数値計算法

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数値計算法
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工学のためVBA VBAプログラミン基礎(村木正芳,東京電機大学出版局 ,2009 .10.10 )
担当教員 鈴木 正人

到達目標

以下の各項目を到達目標とする.
①VBAエディタを使用し,マクロを組める
②VBAで基本的なプログラムを組み,実行できる
③VBAで分岐,ループ,関数を含んだプログラムを作成できる
④VBAで基礎的な数値計算を行える
⑤非線形方程式の解を数値計算処理により求めることができる
⑥連立一次方程式の解を数値計算処理により求めることができる
⑦数値計算処理により関数近似を行える
⑧数値計算処理により定積分の解を求めることができる
⑨常微分方程式の近似解を数値計算処理により求めることができる
⑩実践的な数値計算処理を行える
岐⾩⾼専ディプロマポリシー:(E)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1VBAエディタを使用しマクロを正確に編集することができるVBAエディタを使用しマクロをほぼ正確に編集することができるVBAエディタを使用しマクロを編集することができない
評価項目2VBA言語を用いて基本的なプログラムを正確に組むことができるVBA言語を用いて基本的なプログラムをほぼ正確に組むことができるVBA言語を用いて基本的なプログラムを組むことができない
評価項目3VBA言語で分岐とループ,および関数を含んだプログラムを正確に組むことができるVBA言語で分岐とループ,および関数を含んだプログラムをほぼ正確に組むことができるVBA言語で分岐とループ,および関数を含んだプログラムを組むことができない
評価項目4VBA言語で基礎的な数値計算を正確に行うことができるVBA言語で基礎的な数値計算をほぼ正確に行うことができるVBA言語で基礎的な数値計算を行うことができない
評価項目5非線形方程式の解を二分法,逐次近似法,ニュートン法を用いて正確に解くことができる非線形方程式の解を二分法,逐次近似法,ニュートン法を用いてほぼ正確に解くことができる非線形方程式の解を二分法,逐次近似法,ニュートン法を用いて解くことができない
評価項目6連立方程式の解を,反復法,ガウスの消去法により正確に解くことができる連立方程式の解を反復法,ガウスの消去法を用いてほぼ正確に解くことができる連立方程式の解を反復法,ガウスの消去法を用いて解くことでできない
評価項目7区分求積法,台形法,シンプソン法を用いて正確に積分することができる区分求積法,台形法,シンプソン法を用いてほぼ正確に積分することができる区分求積法,台形法,シンプソン法を用いて積分することができない
評価項目8オイラー法,ルンゲクッタ法を用いて正確に常微分方程式の近似解を求めることができるオイラー法,ルンゲクッタ法を用いてほぼ正確に常微分方程式の近似解を求めることができるオイラー法,ルンゲクッタ法を用いて常微分方程式の近似解を求めることができない
評価項目9excelを利用した統計解析を正確に行うことができるexcelを利用した統計解析をほぼ正確に行うことができるexcelを利用した統計解析を行うことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
科学技術における共通の情報技術リテラシープログラミング能力を身につける.また,工学の分野で多用される数値計算法について学ぶ.身につけたプログラミング能力を活かし,数値計算法をプログラムとして実現することで,より数値計算法に対する理解を深める.
これら一連の学習を通し,プログラミング能力と数値計算法が,専門科目の主要分野で応用できる能力を涵養する.
授業の進め方・方法:
前期は,ExcelVBA言語によるプログラミングの講義および演習を主体に行う.マクロの作成から始めてVBA言語に慣れ親しんだ後は,VBA言語を用いた数値計算の初歩について学ぶ.
後期は,環境都市工学の分野で必要となる各種の数値計算処理について講義および演習を主体に行う.前期に学んだ知識を活かし,ExcelおよびVBA言語を用いて,実践的な数値計算法について学ぶ.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
成績評価に教室外学修の内容は含まれる.
学習・教育目標:(D-1数学系)50%,(E-2)50%
授業の内容を確実に⾝につけるために、予習・復習が必須である

