建築生産

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 建築生産
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 最新建築施工 技報堂出版
担当教員 柴田 良一,高橋 知行

到達目標

建築生産に関わる実務的な内容を理解し、実用的な技術者としての基礎的知識を習得する。
具体的には以下の項目を目標とする。
① 建築生産の関係者とその生産方法を習得する。
② 鉄筋コンクリート工事に関する基礎的知識を習得する。
③ 仕上工事の基礎知識を習得する。
④ 建築生産におけるネットワークの基礎知識・品質管理の概要を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
① 建築生産の関係者とその生産方法を習得する。建築生産の関係者とその生産方法を、正確(8割以上)に習得している。建築生産の関係者とその生産方法を、ほぼ正確(6割以上)に習得している。建築生産の関係者とその生産方法を、習得していない。
② 鉄筋コンクリート工事に関する基礎的知識を習得する。鉄筋コンクリート工事に関する基礎的知識を、正確(8割以上)に習得している。建築生産の関係者とその生産方法を、ほぼ正確(6割以上)に習得している。鉄筋コンクリート工事に関する基礎的知識を、習得していない。
③ 仕上工事の基礎知識を習得する。仕上げ工事の基礎知識を、正確(8割以上)に習得している。仕上げ工事の基礎知識を、ほぼ正確(6割以上)に習得している。仕上げ工事の基礎知識を、習得していない。
④ 建築生産におけるネットワークの基礎知識・品質管理の概要を理解する。建築生産におけるネットワークの基礎知識・品質管理の概要を、正確(8割以上)に理解している。建築生産におけるネットワークの基礎知識・品質管理の概要を、ほぼ正確(6割以上)に理解している。建築生産におけるネットワークの基礎知識・品質管理の概要を、理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築生産に関わる実務的な内容を理解し、実用的な技術者としての基礎的知識を習得する。
授業の進め方・方法:
幅広い内容を扱うので、講義内容に集中して授業を受けるようにする。
建築材料や各種構造の知識が前提となるので、復習しておくことが必要である。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建設業の現状と建築生産に関わる関係者(建築主、設計者、工事監理者、工事施工者)
2週 請負契約と施工者の決定(設計図書、請負契約、工事施工方法、請負契約の種類、工事施工者の選定)
3週 施工計画(準備作業、現場運営計画、工法・手順計画、施工設備計画、横線工程表、工程表)
4週 ネットワークについて
5週 安全衛生管理計画、施工管理(品質管理、施工管理の急所)
6週 仮設設備(仮囲い、門扉、仮設事務所、宿舎、下小屋、詰め所、倉庫、便所、動力、証明、給排水、安全設備、足場)
7週 建設機械(基礎・杭用機械、土木工事機械、削岩、破壊用機械、鉄筋・コンクリート用機械、楊重機械、建設ロボット他)
8週 中間のまとめ
2ndQ
9週 地下工事(地盤調査、山留め工法(前半))
10週 山留め架構の設計
11週 土工事・排水工事、その他
12週 杭工事(杭の支持力、既製コンクリート杭、杭、杭工法)
13週 杭工事(現場打ち杭、その他の杭)
14週 地盤改良、砂砂利地業(改良工法、サンドドレーン、バイブロフローテーション、サンドコンパクション他)
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の確認と前期の総まとめ
後期
3rdQ
1週 鉄筋工事(材料、加工、組立、定着・継手、かぶり厚さ、鉄筋先組み工法、施工管理、試験)
2週 型枠工事(コンクリート寸法図、型枠工法、型枠工法の手順、型枠・支保工の存置期間)
3週 型枠工事(工法)、コンクリート工事(材料と調合)
4週 型枠工事(工法)、コンクリート工事(材料と調合)
5週 鉄骨工事(工場加工、ボルト接合、高力ボルト接合)
6週 鉄骨工事(溶接接合、開先加工、建方工法、耐火被覆)
7週 PC工事、コンクリートブロック工事(壁式PC工法、補強コンクリートブロック造)
8週 仕上工事の概要①(ALC、防水工事、シーリング工事)
4thQ
9週 仕上工事の概要②(石工事。タイル工事、木工事)
10週 仕上工事の概要③(左官工事、金属建具工事、ガラス工事)
11週 仕上工事の概要④(塗装工事、内装工事)
12週 建築数量積算基準の概要(仮設、土工、地業、矩体、仕上、設備)
13週 建築数量積算基準の概要(工事別方式と部分別方式)
14週 品質管理の七つ道具(散布図、パレート図、ヒストグラム、特性要因図、チェックシート)
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の確認と後期の総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。2
建築材料の特徴・分類を説明できる。3
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。2
木材の種類について説明できる。3
種類と用途について説明できる。3
構造と組織について理解している。2
木材の成長と伐採・製材について説明できる。3
物理的性質について説明できる。3
傷(節など)について説明できる。3
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。2
耐火性について説明できる。2
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。2
セメント・コンクリートの歴史について理解している。2
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。2
セメントの化学成分や組成について理解している。2
セメントの物理的性質について理解している。2
セメントの種類・特徴について説明できる。3
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。2
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。2
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。3
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。3
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。3
応力とひずみの関係について説明できる。3
弾性係数の意味について説明できる。3
クリープ現象と構造物に対する影響について理解している。2
乾燥収縮について理解している。2
自己収縮について理解している。2
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。3
凍害現象と抑制方法について説明できる。3
塩害現象と抑制方法について説明できる。3
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。3
耐火性(高強度のコンクリートでの爆裂防止も含む)について理解している。2
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。2
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。2
製鉄の歴史について理解している。2
鋼材の製造方法について説明できる。3
鋼材の組織・組成について理解している。2
鋼材の性質について説明できる。3
鋼材の腐食と抑制方法について説明できる。3
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。3
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。3
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。2
石材の種類・性質について説明できる。2
石材の使用方法について説明できる。3
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。2
タイルの種類、特徴をあげることができる。2
ガラスの製法、種類をあげることができる。2
断熱材料の熱的性質、種類について理解している。2
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。2
2次製品壁材(たとえばALC、コンクリートプレキャスト板など)の種類と性質について理解している。2
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。2
左官材料(モルタル、しっくいなど)の特徴と施工方法について理解している。2
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。2
構造建築構造の成り立ちを説明できる。3
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。3
建築物に働く力について説明できる。3
力の定義、単位、成分について説明できる。3
力のモーメント、偶力のモーメントについて理解している。2
力の合成と分解について理解し、計算できる。3
力のつり合いについて理解している。2
力の単位系について理解し、単位系の相互変換が計算できる。3
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。3
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000