電気機器特論

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気機器特論
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 先端融合開発専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 冨田 睦雄

到達目標

以下の項目を到達目標とする。
①ACサーボモータの概要とモータの回路方程式の理解
②3 相2 相変換・d-q変換等、座標変換の理解
③電力変換回路(3 相電圧形PWM インバータ) の理解
④ブラシレスDC モータの電流制御システムの設計法の理解
⑤ブラシレスDC モータの速度制御システムの設計法の理解
⑥ブラシレスDC モータの制御システム構成の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ACサーボモータの概要とモータの回路方程式に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。ACサーボモータの概要とモータの回路方程式に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。ACサーボモータの概要とモータの回路方程式に関する問題を解くことができない。
評価項目23 相2 相変換・d-q変換等、座標変換に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。3 相2 相変換・d-q変換等、座標変換に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。3 相2 相変換・d-q変換等、座標変換に関する問題を解くことができない。
評価項目3電力変換回路(3 相電圧形PWM インバータ)に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。電力変換回路(3 相電圧形PWM インバータ)に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。電力変換回路(3 相電圧形PWM インバータ)に関する問題を解くことができない。
評価項目4ブラシレスDC モータの電流制御システムの設計法に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。ブラシレスDC モータの電流制御システムの設計法に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。ブラシレスDC モータの電流制御システムの設計法に関する問題を解くことはできない。
評価項目5ブラシレスDC モータの速度制御システムの設計法に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。ブラシレスDC モータの速度制御システムの設計法に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。ブラシレスDC モータの速度制御システムの設計法に関する問題を解くことができない。
評価項目6ブラシレスDC モータの制御システム構成に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる。 ブラシレスDC モータの制御システム構成に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる。ブラシレスDC モータの制御システム構成に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
従来制御性が悪かったAC モータを、制御性がよいAC サーボモータに生まれ変わらせた制御法について習得する。また、このACサーボモータの制御システムの設計法を習得する。また、最近、ACサーボモータの高効率化にはめざましいものがあり、その開発には、電磁界解析が不可欠であるため、電磁界解析法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は、配布プリントと板書を中心に行う
注意点:
各自学習ノートを充実させること。
なお,成績評価に教室外学修の内容は含まれる。
(D-2 設計・システム系)100%
JABEE基準1(1):(d)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 AC サーボモータの概要 AC サーボモータの概要を理解する。(教室外学修)サーボモータがDCからACに変遷していった背景をまとめる。
2週 永久磁石同期モータの構造と
回路方程式
永久磁石同期モータの構造と回路方程式を理解する。(教室外学修)従来の一相を抜き出した回路方程式と本講義で説明した三相交流で表した時との違いをまとめる。
3週 3 相2 相変換(C) 3 相2 相変換を理解する。(教室外学修)3相2相変換は比較的理解しやすいが、実際の演算は複雑である。そのため、その演算をまとめる。
4週 d-q座標で表した回路方程式・トルクと運動方程式(C) d-q座標で表した回路方程式・トルクと運動方程式を理解する。(教室外学修)モータの制御に用いるd-q変換のイメージは、比較
的理解しやすいが、演算は複雑である。そのため、
その演算をまとめる。また、モータの速度は、トル
クによって決まることを具体例をあげてまとめる。
5週 三相電圧形PWM インバータの基礎(C) 三相電圧形PWM インバータの基礎を理解する。(教室外学修)本講義で説明した三角波比較PWMインバータについて、出力電圧ベクトルの観点からまとめる。
6週 三相電圧形PWM インバータの実際(C) 三相電圧形PWM インバータの実際を理解する。(教室外学修)三相電圧形PWM インバータを短絡防止時間の影響の観点からまとめる
7週 ブラシレスDC サーボモータのシステム構成と状態方程式とブロック線図と非干渉制御(C) ブラシレスDC サーボモータのシステム構成と状態方程式とブロック線図と非干渉制御を理解する。(教室外学修)システム構成に不可欠なフィードバック制御を、講義を聴講した後に、より深くまとめる。また、非干渉制御を行うと、行わない場合に比べ、どのような利点があるのかは、比較的難解である。よって、講
義を聴講した後に、より深くまとめる。
8週 ブラシレスDC サーボモータの電流制御の観点と磁極の位置の検出法(C) ブラシレスDC サーボモータの電流制御の観点と磁極の位置の検出法を理解する。(教室外学修)サーボモータの電流制御に不可欠な磁極の位置検出法には、いろいろあるが、それらについてまとめる。
4thQ
9週 ブラシレスDC サーボモータの電流制御法(C) ブラシレスDC サーボモータの電流制御法を理解する。(教室外学修)講義での、電流制御に用いるP制御とPI制御が、一般的にどのようなものかについてまとめる。
10週 ブラシレスDC サーボモータのd-q座標での制御の全体構成(C) ブラシレスDC サーボモータのd-q座標での制御の全体構成を理解する。(教室外学修)本講義で重要な、制御の全体構成であるが、従来の電気機器学とは、一線を画しているので、何度も見直してまとめる。
11週 AC サーボ用センサとその応用(C) AC サーボ用センサとその応用を理解する。(教室外学修)モータ用センサについてより詳しくまとめる。
12週 ブラシレスDC サーボモータの速度制御系の設計(C) ブラシレスDC サーボモータの速度制御系の設計を理解する。(教室外学修)速度制御系をPI制御した時の速度応答とPゲインIゲインの関係についてまとめる。
13週 電磁界解析ソフトJMAGによるACサーボモータの磁界解析 電磁界解析ソフトJMAGによるACサーボモータの磁界解析を理解する。(教室外学修)モータの高効率化には、有限要素法による磁界解析が不可欠であるため、有限要素法についてまとめる。
14週 電磁界解析ソフトJMAGによる磁界解析 電磁界解析ソフトJMAGによる磁界解析を理解する。(教室外学修)モータ等の磁気回路の磁界解析についてまとめる。
15週 期末試験 電気機器特論について理解する。
16週 期末試験の解答の解説・電気機器特論まとめ 電気機器特論について理解する。(教室外学修)電気機器特論について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験教室外学習提出合計
総合評価割合10025125
10025125
000