社会倫理学特論

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 社会倫理学特論
科目番号 0044 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 先端融合開発専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 オリジナルのテキストを利用する。参考文献として,『はじめての工学倫理 第3版』(齊藤了文・坂下浩司、昭和堂、2014年)や『科学技術倫理を学ぶ人のために』(新田孝彦ほか、世界思想社,2005年)など。他にも授業の中で随時紹介する
担当教員 小早川 裕悟,飯沼 義徳

目的・到達目標

①[現代社会の知識・理解]現代社会における倫理的課題を具体的に説明できる。
②[技術者倫理の知識・理解]技術者倫理に関する課題の背景、内容、対策について、適する具体的事例を用いて論理的に叙述することができる。
③[判断・表現力]技術者としての専門的見地から、望ましい倫理的判断を論理的・説得的に提示することができる。
④[行動・実践力]実践上(研究活動の場など)においても倫理的な行動を実践することができる。
岐阜高専ディプロマシー:(C)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標①現代社会の課題を具体的に指摘し,その背景や原因を複数の観点から考察することができる。現代社会の課題について、その問題がどのようなものであるかを整理し,それに対する自分の考えを述べることができる。現代社会の課題に関わる事例を取り上げているが,その事例の表面的な説明に留まっている。
到達目標②技術者倫理に関する事例について,その背景や内容を複数の観点から考察し、その事例から得られる教訓を自分の言葉で説明することができる。技術者倫理に関する事例について,その背景や内容を考察し、それに対する自分の考えを述べることができる。技術者倫理に関する事例を取り上げているが,その事例の表面的な説明に留まっている。
到達目標③現代における技術者が備えるべき倫理とはどのようなものかを,論理的な根拠をもとに説得的に提示することができる。現代における技術者としてふさわしい倫理を提示することができる。現代における技術者としての倫理を説明することができない。
到達目標④倫理綱領などを基に自ら具体的な活動規範を複数創り出し、それを実践上において実践し、自分の取り組みを省みることができる。倫理綱領などを基に自らの具体的な活動規範を複数創り出すことができる倫理綱領などを基に活動規範を設定はできるが,意義ある活動規範になっていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
科学技術の発展が著しい現代社会では、我々は便利な反面多くの危険と隣り合わせになっている。技術の実践に関わる者は、専門的知識や技術だけでなく、社会的な通念・常識についての洞察および専門職としての倫理的判断能力が求められる。
本授業では、多様な価値観を背景に成立している現代社会の特質について考察し、考えられる倫理的判断や求められている倫理的判断について学ぶ。そして様々な具体的な問題事例を分析していくことにより、技術者として望まれる認識・判断力形成、資質育成を目指している。
(1) 現代社会の倫理的課題の考察を通した価値葛藤の把握
(2) 技術者倫理の意味,必要性,関連する倫理的課題の概要,対立構造の理解
(3) 倫理的課題に対する,市民および技術者としての意思決定,およびその根拠の説明
(4) 実践の場で生かそうとする態度の涵養
授業の進め方と授業内容・方法:
授業は講義と演習を併用する。講義は、倫理思想や最近の事件などを取り上げ、技術者倫理に関わる基本的な概念や事実を確認し、演習で考察するための手立てを獲得することを目的とする。演習は、具体的な事例分析を行い事例の分析を通して、問題を分析する力や倫理的な判断について考察するとともに、どのようにして合意を形成するかということを学ぶ。また,教室外学習として課題に取り組むことを要求する。
(事前準備の学習)授業毎に課される課題に基づき、翌週の授業を展開するため、前週の課題を確認しておくこと。
英語導入計画:なし
注意点:
授業内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。
なお、成績評価には授業外学習の内容は含まれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 技術者倫理の重要性について、理解する。
(授業外学習・事前)技術者が持つべき技術者倫理に当てはまる内容について検討する(約2時間)
(授業外学習・事後)研究分野と技術者倫理の関係について、復習する(約2時間)
2週 現代社会と倫理思想
(ALのレベルB)
最近のニュースを倫理的な観点から考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)ロジックツリーを作成し、翌週の授業時に提出する(約3時間)
3週 望ましい技術者とは何か
(ALのレベルB)
自分の考える望ましい技術者像を,社会で求められる望ましさと比較し,再考することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)技術者に求められる倫理観についてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
4週 技術者の倫理と判断(1)
(ALのレベル C)
技術者が直面する問題状況(不正な利益)について考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)技術データの取り扱いについてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
5週 技術者の倫理と判断(2)
(ALのレベル C)
技術者が直面する問題状況(リコール)について考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)リコール対応についてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
6週 技術者の倫理と判断(3)
(ALのレベル C)
技術者の倫理と判断をめぐる問題状況(賄賂と受容可能な贈り物)について考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)資金を巡る対応についてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
7週 技術者の倫理と判断(4)
(ALのレベル C)
技術者の倫理と判断をめぐる問題状況(組織と個人)について考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)社内行動についてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
8週 技術者の倫理と判断(5)
(ALのレベル C)
技術者の倫理と判断をめぐる問題状況(グローバル化)について考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)再発防止に向けた行動についてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
2ndQ
9週 倫理綱領
(ALのレベル A)
所属する学協会の倫理綱領を分析し,そこから自らの活動規範を作成し,実行することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)倫理綱領についてレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
10週 仮想事例における意思決定
(ALのレベル A)
個人の意思決定と集団での意思決定の違いを比較し,考察することができる。
(授業外学習・事前)前週の授業内容及び課題について総合的に検討し、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)授業で考察した内容に基づき、プレゼンテーション資料を作成する(約3時間)
11週 仮想事例毎におけるケーススタディ(1)
(ALのレベル A)
プレゼンテーションを通じ、事例毎に自身が行動及び発言すべき内容とその根拠についての考察を深めることができる。
(授業外学習・事前)各自が作成したプレゼンテーション資料を報告できるよう、自身の考えをまとめる(約1時間)
(授業外学習・事後)授業で考察した内容に基づき、個別事例毎に、行うべき言動とその根拠を論理的にレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
12週 仮想事例毎におけるケーススタディ(2)
(ALのレベル A)
プレゼンテーションを通じ、事例毎に自身が行動及び発言すべき内容とその根拠についての考察を深めることができる。
(授業外学習・事前)前週に報告されたプレゼンテーションを確認し、課題以外の立場での取るべき言動を検討する(約1時間)
(授業外学習・事後)授業で考察した内容に基づき、個別事例毎に、行うべき言動とその根拠を論理的にレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
13週 仮想事例毎におけるケーススタディ(3)
(ALのレベル A)
プレゼンテーションを通じ、事例毎に自身が行動及び発言すべき内容とその根拠についての考察を深めることができる。
(授業外学習・事前)前週に報告されたプレゼンテーションを確認し、課題以外の立場での取るべき言動を検討する(約1時間)
(授業外学習・事後)授業で考察した内容に基づき、個別事例毎に、行うべき言動とその根拠を論理的にレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
14週 仮想事例毎におけるケーススタディ(4)
(ALのレベル A)
プレゼンテーションを通じ、事例毎に自身が行動及び発言すべき内容とその根拠についての考察を深めることができる。
(授業外学習・事前)前週に報告されたプレゼンテーションを確認し、課題以外の立場での取るべき言動を検討する(約1時間)
(授業外学習・事後)授業で考察した内容に基づき、個別事例毎に、行うべき言動とその根拠を論理的にレポートにまとめ、翌週の授業時に提出する(約3時間)
15週 期末試験
16週

評価割合

期末試験課題合計
総合評価割合3070100
基礎的能力3070100
専門的能力000