河川水理学

科目基礎情報

学校	岐阜工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	河川水理学
科目番号	0157	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	環境都市工学科	対象学年	5
開設期	後期	週時間数	1
教科書/教材	水理学（日下部・檀・湯城共著，コロナ社，2002）を参考書とする。
担当教員	吉村 優治,鈴木 孝男

到達目標

以下の項目を到達目標とする。
① 開水路非定常流の基礎方程式の理解
② 洪水波の伝播速度の理解
③ 流水中の物体に働く抗力・揚力の理解
④ 境界層理論の理解と応用
⑤ 限界掃流力と掃流砂量算定理論の理解

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	開水路非定常流の連続の式および（エネルギー保存則あるいは運動量保存則から）基礎方程式をほぼ正確に（8割以上）導くことができる。	開水路非定常流の連続の式および（エネルギー保存則あるいは運動量保存則から）基礎方程式をほぼ正確に（7割以上）導くことができる。	開水路非定常流の連続の式および（エネルギー保存則あるいは運動量保存則から）基礎方程式を導くことができない。
評価項目2	クライツ・セドンの法則を理解して種々の水路断面での洪水波の伝播速度を（8割程度）計算できる。	クライツ・セドンの法則を理解して種々の水路断面での洪水波の伝播速度を（7割程度）計算できる。	クライツ・セドンの法則を理解して種々の水路断面での洪水波の伝播速度を（7割程度）計算できない。
評価項目3	流水中の物体が流水から受ける抗力・揚力を（8割以上）計算できる。	流水中の物体が流水から受ける抗力・揚力を（6割以上）計算できる。	流水中の物体が流水から受ける抗力・揚力を計算できない。
評価項目4	境界層理論を応用してある流速分布を与えた時に摩擦抵抗力が（8割以上）計算できる。	境界層理論を応用してある流速分布を与えた時に摩擦抵抗力が（6割以上）計算できる。	境界層理論を応用してある流速分布を与えた時に摩擦抵抗力が計算できない。
評価項目5	アインシュタインの掃流砂算定理論を数式を用いないで簡潔に（8割程度）説明できる。	アインシュタインの掃流砂算定理論を数式を用いないで簡潔に（6割程度）説明できる。	アインシュタインの掃流砂算定理論を数式を用いないで簡潔に説明できない。

教育方法等

概要:

水理学Ⅱに引き続き応用的な内容を選択科目として行う。力学法則を基に実在の開水路流れに生じる現象の理論的な取り扱い手法を論じる。

授業の進め方・方法:

授業は板書を中心に行い、教科書は参考書程度に使用する。

注意点:

各自学習ノートを充実させ、復習に重点をおいた勉学方法が望ましい。
なお、成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
学習・教育目標：(Ｄ-２ 力学系)　100％
JABEE基準1(1)：(d)

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	開水路非定常流（１）基礎方程式	開水路非定常流の基礎方程式を説明できる （教室外学修）エネルギー保存則あるいは運動量保存則から基礎方程式を正確に導く
		2週	開水路非定常流（２）擬似定流	擬似定流 を説明できる （教室外学修）エネルギー保存則あるいは運動量保存則から基礎方程式を正確に導く
		3週	開水路非定常流（３）段波	段波を説明できる （教室外学修）クライツ・セドンの法則を理解して種々の水路断面での洪水波の伝播速度を計算する
		4週	物体に働く力（１）抗力と揚力	抗力と揚力 を説明できる （教室外学修）流水中の物体が流水から受ける抗力・揚力を計算する
		5週	物体に働く力（２）形状抵抗	形状抵抗 を説明できる （教室外学修）流水中の物体が流水から受ける抗力・揚力を計算する
		6週	物体に働く力（３）摩擦抵抗	摩擦抵抗を説明できる （教室外学修）次元解析の考え方を利用して境界層の基礎方程式を級数展開して近似方程式を求める
		7週	物体に働く力（４）境界層の基礎方程式 （ALのレベルC）	境界層の基礎方程式 を説明できる （教室外学修）次元解析の考え方を利用して境界層の基礎方程式を級数展開して近似方程式を求める
		8週	中間試験
	4thQ
		9週	物体に働く力（５）層流境界層の運動量方程式	層流境界層の運動量方程式を説明できる （教室外学修）境界層理論を応用してある流速分布を与えた時に摩擦抵抗力を計算する
		10週	土砂の輸送（１）土砂移動の形態	土砂移動の形態を説明できる （教室外学修）開水路の掃流力を計算する
		11週	土砂の輸送（２）掃流の限界掃流力	掃流の限界掃流力を説明できる （教室外学修）開水路の掃流力を計算する
		12週	土砂の輸送（３）掃流砂の平衡理論 （ALのレベルC）	掃流砂の平衡理論を説明できる （教室外学修）開水路の掃流力を計算する
		13週	土砂の輸送（４）アインシュタインの掃流砂算定理論（１）	アインシュタインの掃流砂算定理論を説明できる （教室外学修）アインシュタインの掃流砂算定理論を数式を用いないで簡潔に説明する
		14週	土砂の輸送（５）アインシュタインの掃流砂算定理論（２）	アインシュタインの掃流砂算定理論を説明できる （教室外学修）アインシュタインの掃流砂算定理論を数式を用いないで簡潔に説明する
		15週	期末試験
		16週	期末試験の解答の解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	建設系分野	水理	文明社会と河川の利用について理解している。	1
				河川の管理と整備について説明できる。	2
				河川の分類と流域について、説明できる。	2
				河川における流れ作用と河道形状について理解している。	1
				河床形態、限界掃流力、掃流砂量公式、浮遊砂量公式、河床変動について理解している。	2

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	200	0	0	0	0	0	200
基礎的能力	200	0	0	0	0	0	200
専門的能力	0	0	0	0	0	0	0
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0