまな課題に力を合わせて取り組んでいくことができる。
15週 1年間の総まとめとエンジニアの心構え 技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後14
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3前14
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前2
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。3後15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2前4,後13
技術史技術史歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。2前2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ学習状況合計
総合評価割合2000000300500
基礎的能力20000000200
専門的能力0000000
分野横断的能力00000300300