総合演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 総合演習Ⅱ
科目番号 0147 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 各種学術論文検索サービス(土木学会目録・書誌検索システム,土木学会学術論文等公開ページなど),公共事業に関する評価実施要領・費用対効果分析マニュアル(総務省:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/seisaku_n/koukyou_jigyou.html)を基本にする.
担当教員 馬渕 洋介

到達目標

達成すべき目標は以下のようである。
①文献内容を理解し,そのエッセンスの抽出・内容を要約する能力を修得する.
②論理的に思考し,批判し,記述し,発表し,討議する能力を修得する.
③専門的知識を駆使し,現状の課題,問題点,あるべき姿を把握する能力を修得する.
④専門的知識を駆使して,一つの計画案を総合的,統合的に策定する能力を修得する.
⑤計画に対する自らのアイディアを他人と協同しつつ高め,プレゼンテーションすることができる能力を修得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1関連する文献のエッセンスを抽出し,内容を要約ことができる.関連する文献を理解することができる.関連する文献を理解することができない.
評価項目2自分がこれから取り組む研究内容について論理的に説明することができる.自分がこれから取り組む研究内容について理解することができる.自分がこれから取り組む研究内容について理解することができない.
評価項目3これから分析するために適切(分析に必要なデータがある等)な対象地域を選定できている.関連事例調査を行った後に対象地域を選定している.関連事例調査と対象地域が連動していない.事例調査がない.
評価項目4現状分析を客観的なデータに基づき評価することができる.現状分析を行うことができる.現状分析を行うことができない.
評価項目5代替案について客観的な指標を用いて説明することができる.代替案を立案することができる.代替案を立案することができない.
評価項目6自分が担当した分析・結果の発表内容が論理的であり,適切な質疑応答ができる.自分が担当した分析・結果について発表できる.自分が担当した分析・結果について発表できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【前期】配属された各専門分野において,指導教員のもとに,環境都市工学に関連した最新の文献を読み,理解した内容を総括して発表・討議を行う.また各専門分野の研究を行うに当たって,そのために必要な情報収集や整理の方法ならびに英文論文等の読解力を養うとともに,研究方法(解析や実験方法)やプレゼンテーション技法を身につける.
【後期】国土・都市計画を行うためには,現状を分析し,問題点を抽出し,その解決のための案を作成し,評価する必要がある.このような一連のプロセスについて実際の計画課題を通じて,国土保全・防災を含めた都市システム計画の実践を学ぶ.
授業の進め方・方法:
配属された各研究分野において,研究に当って必要な情報収集や英文の研究論文の読解・解説・討議等の方法を学び,卒業研究に関わる基礎知識ならびに技能を身につけること,国土・都市計画に関する基本的知識,考え方を具体的な計画について費用便益分析とその評価を重視した課題から計画案の改善能力を養成することを意図しているので,現状分析,問題抽出,課題解決に至るプロセスを普段から意識しておく.
注意点:
卒業研究を遂行するのに必要な基礎知識や技術を修得できたか,また,国土・都市計画における現状を分析し,問題点を抽出し,その解決のための案を作成し,評価できるかという2つの観点から達成度を評価する.レポートの成績・発表成績の成果に基づいて総合的に行う.
成績評価の方法:
前期:総得点数100点=レポート60点+個人プレゼン40点
後期:総得点数200点=レポート100点+小グループプレゼン(3回分)100点.総得点率によって評価を行う.
学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績をつける.なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる.
学習・教育目標:(D-4)30%,(E)70%
JABEE基準1(1):(d),(c),(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総合演習方針ならびに計画の立案
(ALのレベル )
総合演習方針ならびに計画の立案について理解する。
(教室外学修)各専門分野の基礎知識を学習する
2週 総合演習文献の決定
(ALのレベル )
総合演習文献の決定について理解する。
(教室外学修)社会的なニーズとの関連を意識し,工学的視点,自然科学,社会科学的な観点から広くアプローチする
3週 文献内容の基礎学問の整理
(ALのレベル )
文献内容の基礎学問の整理について理解する。
(教室外学修)文献内容の基礎学問の整理をする
4週 文献内容の関連事項の調査
(ALのレベル )
文献内容の関連事項の調査について理解する。
(教室外学修)調査報告書,プレゼンテーション資料の作成を意識して作業を進める
5週 総合演習内容のまとめと解説
(ALのレベル )
総合演習内容のまとめについて理解する。
(教室外学修)調査報告書,プレゼンテーション資料の作成を意識して作業を進める
6週 前期内容のプレゼンテーション(1)
(ALのレベル A)
前期内容のプレゼンテーションについて理解する。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,必要に応じて関連する文献を検索する
7週 前期内容のプレゼンテーション(2)
(ALのレベル A)
