コンクリート工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コンクリート工学Ⅱ
科目番号 0073 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 わかるコンクリート構造(井上 晋・学芸出版社、2015)
担当教員 岩瀬 裕之

到達目標

コンクリート構造物の設計に必要な基礎知識を習得する。コンクリート構造物の設計法を理解するとともに、簡単なコンクリート部材を設計できるようにする。(D-2)
① コンクリート構造物の各種限界状態について理解する
② 各種設計方法を理解する
③ 曲げ,軸方向力,せん断などの荷重を受ける部材の耐力が算定できる
④ 変形やたわみの計算ができる
⑤ 簡単な鉄筋コンクリートはり部材の設計ができる。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種限界状態が正確に説明できる.各種限界状態がほぼ正確に説明できる.各種限界状態が説明できい.
評価項目2各種設計方法の手順を正確に説明できる各種設計方法の手順をほぼ正確に説明できる.各種設計方法の手順を説明できない.
評価項目3各種荷重を受ける部材の耐力が正確に計算できる.各種荷重を受ける部材の耐力がほぼ正確に計算できる.各種荷重を受ける部材の耐力が計算できない.
評価項目4 ひびわれ幅やたわみが正確に計算できる. ひびわれ幅やたわみがほぼ正確に計算できる. ひびわれ幅やたわみが計算できない.
評価項目5 簡単な鉄筋コンクリートはり部材の設計が正確にできる. 簡単な鉄筋コンクリートはり部材の設計がほぼ正確にできる荷重 簡単な鉄筋コンクリートはり部材の設計がきない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンクリート構造物の設計に必要な基礎知識を習得する。コンクリート構造物の設計法を理解するとともに、簡単なコンクリート部材を設計できるようにする.
この科目は企業でコンクリート構造物の設計施工の実務を担当していた教員が,その経験を活かし,鉄筋コンクリートの構造物の設計手法について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業は、板書や配付資料を中心に説明を行うので、各自講義ノートを充実させること。演習問題を解くことで理解を深めること。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
授業の内容を確実に身につけるために,予習・復習が必要である
国家公務員採用一般職試験(大卒程度・土木),技術士一次試験建設部門「コンクリート」、コンクリート技士,コンクリート主任技士,コンクリート診断士の関連問題および教科書の演習問題と同等レベルの問題を試験等で出題し,総合して6割以上の正解レベルまで達していること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンクリート工学Ⅰの復習 単鉄筋コンクリート部材の曲げ耐力に関して復習を行い理解する.
2週 複鉄筋コンクリートはり(1) 複鉄筋コンクリートはりの曲げ耐力算定の原理を理解する
3週 複鉄筋コンクリートはり(2)AL:C 複鉄筋コンクリートはりの曲げ耐力が算定できる.
4週 複鉄筋コンクリートはり(3)AL:C 少し複雑な複鉄筋コンクリートはりの曲げ耐力が算定できる.
5週 T形はり(1) T型鉄筋コンクリートはりの耐力算定の原理を理解する.
6週 T形はり(2)AL:C T型鉄筋コンクリートはりの耐力算定ができる.
7週 複雑な断面形状のはりAL:C 曲げを受けるはりの破壊過程を説明できる.
8週 構造解析(軸方向力と曲げモーメント)AL:C 鉄筋コンクリート構造に作用する軸方向力と曲げモーメントが求められる.
2ndQ
9週 軸力と曲げを受ける部材(1) 曲げと軸力を受ける部材の耐力算定原理を理解する.
10週 軸力と曲げを受ける部材(2) 曲げと軸力を受ける簡単な部材の耐力算定できる.
11週 軸力と曲げを受ける部材(3)AL:C 曲げと軸力を受ける簡単な部材の耐力算定できる.
12週 軸力と曲げを受ける部材(4)AL:C 曲げと軸力を受ける部材の耐力算定できる.
13週 プレストレストコンクリートの基礎AL:C プレストレストコンクリートの原理を理解する.
14週 限界状態設計法と許容応力度設計法 限界状態設計法と許容応力度設計法を説明できる.
15週 期末試験
16週 前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 限界状態と部分安全係数(1) 限界状態と部分安全係数の概念を理解する.(教室外学修)各限界状態と部分安全係数に関する学習
2週 限界状態と部分安全係数(2) 限界状態と部分安全係数を説明でき使いこなせる.(教室外学修)各限界状態と部分安全係数に関する学習
3週 構造解析(せん断) 鉄筋コンクリート構造に作用するせん断力を算定できる.(教室外学修)せん断を受ける部材の解析方法の学習と問題演習
4週 せん断を受ける部材(1) せん断力を受ける部材の耐力算定原理を理解する.(教室外学修)せん断を受ける部材の解析方法の学習と問題演習
5週 せん断を受ける部材(2)AL:C せん断力を受ける部材の耐力が算定できる.(教室外学修)せん断を受ける部材の解析方法の学習と問題演習
6週 せん断を受ける部材(3)AL:C 少し複雑なせん断力を受ける部材の耐力が算定できる.(教室外学修)せん断を受ける部材の解析方法の学習と問題演習
7週 一般構造細目 一般構造細目を説明できる.(教室外学修)構造細目に関する学習
8週 中間試験
4thQ
9週 RCはりの設計演習(1) 簡単なRCはりの設計ができる.(教室外学修)RCはりの設計に関する問題演習
10週 RCはりの設計演習(2)AL:B RCはりの設計が出来る.(教室外学修)RCはりの設計に関する問題演習
11週 耐久性AL:B 耐久性についての概念を理解する.(教室外学修)耐久性に関する学習
12週 使用限界状態 ひびわれAL:B ひび割れの算定ができる.(教室外学修)ひびわれに関する問題演習
13週 使用限界状態 変形AL:B たわみの算定ができる.(教室外学修)変形,たわみに関する問題演習
14週 疲労限界状態AL:B 疲労限界について算定できる.(教室外学修)疲労限界状態に関する問題演習
15週 期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合400100500
得点400100500