総合演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 総合演習Ⅱ
科目番号 0108 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1.5
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:2
教科書/教材 各種学術論文検索サービス(土木学会目録・書誌検索システム,土木学会学術論文等公開ページなど),公共事業に関する評価実施要領・費用対効果分析マニュアル(総務省:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/seisaku_n/koukyou_jigyou.html)を基本にする.
担当教員 廣瀬 康之,環境都市工学科 教員,馬渕 洋介

到達目標

達成すべき目標は以下のようである.
①文献内容を理解し,そのエッセンスの抽出・内容を要約する能力を修得する.
②論理的に思考し,批判し,記述し,発表し,討議する能力を修得する.
③専門的知識を駆使し,現状の課題,問題点,あるべき姿を把握する能力を修得する.
④専門的知識を駆使して,一つの計画案を総合的,統合的に策定する能力を修得する.
⑤計画に対する自らのアイディアを他人と協同しつつ高め,プレゼンテーションすることができる能力を修得する.
岐阜高専ディプロマポリシー:(A),(B),(E)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1関連する文献のエッセンス抽出と内容要約を8割以上できる.関連する文献のエッセンス抽出と内容要約を6以上できる.関連する文献のエッセンス抽出と内容要約ができない.
評価項目2自分がこれから取り組む研究内容についての論理的説明を8割以上できる.自分がこれから取り組む研究内容についての論理的説明を6割以上できる.自分がこれから取り組む研究内容についての論理的説明ができない.
評価項目3これから分析するために適切(分析に必要なデータがある等)な対象地域を選定できている.関連事例調査を行った後に対象地域を選定している.関連事例調査と対象地域が連動していない.事例調査がない.
評価項目4現状分析を客観的なデータに基づき評価することができる.現状分析を行うことができる.現状分析を行うことができない.
評価項目5代替案について客観的な指標を用いて説明することができる.代替案を立案することができる.代替案を立案することができない.
評価項目6自分が担当した分析・結果の発表内容が論理的であり,適切な質疑応答ができる.自分が担当した分析・結果について発表できる.自分が担当した分析・結果について発表できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【前期】配属された各専門分野において,指導教員のもとに,環境都市工学に関連した最新の文献を読み,理解した内容を総括して発表・討議を行う.また各専門分野の研究を行うに当たって,そのために必要な情報収集や整理の方法ならびに英文論文等の読解力を養うとともに,研究方法(解析や実験方法)やプレゼンテーション技法を身につける.
【後期】国土・都市計画を行うためには,現状を分析し,問題点を抽出し,その解決のための案を作成し,評価する必要がある.このような一連のプロセスについて実際の計画課題を通じて,国土保全・防災を含めた都市システム計画の実践を学ぶ.
授業の進め方・方法:
【前期】配属された各研究分野において,研究に当って必要な情報収集や英文の研究論文の読解・解説・討議等の方法を学び,卒業研究に関わる基礎知識ならびに技能を身につける.前期は環境都市工学科の全教員が担当する.
【後期】国土・都市計画に関する基本的知識,考え方を具体的な計画について費用便益分析とその評価を重視した課題から計画案の改善能力を養成することを意図している.
(事前準備の学習)現状分析,問題抽出,課題解決に至るプロセスを普段から意識しておく.
英語導⼊計画:Documents(10%)
注意点:
卒業研究を遂行するのに必要な基礎知識や技術を修得できたか,また,国土・都市計画における現状を分析し,問題点を抽出し,その解決のための案を作成し,評価できるかという2つの観点から達成度を評価する.レポートの成績・発表成績の成果に基づいて総合的に行う.
成績評価の方法:
前期:総得点数100点=レポート60点+個人プレゼン40点
後期:総得点数200点=レポート100点+小グループプレゼン(3回分)100点.総得点率によって評価を行う.
学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績をつける.
授業の内容を確実に身につけるために,予習・復習が必要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
調査計画の立案,論文検索方法の習得
総合演習IIの実施方針について理解する.
文献調査の計画と方法について理解する.
2週 文献調査と内容理解1
(ALのレベルC)
