弾塑性力学

科目基礎情報

学校	岐阜工業高等専門学校	開講年度	平成30年度 (2018年度)
授業科目	弾塑性力学
科目番号	0049	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	先端融合開発専攻	対象学年	専2
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	プリント配布
担当教員	加藤 浩三

到達目標

以下の項目を到達目標とする。
①ものづくりにおける弾塑性力学の位置付けと役割を理解し説明することができる。
②応力，あるいはひずみの用語を用いた力学的現象の表現を理解できる。
③テンソル解析の基礎を理解し簡単な演算ができる。
④関連の英文を適切な和文に翻訳することができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	ものづくりにおける弾塑性力学の位置付けと役割を理解し説明することができること。（８割）	ものづくりにおける弾塑性力学の位置付けと役割を理解し説明することができること。（6割）	ものづくりにおける弾塑性力学の位置付けと役割を理解し説明することができない。
評価項目2	応力，あるいはひずみの用語を用いた力学的現象の表現を理解できること。（８割）	応力，あるいはひずみの用語を用いた力学的現象の表現を理解できること。（6割）	応力，あるいはひずみの用語を用いた力学的現象の表現を理解できない。
評価項目3	テンソル解析の基礎を理解し簡単な演算ができること。（８割）	テンソル解析の基礎を理解し簡単な演算ができること。（6割）	テンソル解析の基礎を理解し簡単な演算さえできない。
評価項目４	関連の英文を適切な和文に翻訳することができること。（８割）	関連の英文を適切な和文に翻訳することができること。（6割）	関連の英文を適切な和文に翻訳することができない。（6割未満）

教育方法等

概要:

ものづくりにおいて金属材料の利用は欠くことができない。また，あらゆる金属は弾塑性挙動を示す。本講義では金属の弾塑性挙動を連続体力学の枠組みにおいて理解することを目的としている。

授業の進め方・方法:

①　演習問題の配布・個別，あるいはグループで演習問題への取組み
②　パワーポイントによる解説（時として簡単な設問について学生を指名）

注意点:

① 専門共通科目「連続体力学」と関連の深い教科目であるので，修得済の受講者は教科書を持参するのがよい。
② テンソル解析は弾塑性力学分野に留まらず適用範囲は広い。本科の出身学科に関わらず各自の特別研究テーマとの対応を念頭に置いて授業に臨み，有機的な学習の機会とすること。
なお，教室外学修の課題自体は，そのまま総得点率には反映されることはないが，課題は定期試験の出題範囲であるので，定期試験を介して総得点率に反映される。
教育・学習目標（Ｄ－２：力学系）100％ JABEE基準１（１）：（ｄ）

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	シラバス解説，弾塑性力学の位置付け，塑性加工とは　弾塑性力学の用途，引張試験，応力―ひずみ線図，弾性，塑性，降伏点，降伏応力，加工硬化 (ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題01）
		2週	真応力，真ひずみ，真ひずみの特長, 垂直応力とせん断応力,３行３列の応力成分の作図 ｘ１－ｘ２－ｘ３座標系,２階のテンソルとしての応力，総和規約，クロネッカーデルタ，交替記号，正規直交基底　正規直交基底の内積と外積(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題02）
		3週	ベクトルの内積と外積,ベクトルのテンソル積の定義(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題03）
		4週	テンソルのドット積，テンソルの転置，対称テンソル 反対称テンソルとその特徴２つ，テンソルの逆(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題04）
		5週	直交テンソルその例，テンソルの跡 総和規約に関わる演習問題，テンソルのスカラ積二つ(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題05）
		6週	ベクトルの発散・回転・勾配，テンソルの発散・スカラの勾配 参考文献から 2.2 Vector and tensor algebra の和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題06）
		7週	発散・回転・勾配がテンソルと階数の関係に及ぼす影響,テンソルの加算分解 参考文献から 2.4 Tensor analysisの和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題07）
		8週	中間のまとめ
	2ndQ
		9週	転置と逆についての主要な二つの定理，テンソルの転置かつ逆の表現 参考文献から3.2 Motion　の和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題08）
		10週	力の平衡方程式 参考文献から3.3 Material and spatial descriptions　の和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題09）
		11週	降伏条件式，参考文献から 3.4 deformation gradient　の和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題10）
		12週	変位，微小変形ひずみ，体積一定則， 参考文献から 3.5 Strainの和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題11）
		13週	弾性の構成式，塑性の構成式，参考文献から 3.6 Polar decomposition　の和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題12）
		14週	変形勾配，テンソルの極分解，ストレッチテンソル，コーシーグリーンの変形テンソル 参考文献から　4.2 Cauchy stress tensorの和訳(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題13）
		15週	期末試験
		16週	期末試験の解答の解説など(ALのレベルC)	授業内容を①理解し②説明できる。（教室外学修 演習問題14）

評価割合

	中間試験	期末試験	合計
総合評価割合	100	100	200
定期試験	100	100	200
	0	0	0