環境工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境工学Ⅱ
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 Professional Engineer Library 環境工学(山崎慎一/編著,実教出版,2017)
担当教員 角野 晴彦,李 富生

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①我が国の水道の歴史,役割を理解する。
②水道計画および施設を理解する。
③浄水の単位操作,高度処理を理解する。
④資源問題と持続可能性の評価を理解する。
⑤廃棄物の現状と対策を理解する。
⑥大気汚染の現状と対策を理解する。
⑦音・振動の評価と対策を理解する。
⑧生態系と生物多様性を理解する。
⑨環境アセスメントについて理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
我が国における水道の歴史,役割を説明することができる。我が国における水道の歴史,役割を正確に説明することができる。我が国における水道の歴史,役割をほぼ正確に説明することができる。我が国における水道の歴史,役割,これらに関する基本的な知識がない。
水道計画および施設を理解し,これらに関する説明と計算ができる。水道計画および施設を理解し,これらに関する説明と計算を正確にできる。水道計画および施設を理解し,これらに関する説明と計算をほぼ正確にできる。水道計画および施設,これらに関する説明と計算の基本的な知識が無い。
浄水の単位操作を理解し,これに関する説明と計算ができる。浄水の単位操作を理解し,これに関する説明と計算を正確にできる。浄水の単位操作を理解し,これに関する説明と計算をほぼ正確にできる。浄水の単位操作,これに関する説明と計算の基本的な知識が無い。
各種資源の状況と,環境容量等による持続可能性の評価を説明できる。各種資源の状況と,環境容量等による持続可能性の評価を正確に説明できる。各種資源の状況と,環境容量等による持続可能性の評価をほぼ正確に説明できる。各種資源の状況と,環境容量等による持続可能性の評価,これらに関する基本的な知識がない。
廃棄物の分類,処理の現状,発生抑制から適正処理までを説明できる。廃棄物の分類,処理の現状,発生抑制から適正処理までを正確に説明できる。廃棄物の分類,処理の現状,発生抑制から適正処理までをほぼ正確に説明できる。廃棄物の分類,処理の現状,発生抑制から適正処理,これらに関する基本的な知識がない。
大気汚染の物質,発生源,大気汚染の予測を理解し,これらに関する説明ができる。大気汚染の物質,発生源,大気汚染の予測を理解し,これらに関する説明を正確にできる。大気汚染の物質,発生源,大気汚染の予測を理解し,これらに関する説明をほぼ正確にできる。大気汚染の物質,発生源,大気汚染の予測,これらに関する基本的な知識がない。
騒音問題の現状,音の基礎,騒音の対策方法,振動問題の現状を理解し,これらに関する説明と計算ができる。騒音問題の現状,音の基礎,騒音の対策方法,振動問題の現状を理解し,これらに関する説明と計算を正確にできる。騒音問題の現状,音の基礎,騒音の対策方法,振動問題の現状を理解し,これらに関する説明と計算をほぼ正確にできる。騒音問題の現状,音の基礎,騒音の対策方法,振動問題の現状,これらに関する説明と計算の基本的知識がない。
生物多様性の意味と現状,生態系と生物多様性を保全するための手法と法令を説明できる。生物多様性の意味と現状,生態系と生物多様性を保全するための手法と法令を正確に説明できる。生物多様性の意味と現状,生態系と生物多様性を保全するための手法と法令をほぼ正確に説明できる。生物多様性の意味と現状,生態系と生物多様性を保全するための手法と法令,これらに関する基本的な知識がない。
環境アセスメントの必要性と一連の流れを説明できる。環境アセスメントの必要性と一連の流れを正確に説明できる。環境アセスメントの必要性と一連の流れをほぼ正確に説明できる。環境アセスメントの必要性と一連の流れ,これらに関する基本的な知識がない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
都市生活の機能維持に必要な水道水の供給について理解し、衛生を確保するための基本的な考え方を修得する。
資源問題、廃棄物、大気汚染および騒音・振動といった環境問題の現状、発生源、発生機構、予測手法、防止対策などについて理解し、生物多様性、環境アセスメントなどの観点から人間社会からの環境負荷低減の必要性を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書および配布資料を中心に説明を行い、定期的に演習問題を解くことで理解を深める。前期の水道の範囲は、上水道や衛生工学に関連する書籍を利用しての学習を推奨する。後期の範囲は、内容が多岐にわたるので要点を理解し、各自学習ノートを充実させて復習を十分行なう。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
成績評価の方法:
前期:中間試験100点+期末試験100点
後期:中間試験100点+期末試験100点
学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績評価する。
試験には,配布資料(練習問題等)の内容を含む。
学習・教育目標:(D-4(2))100%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水道の歴史と概論、水質基準 我が国の水道の歴史から現況、役割および水質基準を理解している。
2週 水道計画 貯水から給水までの水道施設の流れを理解している。水道計画に必要な各水量を理解している。
3週 貯水と取水 貯水の必要性、水源の選択、必要貯水量および取水施設を理解している。
4週 導水(ALのレベルC) 導水方法を説明でき、水路の流量を計算できる。
5週 送水と配水1 送水量と配水量を理解している。
6週 配水2(ALのレベルC) 配水量を説明でき、配水池の必要容量を計算できる。
7週 中間試験
8週 給水,浄水の概要 給水施設を理解している。浄水施設の目的と構成を理解している。
2ndQ
9週 沈殿の理論 粒子の沈殿を理解している。
10週 沈殿池(ALのレベルC) 粒子の沈殿を説明でき、理想沈殿池の除去率を計算できる。
11週 凝集 凝集の目的と方法を理解している。
12週 ろ過(ALのレベルC) 緩速ろ過、急速ろ過および膜ろ過を理解している。ろ過池の面積を計算できる。
13週 消毒 塩素消毒の長所と短所および塩素の添加方法を理解している。
14週 高度処理 高度処理の役割を理解している。
15週 期末試験
16週 前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 資源問題 各種資源の利用状況や埋蔵量を理解している。
2週 持続可能性の評価(ALのレベルC) 環境容量等による持続可能性の評価を理解している。
3週 廃棄物の現状
廃棄物を分類でき、処理の現状を理解している。
4週 廃棄物問題への対策
廃棄物の発生抑制から適正処理までを理解している。
5週 大気汚染の現状 大気汚染の物質、発生源を理解している。
6週 大気汚染の予測(ALのレベルC) 気象条件と拡散を理解して、大気汚染を予測できる。
7週 中間試験
8週 音の評価(ALのレベルC) 騒音問題の現状と音の基礎を理解している。
4thQ
9週 騒音対策の原理(ALのレベルC) 騒音の対策方法の原理を理解している。
10週 騒音対策と振動問題の現状 騒音の対策方法と振動問題の現状を理解している。
11週 生物多様性 生物多様性の意味と現状を理解している。
12週 生態系と生物多様性の保全 生態系と生物多様性を保全するための手法と法令を理解している。
13週 環境アセスメント 環境アセスメントの必要性と手続きを理解している。
14週 ミティゲーション ミティゲーションの内容を理解している。
15週 期末試験
16週 後期のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境水道の役割、種類を説明できる。4前1
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。4前2
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。4前8
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。4
騒音の発生源と現状について、説明できる。4後12
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。4
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。4
環境影響評価の目的を説明できる。4後3
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4後3
環境影響指標を説明できる。4後3
リスクアセスメントを説明できる。4後1,後2
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4後3
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4
生態系の保全手法を説明できる。4
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4
物質循環と微生物の関係を説明できる。4

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合1000100
基礎的能力30030
専門的能力70070
分野横断的能力000