都市交通計画

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 都市交通計画
科目番号 0104 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:入門都市計画(谷口守著,森北出版,2014) 参考書:特に指定しない
担当教員 川端 光昭

到達目標

以下の各項目を到達目標とする.
① 地区計画の手法と実際の理解
② 都市環境計画・都市防災計画の手法と実際の理解
③ 都市開発,再開発計画,都市再生の手法と実際の理解
④都市交通計画の基礎の理解
⑤ 経済波及効果の推計法理解
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地区計画の手法と実際について説明することができる地区計画の手法と実際について重要用語を答えることができる地区計画の手法と実際について重要用語を答えることができない
評価項目2都市環境計画・都市防災計画の手法と実際を説明することができる都市環境計画・都市防災計画の手法と実際について重要用語を答えることができる都市環境計画・都市防災計画の手法と実際について重要用語を答えることができない
評価項目3都市開発,再開発計画,都市再生の手法と実際を説明することができる都市開発,再開発計画,都市再生の手法について重要用語を答えることができる都市開発,再開発計画,都市再生の手法について重要用語を答えることができない
評価項目4都市交通問題・課題を理解し,解決の方向性について説明することができる都市交通問題・課題を説明することができる都市交通問題・課題を説明することができない
評価項目5経済波及効果の理論を理解し産業連関表に基づく経済効果の計算が正確にできる基礎的な問題に対し経済波及効果の計算がほぼ正確にできる経済波及効果の計算ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
都市計画全般の基礎を4年「都市工学」で学習した.本授業はその内容についてさらに掘り下げたものである.前半は現在の都市が抱える課題を理解し,課題解決の方向性と関連施策等について学習する.後半は経済波及効果の推計方法等を修得する.
授業の進め方・方法:
授業は教科書,板書,配布プリントを組み合わせて進める.また,授業で紹介した各種手法について,その意味を理解するだけでなく,実例を教科書・インターネット等で知り理解を深めること.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
受講上の注意:授業の内容を確実に身につけるために,予習・復習が必須である.なお,成績評価には授業外学習の内容は含まれる.
成績評価方法:総得点数200点=学習状況(小テスト,課題提出等)100点+期末試験100点とし,総得点率(%)で成績評価を行う.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地区計画(地区計画の方策と手法,実例の紹介) 地区計画の手法と実例を理解している.
(授業外学習・事前)4年次開講科目「都市工学」の復習(約2時間)
(授業外学習・事後)地区計画の実例調査(約2時間)
2週 緑地・公園・都市景観・都市デザイン(緑地・公園の意義・種類・計画手法,都市景観の構成要素) 緑地・公園・都市景観・都市デザインについて理解している.
(授業外学習・事前)美しい景観とは何か自分の考えをまとめる(約2時間)
(授業外学習・事後)景観計画の実例を調査し整理する(約2時間)
3週 都市環境計画(環境負荷の少ない都市環境政策,環境アセスメントの実例の紹介) 都市環境政策と環境アセスメントについて理解している.
(授業外学習・事前)わが国の公害の歴史を調べる(約2時間)
(授業外学習・事後)環境アセスメントの実例を調査し整理する(約2時間)
4週 市街地開発計画(市街地開発における各種整備手法の要点,実例の紹介) 市街地開発計画の手法と実例を理解している.
(授業外学習・事前)市街地の空洞化・衰退について調べる(約2時間)
(授業外学習・事後)市街地再開発事業等について事例を調査し整理する(約2時間)
5週 都市防災計画①(最近の都市災害,防災計画の体系,災害に強い都市づくりの計画手法,実例の紹介) 都市の防災面での課題を理解している
(授業外学習・事前)災害に対する都市の脆弱性を整理する(約2時間)
(授業外学習・事後)近年の災害における都市の被害を整理する(約2時間)
6週 都市防災計画②(最近の都市災害,防災計画の体系,災害に強い都市づくりの計画手法,実例の紹介) 都市防災計画について理解している.
(授業外学習・事前)防災計画について調べる(約2時間)
(授業外学習・事後)国土交通省の防災政策を整理する(約2時間)
7週 幹線道路・生活道路整備のあり方 都市交通問題を理解し道路整備の必要性と効果について理解している
(授業外学習・事前)幹線道路と生活道路の役割の違いを整理する(約2時間)
(授業外学習・事後)道路整備事業の具体的事例とそのストック効果についてまとめる(約2時間)
8週 公共交通計画①(公共交通を取り巻く現状と課題) 都市交通課題,まちづくりにおける公共交通の役割を理解している
(授業外学習・事前)輸送人員,経営状況など公共交通を取り巻く現状を調べる(約2時間)
(授業外学習・事後)公共交通計画,公共交通網形成計画の実例を調査し整理する(約2時間)
2ndQ
9週 公共交通計画②(持続可能な公共交通網の形成)
(ALのレベルC)
都市交通課題の解決方法,持続的な公共交通のあり方について国の政策動向をふまえ説明できる
(授業外学習・事前)国の政策動向を調べる(約2時間)
(授業外学習・事後)地域公共交通活性化・再生法の施行・改正経緯を調査し整理する(約2時間)
10週 都市交通計画とモビリティ・マネジメント① モビリティ・マネジメントの政策・実践例について説明できる.
(授業外学習・事前)クルマへの過度な依存と都市交通問題・環境問題について整理する(約2時間)
(授業外学習・事後)モビリティ・マネジメントに関する学術論文1報を通読する(約2時間)
11週 都市交通計画とモビリティ・マネジメント②
(ALのレベルC)
モビリティ・マネジメントの効果について多面的に説明できる
(授業外学習・事前)モビリティ・マネジメントに関する学術論文1報を通読する(約2時間)
(授業外学習・事後)モビリティ・マネジメントの実践例について調査し整理する(約2時間)
12週 産業連関表と経済波及効果①(産業連関表の概要) 産業連関表の構成と役割について理解している
(授業外学習・事前)インターネットで実際の産業連関表を調べ,その構成を知る(約2時間)
(授業外学習・事後)産業連関分析の実例を調査し整理する(約2時間)
13週 産業連関表と経済波及効果②(波及効果:その1)
(ALのレベルC)
産業連関表を用いた経済波及効果の基本的な計算方法を理解している.
(授業外学習・事前)経済波及効果の試算事例を調査し整理する(約2時間)
(授業外学習・事後)産業連関表を用いた演習問題を解く(約2時間)
14週 産業連関表と経済波及効果③(波及効果:その2)
(ALのレベルC)
産業連関表を用いた経済波及効果の基本的な計算方法を理解している.
(授業外学習・事前)経済波及効果の試算事例を調査し整理する(約2時間)
(授業外学習・事後)逆行列係数表を用いた経済波及効果の計算演習に取り組む(約2時間)
15週 期末試験 1週~14週の内容を理解している.
16週 都市計画の最近の話題(住民参加と合意形成,これからの都市計画) 都市計画に関する最近の話題を理解している.
(授業外学習・事前)期末試験の出題内容について復習する(約2時間)
(授業外学習・事後)都市交通計画における住民参加と合意形成の意義についてレポートとして整理する(約2時間)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画緑化と環境整備(緑の基本計画)について、説明できる。4
風景、景観と景観要素について、説明できる。4
都市の防災構造化を説明できる。4
土地区画整理事業を説明できる。4
市街地開発・再開発事業を説明できる。4
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。4

評価割合

期末試験課題・レポート合計
総合評価割合100100200
得点100100200