建築設備Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築設備Ⅰ
科目番号 0149 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 最新 建築設備工学 改訂版(田中俊六他、井上書院)
担当教員 青木 哲,石川 あゆみ

到達目標

①空調設備の基礎知識(熱、流体)の理解
②熱貫流計算、空気線図の取扱いが出来る
③空気負荷計算方法を獲得する
④空気調和設備と関連機器の知識を獲得する
⑤空気調和設備と関連機器の計算手法を獲得する
⑥電気設備の知識を獲得する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱貫流計算、空気線図を取扱う問題を正確に(8割以上)できる。熱貫流計算、空気線図を取扱う問題をほぼ正確に(6割以上)できる。熱貫流計算、空気線図を取扱う問題をできない。
評価項目2熱負荷計算問題を正確に(8割以上)できる。熱負荷計算問題をほぼ正確に(6割以上)できる。熱負荷計算問題をできない。
評価項目3空気調和設備と関連機器に関する基礎知識に関する問題を正確に(8割以上)できる。空気調和設備と関連機器に関する基礎知識に関する問題をほぼ正確に(6割以上)できる。空気調和設備と関連機器に関する基礎知識に関する問題を解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では各建築物構成要素の内で、居住者の快適性に強い影響を与える空気調和設備について、設計の為の基礎知識を得ることを目的とする。期待される効果として、その知識が空気環境への影響および熱エネルギーの省力化を判断できる基礎力を得ることである。
授業の進め方・方法:
通常の座学に加え、計算演習が多く、関数電卓は必携である。普段から学校や公共建築物などの空調設備に興味を持って生活すると理解が深まる。
注意点:
ただ単に用語や計算手法の理解が得られれば良いのではなく,選択した設備機器によってどのように環境に影響やエネルギー負荷に与えるのかを理解するように努めてもらいたい。なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
(D-3 エネルギー系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築設備工学の概要 建築設備工学の概要を理解する
2週 建築設備と地球環境問題 自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。
3週 基礎知識:熱の流れ 熱の流れを確認する
4週 基礎知識:流体の性質と流れ 流体について理解する
5週 省エネルギーシステム エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。
6週 空気調和設備の構成と関連事項 エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。
7週 空調負荷の種類と顕熱負荷、潜熱負荷 空調負荷の種類と顕熱負荷、潜熱負荷を理解する
8週 中間試験  
2ndQ
9週 暖房用熱負荷計算1 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
10週 暖房用熱負荷計算2 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
11週 冷房用熱負荷計算1 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
12週 暖房用熱負荷計算2 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
13週 負荷計算演習 熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。
14週 送風量計算 送風量の計算ができる。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説、応用事例の説明 建築設備(配線・管、配線・管スペース、施工法など)を、設備(自然環境・電気・空調・給排水の分野)計画に適用できる。
後期
3rdQ
1週 湿り空気線図と空気調和プロセス 湿り空気線図と空気調和プロセスについて説明できる。
2週 空調負荷 SHFや吹出し口温度等の計算方法を理解する。
3週 湿り空気線図と空気調和プロセスのワークシート 湿り空気線図と空気調和プロセスに関する演習問題を解く。
4週 空気調和機(AHU)の概要 空気設備の種類を説明できる。
5週 空気調和機(AHU)の構成 空気調和機の構成と、各部品の役割を説明できる。
6週 空気調和機(AHU)のワークシート 空気調和機に関する演習問題を解く。
7週 熱媒体(冷媒)、潜熱・顕熱 熱媒体、潜熱・顕熱とは何か説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験解答解説、配管設備の概要 各種配管方式を説明できる。
10週 ダクト設備の概要 ダクトおよび関連付属装置について説明できる。
11週 配管設備・ダクト設備のワークシート ダクト設備・ダクト設備に関する問題演習を解く。
12週 電気設備の概要 建築電気設備とは何か説明できる。
13週 受変電設備の概要 受変電設備の概要について説明できる。
14週 電気設備のワークシート 電気設備に関する演習問題を解く。
15週 期末試験
16週 期末試験解答解説、建築設備IIへの導入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備湿り空気、空気線図について説明できる。3前13,後1
給水方式について説明できる。4
使用水量について把握できる。4
給排水管の管径の決定方法について知っている。4
給湯方式について説明できる。4
敷地内外の分流式・合流式排水方式について説明できる。4
浄化槽について説明できる。4
衛生器具について説明できる。4
室内環境基準について説明できる。4
熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。4前10,前12
空気調和方式について説明できる。4前12,前14
熱源方式について説明できる。4
必要換気量について計算できる。4後2
受変電・幹線設備について説明できる。4後12,後13
動力設備について説明できる。4後12,後13
照明・コンセント設備について説明できる。4後12,後13
情報・通信設備について説明できる。4後12,後13
消火設備について説明できる。4
排煙設備について説明できる。4
火災報知設備について説明できる。4
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。4前2
エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。4前3,前5
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。3前7
建築設備(配線・管、配線・管スペース、施工法など)を、設備(自然環境・電気・空調・給排水の分野)計画に適用できる。4前16

評価割合

試験合計
総合評価割合400400
得点400400