構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 構造力学Ⅰ
科目番号 0137 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 構造力学 (後藤芳顯他・技報堂)
担当教員 水野 剛規

到達目標

以下の項目を目標とする.
 ① 力の基本的な性質の理解
 ② 支点反力の計算方法
 ③ モールの応力円の理解
 ④ はりの断面力の求め方
 ⑤ はり理論における変形の基本仮定の理解とはり断面内の応力分布
 ⑥ トラス構造の軸力の求め方(節点法,断面法)
 ⑦ 影響線の理解と求め方

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力の基本的な性質について理解し,力の合成と分解,剛体の力のつり合い式を求めることができる.(8割以上).力の基本的な性質について理解し,力の合成と分解,剛体の力のつり合い式を求めることができる.(6割以上).力の基本的な性質について理解し,力の合成と分解,剛体の力のつり合い式を求めることができない.
評価項目2はりに作用する荷重から支点反力を求めることができる(8割以上).はりに作用する荷重から支点反力を求めることができる(6割以上).はりに作用する荷重から支点反力を求めることができない.
評価項目3モールの応力円を用いて主応力面および主せん断面の方向と主応力,主せん断力の大きさを求めることができる(8割以上).モールの応力円を用いて主応力面および主せん断面の方向と主応力,主せん断力の大きさを求めることができる(6割以上).モールの応力円を用いて主応力面および主せん断面の方向と主応力,主せん断力の大きさを求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では,静定構造を対象として,応力とひずみの概念,断面力や影響線の理解,はり理論における断面力と応力の関係などについて学習する.
授業の進め方・方法:
構造力学は積み重ねが重要である.構造力学で用いられる基本的な仮定をよく理解しておくこと.そのためには講義の予習・復習が必要不可欠である.その上で,教科書の練習問題を必ず解くこと.
注意点:
学習・教育目標:(D-2 力学系)100%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力の表記,作用点を共有する力の合成と分解 力の表記,作用点を共有する力の合成と分解を理解する
2週 同じ作用点にはたらく力とつり合い(ALのレベル:C) 作用点にはたらく力とつり合いを理解する
3週 剛体にはたらく力とつり合い 剛体にはたらく力とつり合いを理解する
4週 剛体にはたらく力とつり合い(支点反力) 剛体にはたらく力とつり合い(支点反力)を理解する
5週 剛体にはたらく力とつり合い(支点反力)(ALのレベル:C) 剛体にはたらく力とつり合い(支点反力)を理解する
6週 応力の定義,平面応力状態とモールの応力円 応力の定義,平面応力状態とモールの応力円を理解する
7週 平面応力状態とモールの応力円 平面応力状態とモールの応力円を理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 平面応力状態とモールの応力円(ALのレベル:C) 平面応力状態とモールの応力円を理解する
10週 ひずみ,応力とひずみの関係 ひずみ,応力とひずみの関係を理解する
11週 はりの断面に作用する力 はりの断面に作用する力を理解する
12週 はりの微小部分のつり合いと断面力に関する重要な関係 はりの微小部分のつり合いと断面力に関する重要な関係を理解する
13週 静定構造の曲げモーメント,せん断力の分布(ALのレベル:C) 静定構造の曲げモーメント,せん断力の分布を理解する
14週 静定構造の曲げモーメント,せん断力の分布 静定構造の曲げモーメント,せん断力の分布を理解する
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説など
後期
3rdQ
1週 はりの理論の仮定 はりの理論の仮定を理解する
2週 はりのひずみと応力(ALのレベル:C) はりのひずみと応力を理解する
3週 はりのひずみと応力 はりのひずみと応力を理解する
4週 トラスの定義と特徴 トラスの定義と特徴を理解する
5週 平面トラスの形式,トラスの静定・不静 平面トラスの形式,トラスの静定・不静を理解する
6週 トラスの部材力(ALのレベル:C) トラスの部材力を理解する
7週 トラスの部材力 トラスの部材力を理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 軸力が作用する棒材の伸び(ALのレベル:C) 軸力が作用する棒材の伸びを理解する
10週 軸力が作用する棒材の伸び 軸力が作用する棒材の伸びを理解する
11週 影響線の定義 影響線の定義を理解する
12週 はりの影響線 はりの影響線を理解する
13週 はりの影響線 はりの影響線を理解する
14週 トラスの影響線 トラスの影響線を理解する
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造力の定義、単位、要素について説明できる。3
力のモーメント、偶力のモーメントについて理解している。2
力の合成と分解について理解し、計算できる。2
力のつり合いについて理解している。2
構造物の種類やその安定について理解している。2
構造物に作用する荷重の種類について理解している。2
静定構造物を支える支点や対応する反力を理解し、それらを力のつり合いより計算できる。3
断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。3
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。3
はりの支点の種類、対応する支点反力を理解し、はりの種類やその安定性について説明できる。3
はりに作用する外力としての荷重の種類を理解している。2
はりの断面力と荷重の相互関係を理解している。2
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。3
はりにおける変形の基本仮定を理解し、断面力と応力(軸応力、せん断応力、曲げ応力)について説明でき、それらを計算できる。3
はりに生じる応力から、簡単なはりの設計ができる。3
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。2
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。3
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。3
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。3
ラーメンやその種類について理解している。2
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。3
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。3
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係(フックの法則、弾性係数、ポアソン比)について説明でき、それらを活用できる。3
鋼材の力学的性質について理解している。2
曲げモーメントによる断面に生じる応力(圧縮、引張)とひずみを理解し、それらを計算できる。3
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。2
垂直応力とせん断応力について説明できる。3
弾性・塑性の概念について説明できる。3

評価割合

中間試験期末試験平常試験レポート合計
総合評価割合2002008040520
基礎的能力2002008040520
専門的能力00000
分野横断的能力00000