回路網学

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 回路網学
科目番号 0012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 先端融合開発専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気学会大学講座 電気回路論 [3版改訂](平山 博・大附辰夫・電気学会・オーム社)
担当教員 所 哲郎

目的・到達目標

電気回路の考え方を基本にしてさらに発展させるとともに、機械工学などの他の分野にも回路網の考え方を発展・適用できるようにする。回路系科目の集大成として、大局的な理解と演習問題解答能力の向上が期待できる。 ① 線形回路素子の特性を理解する。 ② インピーダンスと電力の複素数表記について理解する ③ 節点方程式を理解する ④ 閉路方程式を理解する ⑤ アナロジーについて理解し、他の分野の事象と結びつけることができる。 ⑥ 回路の過渡現象をラプラス変換を用いて解くことができる。
以上について、Mathcadを用いた可視化を可能とする。
岐⾩⾼専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.電気回路とエネルギー回路について、消費エネ ルギーの観点から最大電 力供給などを理解し、そ の条件を解くことができ る、例題および章末問題 を 8 割以上正確に解くこ とができる。 回路について、消費エネル ギーの観点から最大電力供 給などを理解し、その条件 を解くことができる、例題 および章末問題をほぼ正確 (6割以上)に解くことができ る。 回路について、消費エネルギ ーの観点から最大電力供給 などを理解し、その条件を解 くことについて、例題および 章末問題を6割未満しか解く ことができない 。
2.線形と非線形線形、非線形の考え方を 理解し、高調波成分の取 り扱いについて理解し、 その平均値・実効値など を求めることができる、 例題および章末問題を 8 割以上正確に解くことが できる。 線形、非線形の考え方を理解 し、高調波成分の取り扱いに ついて理解し、その平均値・ 実効値などを求めることが できる、例題および章末問題 をほぼ正確(6 割以上)に解く ことができる。 線形、非線形の考え方を理解 し、高調波成分の取り扱いに ついて理解し、その平均値・ 実効値などを求めることに ついて、例題および章末問題 を6割未満しか解くことがで きない。
3.節点方程式節点方程式を理解して、 解くことができる、例題 および章末問題を 8 割以 上正確に解くことができ る。 所の示した発展問題を理 解できる。節点方程式を理解して、解く ことができる、例題および章 末問題をほぼ正確(6 割以上) に解くことができる。 節点方程式を理解して、例題 および章末問題を6割未満し か解くことができない。
4.閉路方程式閉路方程式を理解して、 解くことができる、例題 および章末問題を 8 割以 上正確に解くことができ る。 所の示した発展問題を理 解できる。 閉路方程式を理解して、解く ことができる、例題および章 末問題をほぼ正確(6 割以上) に解くことができる。 閉路方程式を理解して、例題 および章末問題を6割未満し か解くことができない。
5.アナロジーアナロジーの考え方を具 体的な事象に適用し、理 解を深め、例題および章 末問題を 8 割以上正確に 解くことができる。 アナロジーの考え方を具体 的な事象に適用し、理解を深 め、例題および章末問題をほ ぼ正確(6 割以上)に解くこと ができる。 アナロジーの考え方を具体 的な事象に適用しても、例題 および章末問題を6割未満し か解くことができない。
6.過渡現象とラプラス変換回路の過渡現象の解法 で、ラプラス変換を使え、 例題および章末問題を 8 割以上正確に解くことが できる。 回路の過渡現象の解法で、ラ プラス変換を使え、例題およ び章末問題をほぼ正確(6 割 以上)に解くことができる。 回路の過渡現象の解法で、ラ プラス変換を使えず、例題お よび章末問題を6割未満しか 解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
認定専攻科の専門展開科目の授業として、大学レベルでの電気回路の学習を行う。LMSを活用して、電気系以外の出身学生にも理解度を助けたり発展させたりする学修支援教材を多く用意している。
特に全ての回でMathcadを活用することにより、手計算では困難な計算を自動化し、グラフにより可視化することで、電気回路網に関係する数式の意味を可視化することに力を入れる。
授業の進め方と授業内容・方法:
機械系の学生にも配慮し、基本的な直流電気回路から、交流正弦波回路、ひずみ波回路、それらのエネルギーとし ての取り扱い、複素数表記やベクトル軌跡など、交流回路の全般について学ぶ。電気系の学生についても以上の復習と共に、回路網の双対の考え方を発展させて正と負、閉路と節点、枝と節など幅広く電気回路を考え、工学全般にも拡張して考えられるように、後半は過渡応答を含めて学習内容を発展させる。 教科書は参考書として電気学会大学講座のものを採用している。ほとんどの部分をe-learning 課題を含めて、Mathcadを用いた回路網の解析により多くの内容を学習する。英語キーワード提示。畳込み積分の英語スライドによる解説。一部の学修支援コンテンツをMathcadの英語版シートで実施する。
遠隔授業期間は課題提出を毎回実施する。その場合、期末の試験についても総合課題の提出で評価する。評価割合は対面授業と遠隔授業で同じとする。
(事前準備の学習)各学科の電気回路系の学習の復習をしておくこと。
英語導⼊計画:Technical terms Documents(10%)
注意点:
期末試験100 点 課題15 回分のCBTの50点とし,合計150点の得点率(%)で評価する。 ただし、合格には課題レポート等が60%(30点)以上の得点率である事を必須とする。
授業の内容を確実に⾝につけるために、予習・復習が必須である。なお、成績評価には授業外学習の内容が含まれる。
学習・教育目標 (D-4)100%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
選択科目

