構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 構造力学Ⅱ
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:<建築学テキスト>建築構造力学Ⅱ 不静定構造力学を学ぶ(坂田弘安他、学芸出版社、2005.11)
担当教員 犬飼 利嗣

到達目標

一級建築士に出題される程度の問題および簡単な不静定構造物を解く以下の課題に対し、6割以上の正答レベルで説明できることを目標とする。
①構造物の変形を、梁の基本式・モールの定理・単位外力法で求めることができる。
②不静定ラーメン構造物の応力を、たわみ角法を用いて求めることができる。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1) 構造物の変形を3つの方法で求める構造物の変形を、梁の基本式・モールの定理・単位外力法で、8割以上求めることができる。構造物の変形を、梁の基本式・モールの定理・単位外力法で、6割以上求めることができる。構造物の変形を、梁の基本式・モールの定理・単位外力法で、求めることができない。
(2) 不静定構造部の応力をもとめる不静定ラーメン構造物の応力を、たわみ角法を用いて8割以上求めることができる。不静定ラーメン構造物の応力を、たわみ角法を用いて6割以上求めることができる。不静定ラーメン構造物の応力を、たわみ角法を用いて求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造力学Ⅰで習得した静定構造の解法及び材料力学で習得した断面の性質を基礎として、梁の変形を求め、これを基に不静定構造物解法の概念を習得する。
次にたわみ角法を理解し応用することにより種々の不静定構造物を対象とした各部材の応力を求める方法を習得する。これらにより、一級建築士に出題される程度の構造力学に関する問題の解法が分かるようにする。
授業の進め方・方法:
構造力学Ⅰで習得した静定構造物の解法及び材料力学で習得した断面の性質を基礎として、梁の変形をもとめるので復習しておくこと。種々の構造物が解けるよう演習を重ねながら授業を進める。ノートを充実させること。
(事前準備の学習)構造力学Ⅰの復習をしておくこと。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
授業の内容を身につけるために、予習・復習が必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の進め方 構造力学Ⅰの復習・確認 不得意部分の見直し
2週 梁の基本式の考え方1(ALのレベルB) 例題の確認
3週 梁の基本式の考え方2(ALのレベルC) 例題の確認
4週 集中荷重に対する演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
5週 集中荷重に対する演習2(ALのレベルC) 授業での演習課題
6週 分布荷重に対する演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
7週 分布荷重に対する演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
8週 中間試験
2ndQ
9週 モールの定理の考え方1(ALのレベルB) 例題の確認
10週 モールの定理の考え方2(ALのレベルB) 例題の確認
11週 集中荷重に対する演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
12週 集中荷重に対する演習2(ALのレベルC) 授業での演習課題
13週 分布荷重に対する演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
14週 分布荷重に対する演習2(ALのレベルC) 授業での演習課題
15週 期末試験
16週 試験解答の解説と評価方法の説明、前期内容のまとめ(ALのレベルB)
後期
3rdQ
1週 単位外力法の考え方1(ALのレベルB) 例題の確認
2週 単位外力法の考え方2(ALのレベルB) 例題の確認
3週 梁の変形を求める演習(ALのレベルC) 授業での演習課題
4週 ラーメンの変形を求める演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
5週 ラーメンの変形を求める演習2(ALのレベルC) 授業での演習課題
6週 トラスの変形を求める演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
7週 トラスの変形を求める演習2(ALのレベルC) 授業での演習課題
8週 中間試験
4thQ
9週 たわみ角法の考え方1(ALのレベルB) 例題の確認
10週 たわみ角法の考え方2(ALのレベルB) 例題の確認
11週 モーメント荷重の演習(ALのレベルC) 授業での演習課題
12週 中間荷重の演習1(ALのレベルC) 授業での演習課題
13週 中間荷重の演習2(ALのレベルC) 授業での演習課題
14週 節点移動の演習(ALのレベルC) 授業での演習課題
15週 期末試験
16週 試験解答の解説と評価方法の説明、発展的課題の説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。4
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4
木材の種類について説明できる。4
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。4
傷(節など)について説明できる。4
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。4
耐火性について説明できる。4
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。4
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。4
セメントの種類・特徴について説明できる。4
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。4
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。4
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。4
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。4
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。4
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。4
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。4
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。4
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。4
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。4
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。4
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。4
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。4
石材の種類・性質について説明できる。4
石材の使用方法について説明できる。4
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。4
タイルの種類、特徴をあげることができる。4
ガラスの製法、種類をあげることができる。4
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。4
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。4
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。4
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000