建築設備

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築設備
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 最新 建築設備工学 改訂2版(田中俊六他、井上書院)
担当教員 青木 哲,石川 あゆみ

到達目標

①空調設備の基礎知識(熱、流体)の理解
②空調負荷計算、空気線図の取扱いが出来る
③空気調和設備と関連機器の知識を獲得する
④給排水衛生設備と関連機器の知識を獲得する
⑤建築電気設備と関連機器の知識を獲得する
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標①熱貫流計算、空気線図を取扱う問題を8割以上正確に解ける。熱貫流計算、空気線図を取扱う問題を6割以上正確に解ける。熱貫流計算、空気線図を取扱う問題が6割未満しか解けない。
到達目標②熱負荷計算問題を8割以上正確に解ける。熱負荷計算問題を6割以上正確に解ける。熱負荷計算問題が6割未満しか解けない。
到達目標③空気調和設備と関連機器に関する問題を8割以上正確に解ける。空気調和設備と関連機器に関する問題を6割以上正確に解ける。空気調和設備と関連機器に関する問題を6割未満しか解けない。
到達目標④給排水衛生設備に関する問題を8割以上正確に解ける。給排水衛生設備に関する問題を6割以上正確に解ける。給排水衛生設備に関する問題を6割未満しか解けない。
到達目標⑤建築電気設備に関する問題を8割以上正確に解ける。建築電気設備に関する問題を6割以上正確に解ける。建築電気設備に関する問題を6割未満しか解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築物は主に意匠(デザイン)、構造、そして設備によって構成されている。建築設備は空気調和設備、給排水・衛生設備、電気設備などがあり、健康で快適な室内環境を構築するには必要不可欠な存在である。本授業では、これら設備の基礎知識を得ることや省エネルギー技術を把握することを目的とする。
授業の進め方・方法:
前期を青木、後期を石川が担当する。通常の座学に加え、計算演習もあるため、関数電卓は必携である。普段から学校や公共建築物などの空調設備に興味を持って生活すると理解が深まる。
(事前準備の学習)建築学通論(環境系)、環境工学基礎の復習をしておくこと。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
ただ単に用語や計算手法の理解が得られれば良いのではなく,選択した設備機器によってどのように環境に影響やエネルギー負荷に与えるのかを理解するように努めてもらいたい。
授業の内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。なお、成績評価には授業外学習の内容は含まれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築設備工学の概要 建築設備工学の概要を理解する
2週 建築設備と地球環境問題 自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。
3週 熱の流れ、流体の性質と流れ 熱の流れ、流体について理解する
4週 省エネルギーシステム エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。
5週 空気調和設備の構成と関連事項 エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。
6週 空調負荷の種類と顕熱負荷、潜熱負荷 空調負荷の種類と顕熱負荷、潜熱負荷を理解する
7週 暖房用熱負荷計算 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
8週 中間試験  
2ndQ
9週 冷房用熱負荷計算 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
10週 送風量計算 送風量の計算ができる。
11週 湿り空気線図と空気調和プロセス 湿り空気線図と空気調和プロセスについて説明できる。
12週 空気調和機(AHU)の構成 空気設備の構成、各部品の役割を説明できる。
13週 冷温熱源機器、熱搬送機器 冷温熱源機器、熱搬送機器について説明できる。
14週 配管設備 各種配管方式を説明できる。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説、応用事例の説明 期末試験内容の確認と新しい空調設備技術について説明できる。
後期
3rdQ
1週 ダクト設備 ダクト設備およびその付属設備について説明できる。
2週 給排水衛生設備 給排水衛生設備の概要、給排水衛生設備計画の基本を説明できる。
3週 衛生器具設備 水受け容器、給水器具について説明できる。
4週 給水設備 給水量と給水圧力を理解し、各種給水方式を説明できる。
5週 給水設備の計画設計 給水負荷と機器容量を算定し、給水管径を決定できる。
6週 給湯設備 給湯設備について説明できる。
7週 ガス設備 ガス設備について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 排水通気設備 トラップ、排水方式、通気方式について説明できる。
10週 消火設備 各種消火栓、スプリンクラー設備について説明できる。
11週 建築電気設備の概要 建築電気設備について説明できる。
12週 受変電・配電設備 受変電設備、配電設備について説明できる。
13週 動力設備 動力設備について説明できる。
14週 情報通信・警備設備 情報通信・警備設備について説明できる。
15週 期末試験
16週 期末試験解答解説 期末試験内容を確認と授業全体の振り返り

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備湿り空気、空気線図について説明できる。4前13,後1
給水方式について説明できる。4
使用水量について把握できる。4
給排水管の管径の決定方法について知っている。4
給湯方式について説明できる。4
敷地内外の分流式・合流式排水方式について説明できる。4
浄化槽について説明できる。4
衛生器具について説明できる。4
室内環境基準について説明できる。4
熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。4前10,前12
空気調和方式について説明できる。4前12,前14
熱源方式について説明できる。4
必要換気量について計算できる。4後2
受変電・幹線設備について説明できる。4後12,後13
動力設備について説明できる。4後12,後13
照明・コンセント設備について説明できる。4後12,後13
情報・通信設備について説明できる。4後12,後13
消火設備について説明できる。4
排煙設備について説明できる。4
火災報知設備について説明できる。4
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。4前2
エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。4前3,前5
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。4前7
建築設備(配線・管、配線・管スペース、施工法など)を、設備(自然環境・電気・空調・給排水の分野)計画に適用できる。4前16

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
得点100100