コンクリート工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンクリート工学Ⅰ
科目番号 0136 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 わかる材料(宮川豊章,岡本亨久・学芸出版社,2009),わかるコンクリート構造(井上 晋・学芸出版社、2015)
担当教員 岩瀬 裕之

到達目標

前期では、コンクリートと鋼材の複合材料である鉄筋コンクリートを設計するために必要な基礎知識を習得する。(D-2)
後期では、コンクリート構造物の設計に必要な基礎知識を習得する。コンクリート構造物の設計法を理解するとともに、簡単なコンクリート部材を設計できるようにする。(D-2)
① コンクリート構造物を構成する材料の基本的性質を理解する。
② コンクリートの性質についての理解
③ コンクリートの配合計算の理解
④ 構成する材料の性質と構造物の挙動の関係を理解する。
⑤ 軸方向力を受ける部材の耐力が算定できる。
⑥ 曲げモーメントを受ける部材の耐力が算定できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鉄筋コンクリートを構成する材料の基本的性質が正確(8割以上)に説明できる.鉄筋コンクリートを構成する材料の基本的性質がほぼ正確(6割以上)に説明できる.鉄筋コンクリートを構成する材料の基本的性質が説明できない.
評価項目2コンクリートの性質について理解し、正確(8割以上)説明できる.コンクリートの性質について理解し、ほぼ正確(6割以上)説明できる.コンクリートの性質について理解,説明できない.
評価項目3コンクリートの配合が正確(8割以上)に計算できる.コンクリートの配合がほぼ正確(6割以上)に計算できる.コンクリートの配合が計算できない.
評価項目4 構成する材料の性質と構造物の挙動が正確に(8割以上)説明できる. 構成する材料の性質と構造物の挙動がほぼ正確に(6割以上)説明できる. 構成する材料の性質と構造物の挙動が説明できない.
評価項目5 荷重が作用している鉄筋コンクリート部材の応力が正確に(8割以上)計算できる. 荷重が作用している鉄筋コンクリート部材の応力がほぼ正確に(6割以上)計算できる. 荷重が作用している鉄筋コンクリート部材の応力が説明できない。
評価項目6 軸方向力および曲げモーメントを受ける鉄筋コンクリート部材の終局耐力が正確に(8割以上)計算できる. 軸方向力および曲げモーメントを受ける鉄筋コンクリート部材の終局耐力がほぼ正確に(6割以上)計算できる. 軸方向力および曲げモーメントを受ける鉄筋コンクリート部材の終局耐力が計算できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期では、コンクリートと鋼材の複合材料である鉄筋コンクリートを設計するために必要な基礎知識を習得する。
後期では、コンクリート構造物の設計に必要な基礎知識を習得する。コンクリート構造物の設計法を理解するとともに、簡単なコンクリート部材を設計できるようにする。
授業の進め方・方法:
授業は、板書や配付資料を中心に説明を行うので、各自講義ノートを充実させること。演習問題を解くことで理解を深めること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料の一般的性質 材料の特徴・分類を説明できる
2週 金属材料(1) 金属材料の分類を説明できる
3週 金属材料(2) 金属材料の一般的性質を説明できる。
鉄鋼製品の用途・規格を説明できる。
4週 コンクリート概論 コンクリートの特徴を理解している
5週 コンクリート用材料(1) セメント セメントの概要、種類、製造、性質について理解している
6週 コンクリート用材料(2) 骨材・水  コンクリートに使用する水,骨材の製造・種類・性質について説明できる
7週 コンクリート用材料(3) 混和材料  混和材料(混和材、混和剤等)を理解している
8週 中間試験  
2ndQ
9週 フレッシュコンクリート フレッシュコンクリートの性質を説明できる
10週 コンクリートの配合(1)   配合設計の概念を理解する
11週 コンクリートの配合(2) 配合計算ができる
12週 硬化コンクリート(1) 硬化コンクリートの性質を理解している
13週 硬化コンクリート(2) 硬化コンクリートの性質を説明できる
14週 コンクリートの耐久性 耐久性を理解している
15週 期末試験
16週 前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 鉄筋コンクリート工学序論 鉄筋コンクリートの特徴を説明できる
2週 コンクリート構造物を構成する材料の性質(1) コンクリート構造物を構成する材料の性質を理解する
3週 コンクリート構造物を構成する材料の性質(2) コンクリート構造物を構成する材料の性質を説明できる
4週 複合材料としてのコンクリート構造 複合材料としてのコンクリート構造を説明できる
5週 軸方向力を受ける部材(1) 軸力を受ける部材を説明できる
6週 軸方向力を受ける部材(2) 柱の構造細目について説明できる
7週 軸方向力を受ける部材(3) 柱の耐力を算定できる
8週 中間試験  
4thQ
9週 構造解析(曲げモーメント) 鉄筋コンクリート部材に作用する曲げモーメントを算定できる
10週 曲げモーメントを受ける部材(1) 弾性体における曲げモーメントを受けるはり部材を説明でき、計算できる。
11週 曲げモーメントを受ける部材(2) ひび割れした鉄筋コンクリートはり部材中の応力を算定できる.
12週 曲げモーメントを受ける部材(3) 簡単な鉄筋コンクリート部材の終局耐力を算定できる
13週 曲げモーメントを受ける部材(4) 少し複雑な鉄筋コンクリート部材の終局耐力を算定できる
14週 曲げモーメントを受ける部材(5) 特殊な場合の鉄筋コンクリート部材の終局耐力を算定できる
15週 期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料の特徴・分類を説明できる。3前1
材料の力学的性質及び物理的性質を説明できる。3
金属材料の分類を説明できる。3前1
金属材料の一般的性質を説明できる。3
鉄鋼製品の用途・規格を説明できる。3
セメントの概要、種類、製造、性質について理解している。3前3
セメントの概要、種類、製造、性質について説明できる。3
ポルトランドセメントを理解している。3
ポルトランドセメントを説明できる。3
混合セメントを理解している。3
混合セメントを説明でき、用途を選択できる。2
骨材の製造・種類・性質について説明できる。3前7
混和材料(混和材、混和剤等)を理解している。3前6
混和材料(混和材、混和剤等)を説明でき、設計・施工時の状況によって添加剤を選択できる。2
コンクリートの長所、短所について、説明できる。3前5
水セメント比、スランプ、ワーカビリティ、空気量を説明できる。3
フレッシュコンクリートの性質を説明できる。3
フレッシュコンクリートの性質を理解している。2前7
硬化コンクリートの性質を理解している。3前11
硬化コンクリートの性質を説明できる。3前12
ひびわれを理解している。2
ひびわれを説明できる。2
耐久性を理解している。2前13
耐久性を説明できる。2
各種コンクリートを理解している。2
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。2
配合設計の手順を理解し、計算できる。3
製造・品質管理を説明できる。2
製造・品質管理を説明でき、各工程での管理結果を考察できる。2
施工を理解している。2
非破壊試験の基礎を説明できる。1
コンクリート構造物を構成する材料の性質を説明できる。3前14
鉄筋コンクリートの特徴を説明できる。3後4
複合材料としてのコンクリート構造を説明できる。3後2
単鉄筋コンクリートはりを説明できる。3
曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)を説明でき、計算できる。2後10
軸力を受ける部材を説明できる。3後2
柱の構造細目について説明できる。3後5
コンクリート及び鋼材の劣化を説明できる。2

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合40050450
得点40050450