建設振動学特論

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 建設振動学特論
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 先端融合開発専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 耐震工学入門 (平井一男,水田洋司,森北出版)
担当教員 水野 剛規,渡邉 尚彦

到達目標

以下の項目を目標とする.
①1自由度系の減衰自由振動問題に関する理解
②共振現象に関する理解
③2自由度系の振動解析に関する理解
④多自由度系の振動解析に関する理解
⑤時刻歴応答解析に関する理解
⑥耐震設計に関する理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11自由度系の問題について,運動方程式を用いて過減衰,臨界減衰,減衰振動の条件を論理的に説明できる.1自由度系の問題について,運動方程式を用いて過減衰,臨界減衰,減衰振動の条件を簡単に説明できる.1自由度系の問題について,運動方程式を用いて過減衰,臨界減衰,減衰振動の条件を説明できない.
評価項目21自由度系の定常振動の振幅特性を理解し,論理的に説明できる.1自由度系の定常振動の振幅特性を理解し,簡単に説明できる.1自由度系の定常振動の振幅特性を理解し,説明できない.
評価項目32自由度系の固有振動数,振動モードを正確に求めることができる.2自由度系の固有振動数,振動モードをほぼ正確に求めることができる.2自由度系の固有振動数,振動モードを求めることができない.
評価項目4マトリクスを用いた多自由度系の運動方程式,固有振動数や固有モードの求め方を正確に説明できる.マトリクスを用いた多自由度系の運動方程式,固有振動数や固有モードの求め方をほぼ正確に説明できる.マトリクスを用いた多自由度系の運動方程式,固有振動数や固有モードの求め方を説明できない.
評価項目5時刻歴応答解析の手法について正確に説明できる.時刻歴応答解析の手法についてほぼ正確に説明できる.時刻歴応答解析の手法について説明できない.
評価項目6道路橋示方書に準じた耐震設計法が正確に説明できる.道路橋示方書に準じた耐震設計法がほぼ正確に説明できる.道路橋示方書に準じた耐震設計法が説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義は耐震設計において必要とされる振動解析の基礎知識を身につける.
授業の進め方・方法:
微分方程式の一般解の求め方や複素数に関して復習しておくこと.また,多自由度系の問題では基本的な行列の演算に関する知識が必要となるので復習しておくこと.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
学習・教育目標(D-2 力学系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 構造物の振動問題(モデル化と定式) モデル化と定式化の基本的事項を理解している(教室外学習:例題8.3)
2週 1自由度系の自由振動 1自由度系の非減衰自由振動の基礎を理解している(教室外学習:8.4 演習問題)
3週 減衰をもつ1自由度系の自由振動 1自由度系の減衰自由振動の基礎を理解している(教室外学習:例題12.1~12.5例題9.1)
4週 減衰をもつ1自由度系の自由振動 1自由度系の減衰自由振動の基礎を理解している(教室外学習:9.5 演習問題)
5週 1自由度系の強制振動(調和外力による振動) 調和外力を受ける1自由度系の強制振動の基礎を理解している(教室外学習:例題10.1~10.4)
6週 1自由度系の強制振動(調和変位による振動) 調和変位を受ける1自由度系の強制振動の基礎を理解している(教室外学習:10.8 演習問題)
7週 1自由度系の不規則外力による振動(ALレベル:B) 不規則外力を受ける1自由度系の振動の基礎を理解している(教室外学習:11.4 演習問題)
8週 2自由度系の自由振動 2自由度系の自由振動の基礎を理解している(教室外学習:例題12.1~12.3)
4thQ
9週 多自由度系の振動 多自由度系の自由振動の基礎を理解している(教室外学習:例題12.4~12.5)
10週 振動モードの直交性 振動モードの直交性を理解している(教室外学習:12.9 演習問題)
11週 モーダル解析 モーダル解析の基礎を理解している(教室外学習:13.8 演習問題)
12週 時刻歴応答解析(ALレベル:B) 時刻歴応答解析の基礎を理解している(教室外学習:例題14.1,14.6 演習問題)
13週 地震の概説と地震波 地震の基本的事項を理解している(教室外学習:4.5 演習問題)
14週 耐震設計 耐震設計の基本な考え方を理解している(教室外学習:例題15.1,15.2)
15週 期末試験
16週 試験の解答の解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
慣性の法則について説明できる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
運動方程式を用いた計算ができる。4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
横波と縦波の違いについて説明できる。4

評価割合

中間試験期末試験レポート合計
総合評価割合100100100300
基礎的能力100100100300