自身の卒業研究のテーマに関する既往の文献を調査する.社会的なニーズとの関連を意識し,工学的視点,自然科学,社会科学的な観点から広くアプローチする.
3週 文献調査と内容理解2
(ALのレベルC)
自身の卒業研究のテーマに関する既往の文献の内容について理解し,何がどこまで明らかになっていて,何が明らかになっていないのか整理する.
4週 文献調査と内容理解3
(ALのレベルC)
自身の卒業研究のテーマに関する既往の文献を踏まえて,自身の研究の新規性と独創性を整理する.
5週 文献調査報告およびディスカッション1
(ALのレベルB)
調査した文献の内容について指導教員に報告し,ディスカッションを行う.
6週 文献調査報告およびディスカッション2
(ALのレベルB)
指導教員とのディスカッションを踏まえて,文献調査報告書を執筆する.
7週 文献調査報告およびディスカッション3
(ALのレベルB)
文献調査報告書の内容を踏まえて,自身の卒業研究の位置づけと今後の予定についてポスター1枚にまとめる.
8週 調査内容に基づく卒業研究の説明
(ALのレベルB)
作成したポスターを用いて,プレゼンテーションを行い,教員・学生からの質疑に応答する.聴講者にわかりやすいプレゼンのやり方について理解する.
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 課題説明
課題について理解する。
(教室外学修)各グループで取り組む事業内容を決定し,各人の役割分担を明確化する
2週 関連事例調査(1)
(ALのレベル C)
関連事例調査について理解する。
(教室外学修)決定した事業内容に基づき,関連事例調査(該当する費用対効果分析マニュアルや評価事例の確認等)を行い,調査報告書,プレゼンテーション資料の作成を意識して作業を進める
3週 関連事例調査(2)
(ALのレベル C)
関連事例調査について理解する。
(教室外学修)
4週 関連事例調査報告:プレゼンテーション(1)
(ALのレベル B)
関連事例調査報告:プレゼンテーションを行うことができる。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,問題点を解決する
5週 対象地域調査(webを含む)
(ALのレベル C)
対象地域調査(webを含む)について理解する。
(教室外学修)対象地域に関する事業評価事例や関連資料・データを収集する
6週 対象地域調査とりまとめおよび計画案策定
(ALのレベル C)
対象地域調査とりまとめおよび計画案策定について理解する。
(教室外学修)計画案に関する資料を収集する
7週 現状分析(1)
(ALのレベル C)
現状分析について理解する。
(教室外学修)費用対効果分析マニュアル,および収集した関連資料・データで分析可能な範囲を理解した上で,策定した計画案の現状分析に取り組む
8週 現状分析(2)
(ALのレベル B)
現状分析について理解する。
(教室外学修)費用対効果分析マニュアル,および収集した関連資料・データで分析可能な範囲を理解した上で,策定した計画案の現状分析に取り組む
4thQ
9週 問題点抽出と設定する課題の整理
(ALのレベル B)
問題点抽出と設定する課題の整理について理解する。
(教室外学修)プレゼンテーション資料の作成を意識して作業を進める
10週 現状分析に基づく問題点の抽出と設定する課題の報告:プレゼンテーション(2)
(ALのレベル B)
現状分析に基づく問題点の抽出と設定する課題の報告行うことができる。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,必要に応じて課題を修正する
11週 代替案策定
(ALのレベル A)
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
12週 代替案評価(1)
(ALのレベル A)
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
13週 代替案評価(2)
(ALのレベル A)
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
14週 代替案評価(3)
(ALのレベル A)
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
15週 最終プレゼンテーション(3)
(ALのレベル B)
プレゼンテーション・討議を行うことができる。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,レポートに反映する
16週 プレゼンテーション結果の講評について理解できる。
(教室外学修)-

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画計画の意義と計画学の考え方を説明できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合16012000200300
基礎的能力0000000
専門的能力1001000000200
分野横断的能力602000200100