科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 倫理
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書として『倫理』(東京書籍),資料集として『最新図説 倫理』(浜島書店)を使用する.
担当教員 大塚 章

到達目標

1. 青年期の心の在り方や青年期の課題を学ぶことによって、生きるということについて自覚を深める。
2. 世界や日本の思想家・宗教家などの先人の、さまざまな考え方や生き方を理解する。
3. 現代のさまざまな倫理的問題について、自らの考えをまとめ、発表する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
到達目標1青年期の特徴とその課題についての問題を、正しく理解し答えることができる。青年期の特徴とその課題についての問題を、おおむね正しく答えることができる。青年期の特徴とその課題についての問題を、十分に答えることができない。
到達目標2世界及び日本の先人の考え方・生き方(思想・宗教など)についての問題を深く理解し、正しく答えることができる。世界及び日本の先人の考え方・生き方(思想・宗教など)についての問題を理解し、概ね正確に答えることができる。世界及び日本の先人の考え方・生き方(思想・宗教など)についての問題を十分に答えることができない。
到達目標3現代の倫理的諸問題に対して自ら思考し、論理的に説明することができる。現代の倫理的諸問題に対して自ら思考し、説明することができる。現代の倫理的諸問題に対して自ら思考し、説明することが十分できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「倫理」とは、社会との関わりにおいて、人間とはなにか、生きるということはなにかを問いかける学問である。
そのため倫理の授業では、①青年期の心の在り方や、青年期の課題を理解し、②世界および日本の先人たちの生き方や考え方を理解することを目標とする。さらに、それらの学習の上にたって、③現代社会における倫理的諸問題について、主体的に考え、意見を発表する力を育成することを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は講師による講義と、それに対する質疑応答、意見交流を中心とする。その際、随時、グループワークやプレゼンテーションを実施する。
注意点:
学習・教育目標(A-1)100%
授業は、一年を通じて連続し、相互に関連した内容となっている。そのため、不断の授業記録作成と整理を期待し、評価項目の一つとする。また、考査では、以前の既習部分も出題されることもある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス及びイントロダクション「倫理とは……?」 シラバスに基づいて,授業の目標などを理解する。
2週 青年期の課題と生き方 青年期の特徴,アイデンティティの確立を理解する。
3週 古代ギリシャの思想① 自然哲学の発展とソクラテスの登場までの流れを理解する。
4週 古代ギリシャの思想② ソクラテス、プラトンとアリストテレスの思想を理解する。
5週 「宗教とは……?」→キリスト教の教え① キリスト教の基本的思想を理解する。
6週 キリスト教の教え② キリスト教の基本的思想を理解する。
7週 イスラム教の教え イスラム教の基本的思想を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 仏教の教え 仏教の基本的思想を理解する。
10週 宗教と現代 三大宗教の広まりと、現代世界に与えている影響を考える。
11週 中国の思想 中国の思想を理解し、中国の思想が日本に与えた影響を検討する。
12週 日本人の精神風土 日本の風土と精神文化について理解できる。
13週 前近代の日本人の思想①-日本仏教の流れ 日本における仏教の受容と日本仏教の流れについて理解する。
14週 前近代の日本人の思想②-儒教と国学 日本における儒教の受容と展開、江戸時代の国学の発達について理解する。
15週 期末試験
16週 ヨーロッパ近代の思想の原点 ルネッサンスと宗教改革について理解する。
後期
3rdQ
1週 近代科学の成立(デカルト、ベーコン) 近代科学の成立をデカルトやベーコンの思想から理解する。
2週 社会契約説(ホッブズ、ロック、ルソー) 市民革命の理論となった社会契約説の考え方を理解する。
3週 人格の尊厳(カント、ヘーゲル) カント、ヘーゲルの思想を理解し、現代の人権思想に結びつける。
4週 功利主義(アダム・スミス、ベンサム、ミル) アダム・スミス、ベンサム、ミルの思想を理解し、現代の経済に結びつける。
5週 社会主義(マルクス) 社会主義の考え方を学び、資本主義との違いを理解する。
6週 実証主義とプラグマティズム 現代の日本人の考え方について理解できる。
7週 実存哲学 キルケゴールやニーチェなどの実存主義の考え方を理解する。
8週 近現代の日本人の思想 近現代の日本人の思想や考え方について理解する。
4thQ
9週 中間試験
10週 現代の課題を考える① 生命、家族、地域社会などの現代の課題について考える。
11週 現代の課題を考える② 情報社会、文化と宗教、環境などの現代の課題について考える。
12週 現代の課題を考える③ 国際平和と人類の福祉などの現代の課題について考える。
13週 課題研究①-グループ討議 各自が設定した倫理的諸問題を調査・発表し、意見交流をする。
14週 課題発表②-全体発表 各自が設定した倫理的諸問題を調査・発表し、意見交流をする
15週 期末試験
16週 生きるということ 一年間の成果をまとめ、生きるとはどういうことかを改めて考える。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3

評価割合

試験課題・ノート提出平常点(発言・講義参加等)合計
総合評価割合1404020200
前期702010100
後期702010100