システム制御工学基礎

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 システム制御工学基礎
科目番号 2019-15 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ 制御工学 日本機械学会(著)
担当教員 三谷 祐一朗

到達目標

1.状態フィードバック制御系が設計できる.
2.PLCに制御系が実装できる.
3.制御系を評価できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.状態フィードバック制御系が設計できる.□MATLAB/Simulinkを用いて,状態フィードバック制御系が設計でき,その安定性について説明できる.□MATLAB/Simulinkを用いて,状態フィードバック制御系が設計できる.□MATLAB/Simulinkを用いて,状態フィードバック制御系が設計できない.
2.PLCに制御系が実装できる.□MATLAB/Simulinkを用いて,オブザーバを併用した制御系をPLCに実装できる.□MATLAB/Simulinkを用いて設計した制御系をPLCに実装できる.□MATLAB/Simulinkを用いて設計した制御系をPLCに実装できない.
3.制御系を評価できる.□実験結果を分析し,制御系を評価して改善できる.□実験結果を分析し,制御系を評価できる.□実験結果を分析し,制御系を評価できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
世の中に存在するフィードバック制御のおよそ8~9割はPID制御であると言われている.それは,PID制御が直感的に理解でき,たとえ制御対象がモデリングされていなくても,比較的容易にフィードバックゲインを調整して安定な制御を構築できるからである.それゆえ,生産現場におけるPID制御パラメータの調整は必ずしも最適ではないのが現状である.ここでは,制御対象としてDCモータを取り上げ,モデリングに基づくPID制御系の設計と実機への実装および,制御効果の評価を行う.
授業の進め方・方法:
反転授業および,PBL形式のアクティブラーニング (AL) を実施する.Matlab / Simulinkを活用した制御系のシミュレーション,およびPLCとサーボモータを活用したフィードバック制御システムの制御を行う.到達目標(課題)を設定し,グループ内で調査・ディスカッションすることで,目標達成を試みる.重要な点は,目標を達成することよりむしろ,複数の学生がコミュニケーションを通じて,自ら専門知識を学習し活用できる能力を獲得することである.
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
3.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1)シラバス説明,moodleのコンテンツ紹介,授業概要・方法(反転授業,PBL,アクティブラーニング)
2)アクティブラーニングの実践(問題提起):「状態フィードバック制御系設計問題」
3)グループワーク(題に対して実現する方法(手順)をディスカッション)
アクティブラーニング形式の学習が実施でき,能動的な専門知識の学び方を実践することができる.
状態フィードバック制御が説明できる.
2週 1)前回提示した課題:「状態フィードバック制御系設計問題」の再確認.
2)PLCにおけるラダープログラミング
3)MATLAB/Simulinkによるシミュレーションの基礎
1)基本的なシーケンス制御のラダー図を描くことができる.
2)MATLAB/Simulinkを用いた基本的な制御系の設計ができる.
3週 1)PLCにおけるモーション制御
2)Simulink制御ブロックのPLCへの実装
1)PLCを用いたモーション制御ができる.
2)Simulink制御ブロックのPLCへの実装ができる.
4週 1)PLCにおける制御系の実装(1)
2)MATLAB/Simulinkによる制御系の設計(1)
1)PLCにおける制御系の実装ができる.
2)MATLAB/Simulinkによる制御系の設計ができる.
5週 1)PLCにおける制御系の実装(2)
2)MATLAB/Simulinkによる制御系の設計(2)
1)PLCにおける制御系の実装ができる.
2)MATLAB/Simulinkによる制御系の設計ができる.
6週 制御性能の評価と改善(1) 実装した制御系の評価および改善ができる.
7週 制御性能の評価と改善(2) 実装した制御系の評価および改善ができる.
8週 まとめ,レポート作成 制御実験データをまとめ,報告書が作成できる.
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

前期中間試験前期末試験レポート態度合計
総合評価割合0603010100
1.状態フィードバック制御系が設計できる.0200020
2.PLCに制御系が実装できる.0200020
3.制御系を評価できる.020301060