環境工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 環境工学Ⅱ
科目番号 0163 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 最新 建築環境工学 改訂4版(田中俊六他、井上書院)
担当教員 青木 哲,石川 あゆみ

到達目標

環境要素である光・音・熱・空気の物理的理解を得ることを目標とする。各関連知識の獲得、基礎方程式の理解、上記各要素に関する各技術計算能力の習得があげられる。
(1)伝熱計算法の習得
(2)結露計算法の習得
(3)日射調節の理解
(4)音環境に関する知識の取得
(5)光と色、照明計画に関する知識の取得
(6)換気計算法の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝熱に関わる用語や計算方法について正確に(8割以上)回答できる。伝熱に関わる用語や計算方法についてほぼ正確に(6割以上)回答できる。伝熱に関わる用語や計算方法についてできない。
評価項目2結露に関わる用語や計算方法について正確に(8割以上)回答できる。結露に関わる用語や計算方法についてほぼ正確に(6割以上)回答できる。結露に関わる用語や計算方法についてできない。
評価項目3日射に関わる用語や計算方法について正確に(8割以上)回答できる。日射に関わる用語や計算方法についてほぼ正確に(6割以上)回答できる。日射に関わる用語や計算方法についてできない。
評価項目4騒音や音響に関わる用語や計算方法について正確に(8割以上)回答できる。騒音や音響に関わる用語や計算方法についてほぼ正確に(6割以上)回答できる。騒音や音響に関わる用語や計算方法についてできない。
評価項目5光や色彩に関する用語や照明計画に関して正確に(6割以上)説明できる。光や色彩に関する用語や照明計画に関してほぼ正確に(6割以上)説明できる光や色彩に関する用語や照明計画に関して説明できない。
評価項目6換気計算法についての設問を正確に(6割以上)できる。換気計算法についての設問をほぼ正確に(6割以上)できる。換気計算法についての設問をほぼ正確にできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は(1)~(3)、後期は(4)~(6)を基準とし、教科書や一級建築士試験問題と同レベルの問題で出題し、6割以上の正答レベルに達していること。
なお成績評価への重みは各16.7%とする。
(1)伝熱計算法が6割以上理解できていること。
(2)透湿計算法の概要が6割以上理解できていること。
(3)日射調節に関して6割以上理解できていること。
(4)騒音や音響に関わる用語や計算方法について6割以上理解できていること。
(5)光や色彩に関する用語や照明計画に関して6割以上理解できていること。
(6)換気計算法の概要が6割以上理解できていること。
授業の進め方・方法:
環境要素である光・音・熱・空気の物理的理解を得ることを目標とする。各関連知識の獲得、基礎方程式の理解、上記各要素に関する各技術計算能力の習得があげられる。
注意点:
通常の座学に加え、計算演習が多く指定の計算機は必携である。学習内容を深めるため、対応している二級建築士問題の例題や演習を適宜行うので、自分の手で解くことが不可欠となる。当然、復習や予習の自宅学習も必要である。また、身の回りで目にする現象(日照・光・色など)とのつながりも深いので、普段から意識することも大切である。なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
(D-4)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 太陽放射と地球大気 太陽放射と地球大気を理解する
2週 太陽位置 建設地と太陽位置について説明できる。
3週 日照と日影 日照時間および日照時間図について説明できる。
4週 日射・長波長放射と計算法(ALレベルC) 日射・長波長放射と計算法
5週 日射量データとその活用 日射量データとその活用
6週 光と視覚、測光量 用語の相違を理解する
7週 照度計算、明視条件 照度計算、明視条件
8週 中間試験
2ndQ
9週 昼光光源、照明方式 昼光光源、照明方式の理解
10週 人工光源、照明計算(ALレベルC) 人工光源、照明計算の理解
11週 色彩計画 色彩計画の理解、紫外線、赤外線、可視光線の効果の違いを説明できる。
12週 音の基礎 音の基礎の理解
13週 室内音響、遮音 室内音響、遮音の理解
14週 建築音響の材料と構造 建築音響の材料と構造の理解
15週 期末試験
16週 前期のまとめ 前半の内容の再理解
後期
3rdQ
1週 熱伝導と熱伝達(ALレベルC) 熱伝導と熱伝達の違いを理解する
2週 定常伝熱と熱容量(ALレベルC) 定常伝熱と熱容量の計算ができる
3週 省エネルギー性の評価 省エネルギー性の評価手法の計算を理解する
4週 定常室温の計算法、非定常伝熱(ALレベルC) 定常室温の計算ができる
5週 湿り空気 湿り空気線図が使える
6週 定常透湿計算(ALレベルC) 定常透湿計算ができる
7週 結露防止 結露防止手法の理解
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 換気の種類と必要換気量 換気の種類と必要換気量の算出ができる
10週 圧力差と換気量(風力換気) 圧力差と換気量(風力換気)について理解する
11週 圧力差と換気量(温度差換気) 圧力差と換気量(温度差換気)について理解する
12週 換気計算の基礎式 換気計算の基礎式を使って計算できる
13週 換気計算法(ALレベルC) 換気計算法(減衰法)について理解する
14週 換気計画 計画換気などについて理解する
15週 期末試験
16週 期末試験の解答・解説、5年生科目との繋がりの解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備気候、気象について説明できる。4
気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。4
雨、雪による温度、湿度の関係について説明できる。4
建設地と太陽位置について説明できる。4前2
日照および日射の調節方法について説明できる。4
日照時間および日照時間図について説明できる。4前3
日照と日射の使い分けについて説明できる。4
紫外線、赤外線、可視光線の効果の違いを説明できる。4前4
視覚と光の関係について説明できる。4
明視、グレアの現象について説明できる。4
採光および採光計画について説明できる。4
人工照明について説明できる。4
照明計画および照度の計算ができる。4
表色系について説明できる。4
色彩計画の概念を知っている。4
伝熱の基礎について説明できる。4
熱貫流について説明できる。4
室温の形成について理解している。4
温熱環境要素について説明できる。4
温熱環境指標について説明できる。4
湿り空気、空気線図について説明できる。4
結露現象について説明できる。4
空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。4
必要換気量について計算できる。4
自然換気と機械換気について説明ができる。4
音の単位について説明できる。4
聴覚の仕組みについて説明できる。4
音心理の三大特性、大きさとうるささ、音の伝搬、減衰、回折について説明できる。4
吸音と遮音、残響について説明できる。4
遮音材料の仕組み、音響計画について説明できる。4
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000