概要:
世界各国の歴史、文化、風土、習慣を理解し、他者・他国の立場を尊重できる、広い視野に基づく倫理的判断力を養うために、その大前提となる自国の歴史・文化・風土に対する理解力を養う。教材としては、近世文学を中心に取り上げる。印刷技術の発展により出版文化が一般化した近世期には、中古・中世に成立した古典文学を踏まえた作品が多い。近世期における古典文学受容のあり方を学び、近世期の作品を通してさまざまな時代の古典文学についての理解を深めたい。
授業の進め方・方法:
授業は、配付資料と板書を中心に行う。また文学にとどまらず、日本の伝統的文化に関する話題を豊富に提供する予定なので、これらについて日常的に関心を養ってもらいたい。
英語導入計画:なし
注意点:
(A-1)80% (C-1)20%
JABEE 基準1(1) :(a) (f)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス:近世文学の紹介 |
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2週 |
崩し字読解練習(ALのレベルB) |
崩し字読解に必要な基礎的事項を確認し、影印版テキストを読む。
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3週 |
井原西鶴概論(ALのレベルC) |
井原西鶴の閲歴について理解する。
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4週 |
『西鶴諸国ばなし』概論(ALのレベルB) |
『西鶴諸国ばなし』の成立とその背景について理解する。影印版テキストを読み、崩し字読解も行う。
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5週 |
『西鶴諸国ばなし』「大晦日はあはぬ算用」読解(ALのレベルB) |
『西鶴諸国ばなし』「大晦日はあはぬ算用」について理解する。
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6週 |
『好色一代男』概論(ALのレベルB) |
井原西鶴の好色物について理解し、『好色一代男』について理解する。影印版テキストを読み、崩し字読解も行う。
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7週 |
『好色一代男』読解(ALのレベルB) |
浮世草子『好色一代男』と『源氏物語』の関わりについて理解する。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
『源氏物語』近世の享受史(ALのレベルC) |
近世期に『源氏物語』がどのような形で流布していたかを理解する。
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10週 |
『源氏物語湖月抄』読解(ALのレベルB) |
『源氏物語』の注釈書である『源氏物語湖月抄』を理解する。
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11週 |
『源氏物語』を取り入れた近世文学読解(ALのレベルB) |
近世期の作品のなかで『源氏物語』と深い関わりのあるものについて理解する。
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12週 |
松尾芭蕉概論(ALのレベルC) |
松尾芭蕉の閲歴について理解する。
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13週 |
芭蕉の連句読解(ALのレベルB) |
松尾芭蕉の連句作品について、影印版テキストを読み、理解する。
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14週 |
芭蕉の発句読解(ALのレベルB) |
松尾芭蕉の発句作品について、影印版テキストを読み、理解する。
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15週 |
総まとめ |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。 | 4 | |
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。 | 4 | |
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。 | 4 | |
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。 | 4 | |
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。 | 4 | |
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。 | 4 | |
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。 | 4 | |
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。 | 4 | |
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。 | 4 | |
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。 | 4 | |
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。 | 4 | |
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。 | 4 | |