数理計画学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 数理計画学Ⅰ
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:社会基盤の計画学-確率統計、数理モデルと経済諸法-(藤田素弘他,理工図書,2013) 参考書:特に指定なし(必要に応じて文献を紹介する)
担当教員 川端 光昭

到達目標

以下の各項目を到達目標とする.
① 線形計画問題を図解法、シンプレックス法を適用して解くことができる
② 最適化問題として輸送問題を解くことができる
③ ネットワーク計画法を理解し、工程計画問題を解くことができる
④ 独立及び従属事象の確率の基礎を理解し、確率を計算できる
⑤ 不確定事象と確率分布の関係性を理解し、確率分布を適用して確率を計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形計画問題を定式化し図解法・シンプレックス法を用いて最適解を導ける与えられた基礎的な線形計画問題について図解法・シンプレックス法を用いて最適解を導ける図解法・シンプレックス法を理解していない
評価項目2最適解の探索方法を理解しており、輸送問題を適切に解くことができる輸送問題における初期実行可能解の特定方法を理解している輸送問題の基本を理解していない
評価項目3ネットワーク計画法により余裕時間を計算できるネットワーク計画法により最短工期を計算できるネットワーク計画法の基本を理解していない
評価項目4確率論を理解し、現実的な問題の確率を計算できる確率論の基本を理解し、簡単な確率の計算ができる確率論の基本を理解していない
評価項目5不確定事象に対して適切に分布関数を適用し確率を計算できる分布関数の基本を理解し簡単な計算ができる分布関数の基本を理解していない
評価項目6マルコフ連鎖を理解し現実的な問題の計算を正確にできる マルコフ連鎖の基本を理解し簡単な遷移確率の計算ができるマルコフ連鎖を理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
環境都市工学分野においては,道路交通,廃棄物などの需要予測をはじめとした,社会システムのモデル化とそれに基づく予測や最適化といった問題について,数理理論を援用することが必要とされている.そこで本授業では,システムの最適化を行うために必要となる考え方,および確率論の現象分析への適用方法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
教科書および配布プリントにもとづき各理論の基本を講義する.授業中の演習を通じて解法を理解することを期待する.
英語導入計画: Documents(20%)
注意点:
前期:中間試験100点+期末試験100点+学習状況(小テスト,課題提出等)40点
後期:中間試験100点+期末試験100点++学習状況(小テスト,課題提出等)40点
学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績をつける
学習・教育目標:(D-1 数学系)50% ,(D-2 設計・システム系)50%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 環境都市工学の中での計画学の位置づけ 環境都市工学における数理計画学の位置づけを理解している.
2週 線形計画法の意味と定式化(ALレベル:C) 左記について理解している.
3週 線形計画法の図解法による解法(ALレベル:C) 左記について理解している.
4週 制約条件が複雑な場合の図解法(ALレベル:C) 左記について理解している.
5週 シンプレックス法の基礎(ALレベル:C) 左記について理解している.
6週 異なる制約条件が混在する場合のシンプレックス法(ALレベル:C) 左記について理解している.
7週 制約条件に等号が含まれる場合のシンプレックス法(ALレベル:C) 左記について理解している.
8週 数理計画ソルバーを用いた線形計画問題の解法(ALレベル:C) 左記について理解している.
2ndQ
9週 中間試験 1週~8週までの学習内容を理解している.
10週 輸送問題の解き方(ALレベル:C) 左記について理解している.
11週 輸送問題の演習(ALレベル:C) 左記について理解している.
12週 ネットワークによる工程の表現方法(ALレベル:C) 左記について理解している.
13週 クリティカルパスの求め方(ALレベル:C) 左記について理解している.
14週 各作業の余裕時間の求め方(ALレベル:C) 左記について理解している.
15週 期末試験 10週~14週までの学習内容を理解している.
16週 期末試験の解説と講評 10週~14週までの学習内容を理解している.
後期
3rdQ
1週 環境都市工学で不確定な現象へ確率・統計的手法を利用する必要性と意義 左記について理解している.
2週 不確定事象と確率(ALレベル:C) 左記について理解している.
3週 独立事象・従属事象・ベイズの定理の現実問題への適用(ALレベル:C) 左記について理解している.
4週 独立事象・従属事象・ベイズの定理の演算(ALレベル:C) 左記について理解している.
5週 確率分布の意味と現実問題への適用(ALレベル:C) 左記について理解している.
6週 確率分布と累積分布(ALレベル:C) 左記について理解している.
7週 平均,分散,モーメント(ALレベル:C) 左記について理解している.
8週 期待値に関する演算(ALレベル:C) 左記について理解している.
4thQ
9週 中間試験 1週~8週までの学習内容を理解している.
10週 二項分布とポアソン分布(ALレベル:C) 左記について理解している.
11週 正規分布(ALレベル:C) 左記について理解している.
12週 正規分布同士の和の分布(ALレベル:C) 左記について理解している.
13週 幾何分布と指数分布(ALレベル:C) 左記について理解している.
14週 マルコフ連鎖(ALレベル:C) 左記について理解している.
15週 期末試験 10週~14週までの学習内容を理解している.
16週 期末試験の解説と講評 10週~14週までの学習内容を理解している.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画計画の意義と計画学の考え方を説明できる。4
二項分布、ポアソン分布、正規分布(和・差の分布)、ガンベル分布、同時確率密度関数を説明できる。4
線形計画法(図解法、シンプレックス法)を説明できる。4

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験後期期末試験課題・レポート合計
総合評価割合10010010010080480
得点10010010010080480