到達目標
試験は、授業中の演習問題と同等レベルの問題を作成して行う。下記のレベルまで達していること。総合して6 割以上の正答水準であること。また、試験は課題からも出すことがある。
① 複合バネ問題が剛性マトリックス法で解ける。
② トラスの部材剛性マトリックスが作れる。
③ 簡易な構造物をマトリックス法で解ける。
④ 構造解析の設定情報をデジタル化できる。
⑤ 建築デジタル情報をBIMで活用できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
① 複合バネ問題が剛性マトリックス法で解ける | 複合バネ問題が剛性マトリックス法で8割以上正しく作成できる | 複合バネ問題が剛性マトリックス法で6割以上正しく作成できる | 簡易な構造物をマトリックス法で6割以上正しく応力解析できる |
② トラスの部材剛性マトリックスが作れる | トラスの部材剛性マトリックスを8割以上正しく作成できる | トラスの部材剛性マトリックスを6割以上正しく作成できる | トラスの部材剛性マトリックスを6割以上正しく作成できない |
③ 簡易な構造物をマトリックス法で解ける | 簡易な構造物をマトリックス法で8割以上正しく応力解析できる | 簡易な構造物をマトリックス法で6割以上正しく応力解析できる簡易な構造物をマトリックス法で6割以上正しく応力解析できる | 簡易な構造物をマトリックス法で6割以上正しく応力解析できない |
④ 構造解析の設定情報をデジタル化できる。 | 設定情報のデジタル化を8割以上正しく処理できる | 設定情報のデジタル化を8割以上正しく処理できる | 設定情報のデジタル化を8割以上正しく処理できる |
⑤ 建築デジタル情報をBIMで活用できる。 | 建築情報のBIM活用を8割以上正しく処理できる | 建築情報のBIM活用を8割以上正しく処理できる | 建築情報のBIM活用を8割以上正しく処理できる |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
剛性マトリックス法による構造解析について学習する。座標変換のマトリックス法によりトラス架構の応力を解く。また、モーメント・剪断力を組み入れたラーメン構造に応用し、マトリックス法により種々の構造物の基本的な構造解析ができるようにする。さらにこれらの構造解析の設定情報を、デジタル化の方法を学習する。これより建築情報をデジタル化してBIM活用する方法を習得する
授業の進め方・方法:
講義半分、実習半分で、授業時間内からレポートの作成に取り組む。剛性マトリックス法による構造解析を行う場合は、教科書に添付されているExcelのマクロを用いるのでPCを使用して作業する。さらにBIM活用においては、建築学科の建築デジタル情報演習システムを資料する。
(事前準備の学習)構造力学1と材料力学の復習をしておくこと。
英語導入計画:Technical terms
注意点:
前半では、構造デザインの基盤となる、マトリックス法による構造解析の手法を学ぶ。後半では、建築構造解析に関する情報をデジタル化し、BIMを活用した建築デジタル情報を活用方法を学ぶ。
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業の進め方、建築構造設計とは? |
構造設計に関する概要を理解する。 (教室外学修・事前)構造力学2の内容を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)建築構造設計の実例を調査して目的をノートにまとめる(約2時間)
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2週 |
単一バネの剛性マトリックス基本式 |
単一バネの剛性マトリックス基本式を理解する。 (教室外学修・事前)材料力学のフックの法則の内容を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)剛性マトリックスの基本式の例題をノートにまとめる(約2時間)
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3週 |
複合バネの剛性マトリックスの構成方法 |
複合バネの剛性マトリックスの構成方法を理解する。 (教室外学修・事前)単一バネの剛性定式化を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)複合バネの剛性マトリックスの定式化をノートにまとめる(約2時間)
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4週 |
座標変換マトリックスの構成方法 |
座標変換マトリックスの構成方法を理解する。 (教室外学修・事前)線形代数の座標変換の内容を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)座標変換マトリックスの定式化をノートにまとめる(約2時間)
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5週 |
全体剛性マトリックスの構成方法 |
全体剛性マトリックスの構成方法を理解する。 (教室外学修・事前)複数部材での剛性マトリックスの定式化を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)全体剛性マトリックスの構成方法をノートにまとめる(約2時間)
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6週 |
支配方程式の解法と変位と応力の検討 |
支配方程式の解法と変位と応力の検討を理解する。 (教室外学修・事前)線形代数の連立方程式の解法を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)支配方程式を解いて変位と応力をノートにまとめる(約2時間)
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7週 |
トラス構造への応用(1) 境界条件 |
トラス構造への応用として境界条件の概要を理解する。 (教室外学修・事前)トラス構造の応力計算手法を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)トラス構造の境界条件設定手順をノートにまとめる(約2時間)
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8週 |
トラス構造への応用(2) 各応力の算出 |
トラス構造への応用として各部材の応力の算出を理解する。 (教室外学修・事前)変形と応力の関係を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)トラス部材の応力を算出して結果の分析をノートにまとめる(約2時間)
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2ndQ |
9週 |
建築に関する情報のデジタル化 |
建築に関する情報のデジタル化に関する概要を理解する。 (教室外学修・事前)建築物を表す表現方法を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)建築に関する情報をデジタル化する目的をノートにまとめる(約2時間)
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10週 |
構造解析に関する情報のデジタル化 |
構造解析に関する情報のデジタル化に関する概要を理解する。 (教室外学修・事前)構造解析で対象とする情報の内容を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)構造解析に関する情報を分析して をノートにまとめる(約2時間)
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11週 |
デジタル化情報の安全な活用方法 |
デジタル化情報の安全な活用方法に関する概要を理解する。 (教室外学修・事前)標準的なデジタル情報の活用方法を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)デジタル化情報の活用方法の注意点をノートにまとめる(約2時間)
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12週 |
BIMを活用した建築情報の活用の演習(1) |
BIMを活用した建築情報の活用の演習内容を理解する。 (教室外学修・事前)建築のデジタル情報の種類を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)BIMを活用する手順をノートにまとめる(約2時間)
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13週 |
BIMを活用した建築情報の活用の演習(2) |
BIMを活用した建築情報の活用を理解する。 (教室外学修・事前)建築物のデジタル情報を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)建築構造設計の実例を調査して目的をノートにまとめる(約2時間)
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14週 |
BIMを活用した建築情報の活用の演習(3) |
構造設計に関する概要を理解する。 (教室外学修・事前)建築情報のデジタル化の意義を復習する(約2時間) (教室外学修・事後)BIMを活用した建築情報のデジタル化の演習(約2時間)
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
課題や試験の解説と発展的内容の解説 |
構造設計に関する概要を理解する。 (教室外学修・事前)期末試験の内容を振り返りながら復習する(約2時間) (教室外学修・事後)BIMを活用した建築情報の関心を持つ発展的活用をノートにまとめる(約2時間)
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 3 | |
構造 | 骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | |
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。 | 3 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 2 | |
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 発表 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 80 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 40 | 50 |
専門的能力 | 0 | 40 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 10 |