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数値計算法的解法の意味 数値計算的解法と解析的解法の違いを理解する
2週 VBAプログラムの実行と終了 マクロの記録と実行ができる.
3週 VBAプログラムの編集(VBAエディタの使用方法) VBAプログラムが編集できる
4週 VBA記述の基本 簡単なVBAプログラムを入力し,実行できる
5週 セルの操作と変数 セルの値を入出力できる
6週 簡単な計算とプログラムの流れ(ALのレベルC) フローチャートを自分で描くことができる
7週 分岐を使ったプログラム 分岐の文法を理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 繰り返し処理を使ったプログラム 繰り返しの文法を理解する
10週 一変数方程式の解法(二分法)のアルゴリズムとプログラミング(ALのレベルC) 二分法を理解し計算することができる.(教室外学修)二分法プログラミング
11週 一変数方程式の解法(逐次近似法)のアルゴリズムとプログラミング(ALのレベルC) 逐次近似法を理解し計算することができる.(教室外学修)逐次近似法プログラミング
12週 一変数方程式の解法(ニュートン法)のアルゴリズムとプログラミング(ALのレベルC) ニュートン法を理解し計算することができる.(教室外学修)ニュートン法プログラミング
13週 一変数関数の最大化(黄金分割方)のアルゴリズムとプログラミング(ALのレベルC) 黄金分割法を理解し計算することができる.(教室外学修)黄金分割法プログラミング
14週 一変数方程式の解法に関するまとめと演習 これまで学んだ計算手法の特徴を理解する
15週 期末試験の解答の解説および総括 期末試験で間違えた箇所を確認する
16週
後期
3rdQ
1週 連立1次方程式の解法1(反復法)(ALのレベルC) 連立1次方程式を反復法によって解ける.
(教室外学修:反復法や消去法により,連立 1 次方程式の解を求める.)
2週 連立1次方程式の解法2(反復法・消去法)(ALのレベルC) 連立1次方程式を反復法によって解ける.
(教室外学修:反復法や消去法により,連立 1 次方程式の解を求める.)
3週 連立1次方程式の解法3(消去法)(ALのレベルC) 連立1次方程式を反復法や消去法によって解ける.
(教室外学修:反復法や消去法により,連立 1 次方程式の解を求める.)
4週 数値積分の解法1(区分求積法)(ALのレベルC) 区分求積法によって数値積分を行える.
(教室外学修:区分求積法により数値積分を行う.)
5週 数値積分の解法2(台形法)(ALのレベルC) 区分求積法によって数値積分を行える.
(教室外学修:台形法により数値積分を行う.)
6週 数値積分の解法3(シンプソン法)(ALのレベルC) 区分求積法によって数値積分を行える.
(教室外学修:シンプソン法により数値積分を行う.)
7週 連立一次方程式の解法,および,数値積分に関するまとめ 各手法の特徴を他の手法と比較して理解する
8週 中間試験 (教室外学修:中間試験で間違えた箇所の復習を行う.)
4thQ
9週 常微分方程式の解法1(オイラー法その1)(ALのレベルC) オイラー法によって数値積分を行える.
(教室外学修:オイラー法により常微分方程式の近似解を求める.)
10週 常微分方程式の解法2(オイラー法その2)(ALのレベルC) オイラー法のプログラミングができる
(教室外学修:オイラー法のプログラミング)
11週 常微分方程式の解法3(ルンゲクッタ法その1)(ALのレベルC) ルンゲクッタ法によって数値積分を行える.
(教室外学修:ルンゲクッタ法により常微分方程式の近似解を求める.)
12週 常微分方程式の解法4(ルンゲクッタ法その2)(ALのレベルC) ルンゲクッタ法のプログラミングができる
(教室外学修:ルンゲクッタ法のプログラミング)
13週 excel分析ツールを使った統計解析その1 excel分析ツールを用いて基礎統計を行うことができる
(教室外学修:excel分析ツールを用いて基礎統計を行う)
14週 excel分析ツールを使った統計解析その2 excel分析ツールを用いて回帰分析,分散分析を行うことができ
(教室外学修:excel分析ツールを用いて基礎統計を行う)
15週 期末試験の解答の解説および総括 (教室外学修:期末試験で間違えた箇所の復習を行う. )
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後11,後12
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後11,後12
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

中間試験期末試験課題合計
総合評価割合200200100500
前期10010050250
後期10010050250