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直列・並列
LMS接続確認とリモートデスクトップ接続確認およびMathcad立ち上げ確認。
(授業外学習・事前) LMS接続確認について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) リモートデスクトップ接続について確認し、課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第1回の内容確認と課題の実施で合格レベルに達する。学修内容は左記の通りである。以下同様。直流回路が解ける。
2週 フーリエ解析入門
リモートデスクトップ接続によりEXCELとMathcadを用いた数式計算とグラフ化を行う。
(授業外学習・事前)EXCELについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のEXCELレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第2回の内容確認と課題の実施で合格レベルに達する。EXCELでフーリエ解析が解ける。
3週 キルヒホッフの法則とテブナンの定理
課題1 Mathcadシートにより各法則の計算ができる。連立方程式を解く。
(授業外学習・事前)Mathcadについて復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第3回の内容確認と課題の実施で合格レベルに達する。回路の定常状態の各種方程式が理解できる。
4週 ブリッジ回路と最大電力供給定理
課題2 ブリッジの平衡問題と、最大電力問題をMathcadを用いて解く。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第4回の内容確認と課題の実施で合格レベルに達する。回路の最大電力問題の解析ができる。
5週 電力及び電力量
課題3 電力及び電力量の計算をMathcadで実施する。特に電圧源問題と電流限問題を共に解く。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第5回の内容確認と課題の実施で合格レベルに達する。電力と電力量が計算できる。
6週 節点方程式と閉路方程式
課題4 回路方程式の立て方を理解し、Mathcadを用いて解く。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第6回の内容確認と課題 の実施で合格レベルに達する。節点方程式と閉路方程式が解ける。
7週 フーリエ解析
課題5 複素フーリエ解析を任意の波形に対して可能とする。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第7回の内容確認と課題 の実施で合格レベルに達する。フーリエ解析問題が解ける。
8週 LTI回路網解析
課題6 任意のLTI回路網の解析をMathcadを用いて可能とする。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第8回の内容確認と課題 の実施で合格レベルに達する。LTI回路網解析の基礎問題が解ける。
2ndQ
9週 ラプラス変換と畳み込み積分
課題7 前回に続き、LTI回路網解析をMathcadを用いて実施することで、畳み込み積分の意味を理解する。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第9回の内容確認と課題 の実施で合格レベルに達する。 ラプラス変換と畳み込み積分による回路応答が解ける。
10週 任意波形による電気回路の応答
課題8 回路網応答の応用として、任意の波形の応答と、出力結果が任意の波形と成る入力波形を計算する。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第10回の内容確認と 課題の実施で合格レベルに達する。任意波形による電気回路の応答問題が解ける。
11週 二端子網の解析
課題9 二端子網の解析をMathcadを用いて実施する。入力インピーダンスや周波数特性を、Mathcadで解析し可視化する。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第11回の内容確認と課題の実施で合格レベルに達する。二端子網の解析問題が解ける。
12週 四端子網の解析
課題10 四端子網の解析をMathcadを用いて実施する。各種の4端子パラメータの、Mathcadでの解析を可能とする。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第12回の内容確認と 課題の実施で合格レベルに達する。 四端子網の解析問題が解ける。
13週 アナロジー回路の解法
課題11 機械系とのアナロジーを中心に、電気系と機械系が同じ数学モデルで解析できることを学ぶ。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第13回の内容確認と 課題の実施で合格レベルに達する。機械系などとのアナロジーを理解できる。
14週 ラプラス変換による過渡応答の解法(分布定数回路含む*)
課題12 ラプラス変換を復習し、色々な回路網の応答を計算可能とする。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第14回の内容確認と 課題の実施で合格レベルに達する。分布定数回路を理解できる。
15週 期末試験 または期末総合課題 期末試験はMathcadを利用して行うことで、記憶するだけの学習から計算結果を可視化できる学習にレベルアップする。 60%以上の正解率で期末総合課題の問題に解答できる。
16週 一般線形回路網の各種定理など
海外大学でのMathcadを用いたALレベルBの演習を紹介し、この講義のレベルを再確認する。
(授業外学習・事前)Mathcadの利用方法について復習しておく(約 1 時間)
(授業外学習・事後) 課題のMathcadレポートを1週間後の授業までに提出すること。(約3時間)
LMSの第15回の内容確認と 課題の実施で合格レベルに達する。特にラプラス変換を回路解析全般に活用出来る。

評価割合

試験または総合課題課題LMS相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合100500000150
基礎的能力5020000070
専門的能力5020000070
分野横断的能力010000010