鋼構造

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 鋼構造
科目番号 0128 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 鋼構造学(原・山口・北原・和多田,コロナ社,2007)
担当教員 渡邉 尚彦

到達目標

以下に具体的な目標を示す.
①鋼橋の構成についての理解
②設計荷重に関する理解
③各種仕法書に基づく設計法の概要についての理解
④接合設計についての理解
⑤座屈現象、疲労破壊など鋼材の諸現象の理解
⑥プレートガーター橋の設計計算の理解
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋼橋の構成,分類について説明できる.(8割以上)鋼橋の構成,分類について説明できる.(6割以上)鋼橋の構成,分類について説明できない.
評価項目2設計荷重を分類し,その特性について説明できる.(8割以上)設計荷重を分類し,その特性について説明できる.(6割以上)設計荷重を分類し,その特性について説明できない.
評価項目3各種仕法書に基づく設計法の概要を説明できる.(8割以上)各種仕法書に基づく設計法の概要を説明できる.(6割以上)各種仕法書に基づく設計法の概要を説明できない.
評価項目4接合の定義・機能・種類,溶接・ボルト接合について説明できる.(8割以上)接合の定義・機能・種類,溶接・ボルト接合について説明できる.(6割以上)接合の定義・機能・種類,溶接・ボルト接合について説明できない.
評価項目5圧縮力を受ける部材,曲げを受ける部材などについてその設計法を説明でき,簡単な例について計算できる.(8割以上)圧縮力を受ける部材,曲げを受ける部材などについて簡単な例について計算できる.(6割以上)圧縮力を受ける部材,曲げを受ける部材などについて計算できない.
評価項目6プレートガーダー橋の設計の概要,特徴,手順について説明できる.(8割以上)プレートガーダー橋の設計の概要,特徴,手順について計算できる.(6割以上)プレートガーダー橋の設計の概要,特徴,手順について計算できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では,鋼橋のうち最も一般的な桁橋の設計法を学び、それぞれの構成要素の意味を深く理解することで鋼橋設計への応用力をつける.
この科目は鋼構造に関する実務を担当していた教員が,その経験を活かし,鋼構造物の設計手法について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業はpptと配布資料を中心に説明を行う.各自講義ノートを充実させること.また,適宜行う演習問題に積極的に取り組み,理解を深めること.
(事前準備の学習)構造力学Ⅰ,Ⅱ
英語導入計画:Technical terms
注意点:
授業の内容を確実に身に着けるため,予習・復習が必須である.
成績評価に教室外学習の内容は含まれる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鋼構造概論 鋼構造概論を理解する
(教室外学習・事後)鋼構造の変遷をまとめる(約4時間)
2週 鋼橋の構成・分類 鋼材の特徴・鋼橋の特徴を理解する
(教室外学習・事前)鋼橋の形式の特徴をまとめる(約2時間)
(教室外学習・事後)具体的な鋼橋の事例を調査(約2時間)
3週 設計基準・設計荷重 鋼構造設計基準と使われる設計荷重を理解する
(教室外学習・事前)土木構造設計に係わる基準を調べる(約2時間)
(教室外学習・事後)設計荷重についてまとめる(約2時間)
4週 圧縮部材  柱部材の計算法を理解する
(教室外学習・事前)オイラー座屈荷重の演習(約2時間)
(教室外学習・事後)柱の終局強度について調査(約2時間)
5週 圧縮板 薄板の座屈計算法を理解する
(教室外学習・事前)矩形板の座屈荷重を調査(約2時間)
(教室外学習・事後)補剛板の座屈荷重を調査(約2時間)
6週 曲げ部材 曲げ部材の強度計算法を理解する
(教室外学習・事前)曲げ部材の応力分布を例示(約2時間)
(教室外学習・事後)補剛板の崩壊形式を調査(約2時間)
7週 曲げ部材 曲げ部材の崩壊挙動を理解する
(教室外学習・事前)横倒れ座屈についてまとめる(約2時間)
(教室外学習・事後)せん断遅れについてまとめる(約2時間)
8週 その他の荷重を受ける部材 鋼部材に特徴的な崩壊挙動を理解する
(教室外学習・事前)はりー柱部材について調査(約2時間)
(教室外学習・事後)開断面部材と閉断面部材の違いをまとめる(約2時間)
2ndQ
9週 接合 接合部設計法を理解する
(教室外学習・事前)接合形式について分類してまとめる(約2時間)
(教室外学習・事後)ボルト設計計算(約2時間)
10週 実橋製作工場調査 実橋製作工場を調査見学
(教室外学習・事前)鋼材の製作過程について調査(約2時間)
(教室外学習・事後)鋼材の製作過程をまとめる(約2時間)
11週 実橋架設現場調査 実橋仮設現場調査見学
(教室外学習・事前)実橋仮設について調査(約2時間)
(教室外学習・事後)実橋仮設工程についてまとめる(約2時間)
12週 プレートガーダー橋の設計計算 プレートガーダー橋の設計演習
(教室外学習・事後)プレートガーダーの断面照査(約4時間)
13週 プレートガーダー橋の設計計算 プレートガーダー橋の設計演習
(教室外学習・事後)プレートガーダーの断面照査(約4時間)
14週 鋼橋の維持管理 疲労に対する設計を理解する
(教室外学習・事前)疲労に関する専門用語をまとめる(約2時間)
(教室外学習・事後)疲労設計計算演習(約2時間)
15週 期末試験
16週 ふりかえり 鋼橋の点検・補修補強法を理解する
(教室外学習・事前)P.196(2)(3)(約4時間)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4

評価割合

レポート期末試験合計
総合評価割合50100150
基礎的能力000
専門的能力50100150
分野横断的能力000