基礎力学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎力学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 土木基礎力学1(実教出版)を用いる.その他,適宜,プリントを配る
担当教員 水野 和憲

到達目標

1.物体に作用する未知の外力を求めることができる
2.物体内に発生する内力を求め,図化することができる
3.物体の変形に関する力学を理解し,変形量を求めることができる
4.構造物の断面の性質について理解し,部材断面の諸量(断面1次モーメント,断面2次モーメント)について求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
単純梁の反力を計算できる単純梁に複数,荷重が作用している場合の力のつり合い式をたて,反力を求めることができる単純梁に荷重が作用している場合の力のつり合い式をたて,反力を求めることができる単純梁の反力を求めることができない
単純梁の断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図を描くことができる単純梁に2つ以上の荷重が作用している場合の断面力を計算し,断面力図を描くことができる単純梁に1つの荷重が作用している場合の断面力を計算し,断面力図を描くことができる単純梁の断面力を求めることができない
応力とひずみの概念を理解し,フックの法則,弾性係数,ポアソン比の概要について説明でき,それらを計算できる応力とひずみの関係を説明でき,弾性係数,ポアソン比について計算できるとともに,フックの法則を用いて変形量が計算できる応力とひずみの関係を説明でき,フックの法則,弾性係数,ポアソン比について計算できるひずみ,弾性係数,ポワソン比などを求めることができない
構造物の断面の性質について理解し,部材断面の諸量(断面1次モーメント,断面2次モーメント)について求めることができる複雑な断面形状について部材断面の諸量(断面1次モーメント,断面2次モーメント)を求めることができる簡単な断面形状について部材断面の諸量(断面1次モーメント,断面2次モーメント)を求めることができる部材断面の諸量(断面1次モーメント,断面2次モーメント)を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学で学んだ力学と環境都市工学で必要とされる力学の関係を理解しながら,社会基盤整備に関わる設計,施工に必要となる力学の基礎的な知識を修得する.
特に,対象とする物体や材料(構造物・水・土・コンクリート)が変わっても共通する力学的性質を学習する.本授業では「力のつりあい」を徹底的に理解し,これより未知の“力”を求める考え方を理解する.
授業の進め方・方法:
授業は,板書やPowerPointを中心に説明を行うので,各自講義ノートを充実させること.
同時に,適宜行う演習問題に積極的に取り組み,理解を深めること.また,必要に応じて簡単な力学実験を実施するので,データをExcelで整理することがある.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
学習・教育到達目標:(D-2 力学系)100%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義概要,物理学の力学と環境都市工学の力学の関係について
(ALのレベルC)
物理学の力学と環境都市工学の力学の関係について理解する
2週 力学を学ぶ前に(単位と次元 他)
(ALのレベルC)
単位と次元について理解する
3週 力の性質1(力の種類・単位・法則)
(ALのレベルC)
力の種類・単位・法則について理解する
4週 力の性質2(力の表し方:合成・分解)
(ALのレベルC)
力の表し方:合成・分解を理解し、計算できる
5週 力の性質3(力のモーメント)
(ALのレベルC)
力のモーメントを理解する
6週 力の性質4(力のつりあい1)・・・物体が質点の場合
(ALのレベルC)
力のつりあい式をたて、未知の外力を計算できる
7週 力の性質5(力のつりあい2)・・・物体が剛体の場合
(ALのレベルC)
力のつりあい式をたて、未知の外力を計算できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 物体に作用する外力と力のつりあい(荷重の形状と地盤が支える力=反力)
(ALのレベルC)
反力について理解する
10週 物体に作用する外力と力のつりあい(集中荷重が作用した場合の反力の計算)
(ALのレベルC)
反力を計算できる
11週 物体に作用する外力と力のつりあい(分布荷重が作用した場合の反力の計算)
(ALのレベルC)
反力を計算できる
12週 物体の内部に発生する内力と力のつりあい(軸力)
(ALのレベルC)
断面力を計算できる
13週 物体の内部に発生する内力と力のつりあい(せん断力)
(ALのレベルC)
断面力を計算できる
14週 物体の内部に発生する内力と力のつりあい(曲げモーメント)
(ALのレベルC)
断面力を計算できる
15週 基礎力学前半のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 物体の内部に発生する内力と力のつりあい(単純梁を解く1)
(ALのレベルC)
断面力を計算できる
2週 物体の内部に発生する内力と力のつりあい(単純梁を解く2)
(ALのレベルC)
断面力図を描くことができる
3週 物体の断面の性質(断面一次モーメント)
(ALのレベルC)
断面一次モーメントについて理解する
4週 物体の断面の性質(図心およびその実験)
(ALのレベルA)
図心について理解し、模型と計算で求めることができる
5週 物体の断面の性質(断面二次モーメント)
(ALのレベルC)
断面二次モーメントについて理解する
6週 物体の変形・・・鋼材の引張試験
(ALのレベルB)
物体の変形について理解する
7週 物体の変形・・・鋼材の引張試験の測定結果の整理
(ALのレベルB)
物体の変形について理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 物体の変形(応力とひずみ)
(ALのレベルC)
応力とひずみについて理解する
10週 物体の変形(応力とひずみの関係)・・・弾性体
(ALのレベルC)
弾性体について理解する
11週 流体の力学(水の重量)
(ALのレベルC)
水の性質について理解する
12週 流体の力学(静水圧)
(ALのレベルC)
静水圧について理解する
13週 流体の力学(水が構造物におよぼす力)
(ALのレベルC)
水が構造物におよぼす力について理解する
14週 流体の力学(浮力)
(ALのレベルC)
浮力を計算できる
15週 フォローアップ(期末試験解答の解説など)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。3
地盤土の生成、基本的物理量、構造などについて、説明できる。4
水理水理学で用いる単位系を説明できる。4
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。4

評価割合

試験平常試験課題合計
総合評価割合400703000500
得点400703000500