物理BⅡ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理BⅡ
科目番号 0036 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 総合物理1、総合物理2(数研出版)/リードα物理基礎・物理
担当教員 菅 菜穂美,渡邉 慎

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
① 正弦波の数式による表現方法の理解
② 重ね合わせの原理の理解
③ 波の定常波・干渉の理解
④ 波の反射・屈折・回折の理解
⑤ 音と光の物理的性質の理解
⑥ 熱と物質の状態についての理解
⑦ 気体の状態の理解と応用
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1正弦波を数式で表現する問題をほぼ正確に解くことができる。正弦波を数式で表現する問題を6割以上解くことができる。正弦波を数式で表現できない。
評価項目2重ね合わせの原理を理解でき,問題をほぼ正確に解くことができる。重ね合わせの原理を理解でき,問題を6割以上解くことができる。重ね合わせの原理を理解していない。
評価項目3波の定常波・干渉を理解でき,問題をほぼ正確に解くことができる。波の定常波・干渉を理解でき,問題を6割以上解くことができる。波の定常波・干渉を理解していない。
評価項目4波の反射・屈折・回折を理解でき,問題をほぼ正確に解くことができる。波の反射・屈折・回折を理解でき,問題を6割以上解くことができる。波の反射・屈折・回折を理解していない。
評価項目5音と光の物理的性質を理解でき,問題をほぼ正確に解くことができる。音と光の物理的性質を理解でき,問題を6割以上解くことができる。音と光の物理的性質を理解していない。
評価項目6熱と物質の状態を理解でき,熱量に関する問題をほぼ正確に解くことができる。熱と物質の状態を理解でき,熱量に関する問題を6割以上解くことができる。熱と物質の状態を理解していない。
評価項目7気体の状態を物理的に理解でき,さらに気体に関する問題をほぼ正確に解くことができる。気体の状態を物理的に理解でき,さらに気体に関する問題を6割以上解くことができる。気体の状態を物理的に理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理BⅡでは,一般的な波の数式表現,および物理的な性質を学習する。また,音や光の波としての物理的性質を学習する。さらに,熱力学の基礎概念も学習する。
専門科目を理解するための基礎学力の習得という効果が期待される。
授業の進め方・方法:
授業はほぼ教科書に沿って進める。課題テストを適宜行う。また,教科書の学習内容の理解を深めるために,実際の現象を実験・観察したり,シミュレーションを見せたりしながら進める。数学の学習度に応じた授業を行う。
事前準備の学習:物理BI(特に円運動と単振動)の復習をしておくこと。
英語導入計画:なし
注意点:
総合物理1、総合物理2の教科書を使用する。教科書と問題集の問題は,その都度必ず解くこと。
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 波の表し方(AL のレベル C)
正弦波の式(AL のレベル C)
波の波長,周期,振動数,速さについて説明できる。
横波と縦波の違いについて説明できる。
正弦波の式について理解している。
2週 重ねあわせの原理(AL のレベル B)
定常波(AL のレベル C)
波の重ね合わせの原理を理解している。
波の独立性を理解している。
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を理解している。
3週 波の干渉(AL のレベル C)
波の反射と屈折(AL のレベル C)
2つの波が干渉するとき,互いに強めあう条件と弱めあう条件について説明できる。
波の反射の法則,屈折の法則について説明できる。
4週 ホイヘンスの原理、波の回折(AL のレベル C)
音波(AL のレベル C)
ホイヘンスの原理を理解している。
波の回折について説明できる。
音波が縦波であることを理解している。
5週 音の反射・屈折・回折・干渉(AL のレベル C)
うなり(AL のレベル B)
音の反射・屈折・回折・干渉について,具体例をあげて説明できる。
うなりについて理解している。
6週 弦の振動、気柱の振動(AL のレベル C)
共振、共鳴(AL のレベル C)
弦の長さと,弦を伝わる波の速さから,弦の固有振動数を求めることができる。
気柱の長さと音速から,開管,閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。
共振,共鳴現象について具体例を挙げることができる。
7週 ドップラー効果 (AL のレベル C)
光とその種類、光の速さ(AL のレベル C)
一直線上の運動において,ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。
光は電磁波の一種であり,波長(振動数)により分類できることを理解している。
8週 後期中間試験
第7週までの教授内容に関する問題について,6割以上正答できる。
4thQ
9週 光の反射・屈折・全反射(AL のレベル C)
光の分散、スペクトル、散乱、偏光(AL のレベル C)
光の反射角,屈折角に関する計算ができる。
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを理解している。
自然光と偏光の違いについて説明できる。
10週 ヤングの実験(AL のレベル C) ヤングの実験について理解している。
明線(暗線)の位置,明線(暗線)間隔を計算できる。
11週 回折格子・薄膜による光の干渉(AL のレベル C) 回折格子・薄膜による光の干渉について理解している。
12週 温度と熱量(AL のレベル C)
熱容量、比熱、熱量の保存(AL のレベル C)
熱量の保存則を表す式を立て,熱容量や比熱を求めることができる。
13週 ボイル・シャルルの法則(AL のレベル C)
気体分子の運動(AL のレベル C)
ボイルの法則,シャルルの法則を用いて,気体の圧力,温度,体積に関する計算ができる。
気体分子の運動から気体の圧力・平均運動エネルギー・二乗平均速度を導く過程を理解している。
14週 気体の状態変化、内部エネルギー(AL のレベル C)
熱力学第一法則、熱効率(AL のレベル C)
気体が状態変化をする場合について,様々な熱力学量を求めることができる。
気体の内部エネルギーについて理解している。
熱力学第一法則について理解している。
熱機関について理解し、熱効率に関する計算ができる。
15週 期末試験 第14週までの教授内容に関する問題について,6割以上正答できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
物理実験物理実験熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合20050250
得点20050250