環境デザイン

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 環境デザイン
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 マスターよう 南雄三がやさしく解説する改正省エネ基準〈2013〉
担当教員 青木 哲

到達目標

以下の各項目を到達目標とする。
①高気密高断熱住宅の概念の理解
②住宅の平均外皮熱貫流率の算出方法の理解
③建物と健康問題とその対策方法の理解
④近年の新しい省エネルギー手法に関する理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高気密高断熱住宅の普及に至った背景や、熱損失係数や相当隙間面積などの語句説明、計算問題が正確に(8割以上)できる。壁・床などの熱貫流率や住宅の外皮熱貫流率に関する熱負荷計算に関する計算問題がほぼ正確に(6割以上)できる。高気密高断熱住宅の普及に至った背景や、熱損失係数や相当隙間面積などの語句説明、計算問題ができない。
評価項目2壁・床などの熱貫流率や住宅の外皮熱貫流率に関する熱負荷計算に関する計算問題が正確に(8割以上)できる。冷房期における日射取得の提言に関する計算問題をほぼ正確に(6割以上)できる。壁・床などの熱貫流率や住宅の外皮熱貫流率に関する熱負荷計算に関する計算問題を解けない。
評価項目3冷房期における日射取得の提言に関する計算問題を正確に(8割以上)できる省エネルギー措置の届け出の書類作成がほぼ正確に(6割以上)できる。冷房期における日射取得の提言に関する計算問題を解けない。
評価項目4省エネルギー措置の届け出の書類作成が正確に(8割以上)できる。省エネルギー措置の届け出の書類作成がほぼ正確に(6割以上)できる。省エネルギー措置の届け出の書類作成ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
家庭部門の二酸化炭素排出量は未だ増加しており、国家戦略としても建物の省エネルギー性を高めることで、CO2排出量の削減を目指している。平成25年からは改正省エネルギー基準が施行され、建物の省エネ基準が大幅な見直しとなった。本講義では、主に熱分野の理論を応用し、実践的な省エネルギーの評価方法ができるようになるとともに、健康・快適性にも配慮した建物設計手法ができるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
前半は建物の省エネルギー性能の評価計算を、後半は健康に配慮した建物づくりや、新しい省エネルギー手法などを学ぶ。
(事前準備の学習)4年次に行った熱貫流率の計算手法や、熱・湿気の基礎的な知識を復習しておくことが有効である。また、パソコンを使用して実践的な住宅熱負荷計算を行うため、Excel による計算方法にある程度の熟練が必要となる。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
単に省エネルギー性を追求するだけでなく、健康や快適性とのバランスを取ることが重要である。そのため、各環境要素の相互関係を把握し、ニーズに応じた対応や提案ができるようになることを期待している。
岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Excelを用いた熱貫流率の計算方法の解説と課題1(ALベルC) Excelによる入力を試してみる
2週 Excel を用いた外皮平均熱貫流率の計算課題(2回目)(ALベルC) 実物大の建築における計算手法を理解する。
3週 Excel を用いた外皮平均熱貫流率の計算課題(3回目)(ALベルC) 実物大の建築における計算手法を理解する。
4週 Excel を用いた外皮平均熱貫流率の計算課題(4回目)(ALベルC) 実物大の建築における計算手法を理解する。
5週 省エネルギー基準の変遷、住宅の断熱性と気密性 省エネルギー基準の変遷と、住宅の断熱性と気密性を理解する
6週 Excel を用いた外皮平均熱貫流率の計算課題(5回目)(ALベルC) 実物大の建築における計算を実践して評価を行う。
7週 Excel を用いた外皮平均熱貫流率の計算課題(6回目)(ALベルC) 実物大の建築における計算を実践して評価を行う。
8週 Excel を用いた外皮平均熱貫流率の計算課題(7回目)(ALベルC) 実物大の建築における計算を実践して評価を行う。
2ndQ
9週 室内環境と健康問題 シックハウス問題を理解する
10週 シックハウス問題とその対策 シックハウス対策を理解する
11週 断熱・気密工法 断熱工法に違いや気密工法を理解する
12週 建物の省エネルギー手法1 建物のラベリングについて学ぶ
13週 建物の省エネルギー手法2 省エネルギー手法の実例を学ぶ
14週 建物の省エネルギー手法1 省エネルギー手法の実例を学ぶ
15週 期末試験
16週 期末試験の解答・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備気候、気象について説明できる。4
伝熱の基礎について説明できる。4
熱貫流について説明できる。4
室温の形成について理解している。4
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。4
エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。4
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合40000060100
基礎的能力100000515
専門的能力1000005565
分野横断的能力200000020