前期内容のプレゼンテーションについて理解する。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,必要に応じて関連する文献を検索する
8週 討議と問題点の整理
(ALのレベル )
討議ができる。問題点の整理について理解する。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,必要に応じて関連する文献を検索する
2ndQ
9週 これまで取り組んできた内容の講評
(ALのレベル )
これまで取り組んできた内容について理解する。
(教室外学修)各専門分野の基礎知識を学習する
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 課題説明
(ALのレベル )
課題について理解する。
(教室外学修)各グループで取り組む事業内容を決定し,各人の役割分担を明確化する
2週 関連事例調査(1)
(ALのレベル )
関連事例調査について理解する。
(教室外学修)決定した事業内容に基づき,関連事例調査(該当する費用対効果分析マニュアルや評価事例の確認等)を行い,調査報告書,プレゼンテーション資料の作成を意識して作業を進める
3週 関連事例調査(2)
(ALのレベル )
関連事例調査について理解する。
(教室外学修)
4週 関連事例調査報告:プレゼンテーション(1)
(ALのレベル )
関連事例調査報告:プレゼンテーションを行うことができる。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,問題点を解決する
5週 対象地域調査(webを含む)
(ALのレベル )
対象地域調査(webを含む)について理解する。
(教室外学修)対象地域に関する事業評価事例や関連資料・データを収集する
6週 対象地域調査とりまとめおよび計画案策定
(ALのレベル )
対象地域調査とりまとめおよび計画案策定について理解する。
(教室外学修)計画案に関する資料を収集する
7週 現状分析(1)
(ALのレベル )
現状分析について理解する。
(教室外学修)費用対効果分析マニュアル,および収集した関連資料・データで分析可能な範囲を理解した上で,策定した計画案の現状分析に取り組む
8週 現状分析(2)
(ALのレベル )
現状分析について理解する。
(教室外学修)費用対効果分析マニュアル,および収集した関連資料・データで分析可能な範囲を理解した上で,策定した計画案の現状分析に取り組む
4thQ
9週 問題点抽出と設定する課題の整理
(ALのレベル )
問題点抽出と設定する課題の整理について理解する。
(教室外学修)プレゼンテーション資料の作成を意識して作業を進める
10週 現状分析に基づく問題点の抽出と設定する課題の報告:プレゼンテーション(2)
(ALのレベル )
現状分析に基づく問題点の抽出と設定する課題の報告行うことができる。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,必要に応じて課題を修正する
11週 代替案策定
(ALのレベル )
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
12週 代替案評価(1)
(ALのレベル )
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
13週 代替案評価(2)
(ALのレベル )
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
14週 代替案評価(3)
(ALのレベル )
代替案策定について検討することができる。
(教室外学修)設定する課題を解決するために考えうる代替案を提案し,その実現可能性も踏まえて評価資料を作成する
15週 最終プレゼンテーション(3)
(ALのレベル )
プレゼンテーション・討議を行うことができる。
(教室外学修)プレゼンテーションでの指摘・討議事項について整理し,レポートに反映する
16週 プレゼンテーション結果の講評
(ALのレベル )
プレゼンテーション結果の講評について理解できる。
(教室外学修)-

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画ブレーン・ストーミング(ライティング)について理解している。3
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。3
計画の目的論と目標設定を理解している。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 3
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。3
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。3
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。3
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。3
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。3
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。3
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。3
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。3
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。3

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合16012000200300
基礎的能力0000000
専門的能力1001000000200
分野横断的能力602000200100