循環型社会形成論

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 循環型社会形成論
科目番号 0144 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 環境白書/循環型白書/生物多様性白書(平成28年度版 環境省編) 適宜プリントを配布する。
担当教員 吉村 優治

到達目標

下記の6項目を具体的な学習・教育目標に学習する。
①循環型社会形成推進基本法の趣旨と概要を理解する(D-3)
②低炭素社会構築の必要性を理解する(D-3)
③廃棄物の発生と循環的な利用及び処分の現状を理解する(D-3)
④循環型社会を形成する基盤整備を理解する(D-3)
⑤国際的な循環型社会構築の状況を理解する(D-3)
⑥循環型社会の形成に向けた取組状況を理解する(D-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標①循環型社会形成推進基本法の趣旨と概要を正確(8割以上)に説明できる。循環型社会形成推進基本法の趣旨と概要をほぼ正確(6割以上)に説明できる。循環型社会形成推進基本法の趣旨と概要を説明できない。
到達目標②低炭素社会構築の必要性を十分(8割以上)理解している。低炭素社会構築の必要性を概ね(6割以上)理解している。低炭素社会構築の必要性を理解していない。
到達目標③循廃棄物の発生と循環的な利用及び処分の現状を十分(8割以上)理解している。循廃棄物の発生と循環的な利用及び処分の現状を概ね(6割以上)理解している。循廃棄物の発生と循環的な利用及び処分の現状を理解していない。
到達目標④循環型社会を形成する基盤整備について十分(8割以上)理解している。 循環型社会を形成する基盤整備について概ね(6割以上)理解している。 循環型社会を形成する基盤整備について理解していない。
到達目標⑤国際的な循環型社会構築の状況を正確(8割以上)に説明できる。 国際的な循環型社会構築の状況をほぼ正確(6割以上)に説明できる。 国際的な循環型社会構築の状況を説明できない。
到達目標⑥循環型社会の形成に向けた取組状況のいくつかを十分(8割以上)説明できる。 循環型社会の形成に向けた取組状況のいくつかを概ね(6割以上)説明できる。 循環型社会の形成に向けた取組状況について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
環境都市工学科で育成すべき人材像は,『人類が自然災害から国土を守り快適で安全な生活を支えるための社会基盤の整備と,自然と共生・調和し環境負荷の低減を考慮した「循環型の都市づくり」の創成に関する基本的な知識・考え方を理解し,人類の持続的発展を支える社会基盤整備を積極的に推進できる能力を身につけている技術者』である。
本授業ではこれまでの専門科目の知識を基にして,循環型社会の構築に向けた基礎知識を習得し,世界およびわが国の取組みの現状と今後の方向性について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は,基礎知識を講義で,個々の事例研究を演習で行う。基礎知識について教科書・プリントに沿って講義を行う。個々の事例研究については個人でテーマを見つけ,レポート作成を行うとともに発表を行う。
注意点:
環境社会検定試験(eco検定,東京商工会議所),3R・低炭素社会検定(3R・低炭素社会検定実行委員会)の問題と同等レベルの問題を試験等で出題し,総合して最低6割以上の正解レベル(参考:70点以上eco検定合格,3R・低炭素社会検定 90点以上3Rリーダー・低炭素社会リーダー 70点以上3Rリーダーのたまご・低炭素社会リーダーのたまご)まで達していること。
学習・教育目標 (D-3 環境系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第 1回:循環型社会形成論の講義計画と循環型社会の必要性 (教室外学修)身近な循環型社会の取組みについて調べる。
2週 第 2回:循環型社会形成推進基本法の趣旨と概要
気候変動の国際的枠組み
(ALのレベルC)
(教室外学修)循環型社会形成推進基本法および地球が直面する気候変動問題と課題についてまとめる。
3週 第 3回:廃棄物の発生と循環的な利用及び処分の現状(ALのレベルC) (教室外学修)廃棄物の発生と循環的な利用及び処分の現状についてまとめる。
4週 第 4回:グリーン経済、グリーン成長、グリーン・イノベーション
(ALのレベルC)
(教室外学修)グリーン経済、グリーン成長、わが国の代表的なグリーン・イノベーションについて調べる。
5週 第 5回:低炭素社会の実現に向けたわが国の取組
(ALのレベルC)
(教室外学修)低炭素社会の実現に向けたわが国の取組について調べる。
6週 第 6回:中間試験
7週 第 7回:中間までの総復習(中間試験解答の解説など) (教室外学修)(教室外学修)ゼロエネルギー事務所の特徴のまとめ
8週 第 8回:ゼロエネルギー事務所の見学
(ALのレベルA)
(教室外学修)ゼロエネルギー事務所の特徴のまとめ
2ndQ
9週 第 9回:ゼロエネルギー事務所の見学
ALのレベルA)
(教室外学修)ゼロエネルギー事務所の特徴のまとめ
10週 第10回:循環型社会形成に必要な施策,取組み,現状,ビジネス,効果等についての事例研究
(ALのレベルC)
(教室外学修)事例研究
11週 第11回:循環型社会形成に必要な施策,取組み,現状,ビジネス,効果等についての事例研究
(ALのレベルC)
(教室外学修)事例研究
12週 第12回:循環型社会形成に必要な施策,取組み,現状,ビジネス,効果等についての事例研究発表1
(ALのレベルA)
(教室外学修)事例研究発表準備
13週 第13回:循環型社会形成に必要な施策,取組み,現状,ビジネス,効果等についての事例研究発表2
(ALのレベルA)
(教室外学修)事例研究発表準備
14週 第14回:循環型社会形成に必要な施策,取組み,現状,ビジネス,効果等についての事例研究発表3
(ALのレベルA)
(教室外学修)事例研究発表準備
15週 期末試験
16週 第15回:循環型社会形成論全般のまとめ (教室外学修)総復習(期末試験の解答の解説など),循環型社会形成に必要な施策,取組み,現状,ビジネス,効果等についての事例研究まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2
技術史技術史歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。2
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境環境問題の歴史を理解している。2
地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨を理解している。2
熱帯林の減少、砂漠化・土壌劣化、野生性生物の種の減少、海洋汚染を理解している。2
化学物質の管理、有害物質の越境問題を理解している。2
開発途上国の環境問題を理解している。2
物質循環を理解している。3
地球資源問題を理解している。3
環境容量を説明できる。2
環境と人の健康との関わりを説明できる。2
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。2
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。2
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。3
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。3
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。3
環境影響評価の目的を説明できる。2
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。2
環境影響指標を説明できる。2
リスクアセスメントを説明できる。2
ライフサイクルアセスメントを説明できる。2
生物多様性の現状と危機について、説明できる。2
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。2
ヒートアイランドを理解している。3
大気汚染を理解している。2
水環境を理解している。2
廃棄物を理解している。3
環境と森林の関係を理解している。2
森林生態系と自然環境保全を理解している。2

評価割合

試験学習状況(発表)相互評価態度ポートフォリオ学習状況(レポート)合計
総合評価割合1504000010200
基礎的能力1504000010200
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000