構造解析学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 構造解析学
科目番号 0117 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 耐震工学入門(平井・水田,森北出版,2018),構造力学 (後藤芳顯他,技報堂,2014)
担当教員 渡邉 尚彦

到達目標

以下の項目を目標とする.
 ① 1自由度系自由振動問題について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の観点から理解
 ② 1自由度系定常振動問題について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の観点から理解
 ③ 不規則外力作用時の応答解析法の理解
 ④ 軸力部材およびトラス部材に対する剛性方程式の理解
 ⑤ 全体座標系と部材座標系の座標変換に関する理解
 ⑥ 剛性マトリクスの重ね合わせに関する理解
岐⾩⾼専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1自由度系自由振動を計算できる1自由度系自由振動について導出された微分方程式の解からその特性を説明できる。1自由度系自由振動について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の導出が正確にできる(6割以上).1自由度系自由振動について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の導出ができない.
1自由度系強制振動を計算できる1自由度系強制振動について導出された微分方程式の解からその特性を説明できる。1自由度系強制振動について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の導出が正確にできる(6割以上).1自由度系強制振動について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の導出ができない.
不規則外力作用時の応答解析法を説明できる不規則外力作用時の応答解析法の特性について説明できる不規則外力作用時の応答計算ができる不規則外力作用時の応答解析の誘導ができない
軸力部材の剛性方程式を誘導できる軸力部材およびトラス部材の1部材に対する剛性方程式を誘導することができる.軸力部材およびトラス部材の1部材に対する剛性方程式を誘導方法を理解している.軸力部材およびトラス部材の1部材に対する剛性方程式を誘導することができない.
座標変換マトリクスを利用できる座標変換マトリクスを構造系に対して適用することができる座標変換マトリクスを用いて部材座標系から全体座標系の剛性マトリクスを正確に求めることができる座標変換マトリクスを用いて部材座標系から全体座標系の剛性マトリクスを求めることができない.
構造全体の剛性方程式を求めることができる構造全体の剛性方程式を構造系に適用して問題を解くことができる剛性マトリクスの重ね合わせにより構造全体の剛性方程式を求めることができる剛性マトリクスの重ね合わせにより構造全体の剛性方程式を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では構造設計の際に必要な知識となる振動計算およびマトリクス法による構造解析について学習する.授業では手計算で扱える程度の簡単な例を用いて,構造解析プログラムにおいて行われる基本的な計算処理について理解することを目標とする.
授業の進め方・方法:
授業はpptと板書を中心に説明を行う.各自講義ノートを充実させること.また,適宜行う演習問題に積極的に取り組み,理解を深めること.
(事前準備の学習)構造力学,応用物理,微分方程式,線形代数の知識が必要であるので,事前に予習しておくこと.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
授業の内容を確実に身に着けるため,予習・復習が必須である.
成績評価に教室外学習の内容は含まれる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 振動現象
(ALのレベルC)
振動現象のモデル化を理解する。
(教室外学習・事後)構造物のモデル化に関する演習(約4時間)
2週 1自由度系の非減衰自由振動
(ALのレベルC)
非減衰自由振動の立式と解の導出ができる
(教室外学習・事前)振動問題の復習(約1時間)
(教室外学習・事後)教科書P.47 1.2.(約3時間)
3週 1自由度系の減衰自由振動
(ALのレベルB)
減衰自由振動の立式と解の導出ができる
(教室外学習・事前)微分方程式の復習(約1時間)
(教室外学習・事後)教科書P.57 2.3.(約3時間)
4週 1自由度系の定常振動1
(ALのレベルC)
定常振動の立式と解の導出ができる
(教室外学習・事前)微分方程式の復習(約2時間)
(教室外学習・事後)教科書P.72 2.(約2時間)
5週 1自由度系の定常振動2
(ALのレベルC)
地動をうける振動問題が解ける
(教室外学習・事前)各種応答曲線をまとめる(約2時間)
(教室外学習・事後)強制振動の演習問題(約2時間)
6週 不規則外力を受ける1自由度系振動
(ALのレベルC)
畳込み積分により不規則外力を受ける系の応答を計算できる。
(教室外学習・事前)畳込み積分計算の演習(約2時間)
(教室外学習・事後)応答計算演習(約2時間)
7週 数値積分法
(ALのレベルC)
数値積分法の計算法を理解する
(教室外学習・事前)数値積分例を調査(約2時間)
(教室外学習・事後)動的解析に関する調査課題(約2時間)
8週 中間試験
2ndQ
9週 軸力部材の剛性方程式の誘導 軸力部材の剛性方程式の誘導を理解する
(教室外学習・事前)線形代数の復習課題(約2時間)
(教室外学習・事後)剛性マトリクスに関する課題(約2時間)
10週 剛性マトリクスの重ね合わせ 剛性マトリクスの重ね合わせを理解する
(教室外学習・事前)線形代数の復習課題(約2時間)
(教室外学習・事後)剛性マトリクスに関する課題(約2時間)
11週 平面トラスと座標変換 平面トラスと座標変換を理解する
(教室外学習・事前)線形代数の復習課題(約2時間)
(教室外学習・事後)座標変換マトリクスに関する課題(約2時間)
12週 座標変換マトリクスを用いた全体座標系の剛性方程式 座標変換マトリクスを用いた全体座標系の剛性方程式を理解する
(教室外学習・事前)線形代数の復習課題(約2時間)
(教室外学習・事後)座標変換マトリクスに関する課題(約2時間)
13週 棒部材の解法,平面トラスの解法(ALのレベル:C) 平面トラスの解法を理解する
(教室外学習・事前)応力法による平面トラスの計算(約2時間)
(教室外学習・事後)変位法による平面トラスの計算(約2時間)
14週 はりの解法(ALのレベル:C),有限要素法の紹介 はりの解法を理解する
(教室外学習・事前)はりの計算演習(約2時間)
(教室外学習・事後)はりの剛性方程式の演習(約2時間)
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説など (教室外学習・事前)有限要素解析に関する調査課題(約4時間)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造応力法と変位法による不静定構造物の解法を説明できる。4

評価割合

中間試験期末試験レポート合計
総合評価割合10010050250
基礎的能力10010050250
専門的能力0000
分野横断的能力0000