耐震工学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 耐震工学
科目番号 0153 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 耐震工学入門[第3版](平井一男・水田洋司著,森北出版,2014)
担当教員 渡邉 尚彦

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①地球の構造を理解し,地震発生のメカニズムや地震の種類について説明できる。
②地震波の種類,増幅・減衰特性について説明できる。
③1自由度系振動問題について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の観点から説明できる。
④多自由度系について,モーダルアナリシスができる。
⑤耐震設計に関する基本的な考え方について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地震発生のメカニズムや地震の種類の観点から、実地震について説明することができる。地震発生のメカニズムや地震の種類について、ほぼ正確(7割以上)に説明することできる。地震発生のメカニズムや地震の種類について、説明することできない。
評価項目2地震波の種類、増幅・減衰特性から実地盤の特性を説明できる。地震波の種類、増幅・減衰特性について、ほぼ正確(7割以上)に説明できる。地震波の種類、増幅・減衰特性について、説明することができない。
評価項目31自由度系・多自由度系振動について導出された微分方程式の解からその特性を説明できる。1自由度系・多自由度系振動について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の導出の観点から6割以上説明できる。1自由度系・多自由度系振動について,モデル化-運動方程式の立式-微分方程式の解の導出ができない。
評価項目4耐震設計の観点から適切な構造形式について説明することができる。耐震設計に関する基本的な考え方について6割以上説明できる。耐震設計に関する基本的な考え方について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では,構造・材料関連科目の知識を基にして,耐震工学について学び,地震に対してその影響や安全性について修得する。また,練習問題を行なうことで,工学的な問題に対して適用できる力を身につける。
授業の進め方・方法:
授業は,各項目毎に教科書および板書を中心とした説明を行う。適宜プリントを配布する。
注意点:
各自学習ノートを充実させること。物理学,構造力学,土質工学の基礎が必要なので,関連科目を復習しておくこと。
なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
学習・教育目標 (D-3 安全系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 耐震工学で学ぶ内容の説明
(ALのレベルC)
地震学と耐震設計の歴史を学ぶ。(教室外学修:地学および地震に関する学習)
2週 地震の原因,地震の強さ
(ALのレベルC)
地震発生のメカニズムを理解する。(教室外学修:地学および地震に関する学習)
3週 地震活動,地震波,地震による被害
(ALのレベルC)
地震波の伝搬特性について理解する。(教室外学修:地盤と地震波,地震災害に関する学習)
4週 振動現象
(ALのレベルC)
振動現象のモデル化を理解する。(教室外学修:構造物のモデル化に関する演習)
5週 1自由度系の非減衰自由振動
(ALのレベルC)
非減衰自由振動の立式と解の導出(教室外学修:1自由度系自由振動に関する計算演習)
6週 1自由度系の減衰自由振動
(ALのレベルB)
減衰自由振動の立式と解の導出(教室外学修:1自由度系自由振動に関する計算演習)
7週 1自由度系の定常振動1
(ALのレベルC)
定常振動の立式と解の導出
8週 中間試験
2ndQ
9週 1自由度系の定常振動2
(ALのレベルC)
定常振動の応答性質について説明できる。(教室外学修:1自由度系強制振動に関する計算演習)
10週 不規則外力を受ける1自由度系振動
(ALのレベルC)
畳込み積分により不規則外力を受ける系の応答を計算できる。
11週 多自由度系自由振動
(ALのレベルC)
多自由度系自由振動の立式と解の導出(教室外学修:多自由度系自由振動に関する計算演習)
12週 多自由度系強制振動
(ALのレベルC)
多自由度系強制振動の立式と解の導出
13週 数値積分法
(ALのレベルC)
数値積分法の計算法を理解する。(教室外学修:数値積分に関する計算演習)
14週 耐震設計
(ALのレベルC)
耐震設計法について説明できる。(教室外学修:耐震設計法に関する学習)
15週 期末試験
16週 期末試験の解答・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造地球の構造を理解し、地震発生メカニズムや直下型・海溝型などの地震の種類について説明できる。2
マグニチュードについて説明できる。2
地震活動について説明できる。2
地震による構造物の被害と対策について理解している。3
防災、減災について理解している。3
耐震設計に関する基本的な考え方(震度法など)について説明できる。3
振動解析モデルについて理解している。3
1自由度系の自由振動について理解している。3
1自由度系の強制振動について理解している。3
減衰を持つ振動について理解している。3

評価割合

中間試験期末試験前期課題合計
総合評価割合10010040240
配点10010040240