機械工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械工学実験Ⅰ
科目番号 2019-48 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 テーマ毎の指導書をガイダンスで各自製本する.テーマ毎の実験装置を使用する.
担当教員 西田 友久,村松 久巳,井上 聡,山中 仁,新冨 雅仁,前田 篤志,喜多 和,金 顯凡

到達目標

1.実験の成果を報告書としてまとめ,その内容について質問に答えることができる.
2.ワープロ,表計算ソフト等を活用して資料を処理することができる.
3.実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができる.
4.工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析し,目的に関連付けて工学的に考察することができる.
5.技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる.
6.工学技術に関する課題についてチームで取り組み,チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.(E1-2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 実験の成果を報告書として期日までにまとめることができ,その内容について質問に答えることができる.□実験の成果を報告書としてまとめることができ,期限内に提出できる. □実験の内容について質問に詳細に答えることが出来る.□実験の成果を報告書としてまとめることができ,期限内に提出できる. □実験の内容について質問に答えることができる.□実験の成果を報告書としてまとめることができず,期限内に提出できない. □実験の内容について質問に答えることが出来ない.
評価項目2 ワープロ,表計算ソフト等を活用して資料を処理することができる.□ワープロ,表計算ソフト等を活用して資料を処理し,明解な図表によって報告することができる.□ワープロ,表計算ソフト等を活用して資料を処理し,図表によって報告することができる.□ワープロ,表計算ソフト等を活用して資料を処理できない.
評価項目3 実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することが出来る.□実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を正確かつ詳細に抽出することができる.□実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができる.□実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができない
評価項目4 工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析し,工学的に考察することができる.□工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を正確に解析し,工学的に考察することができる.□工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析し,工学的に考察することができる.□工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析できず,工学的に考察することができない.
評価項目5 技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる.□技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を明確に説明できる.□技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる.□技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できない.
評価項目6 工学技術に関する課題についてチームで取り組み,チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.(E1-2)□工学技術に関する課題についてチームで取り組むことができ,リーダーシップを発揮できる. □チーム内の自分の役割のみでなくメンバーの役割も把握し,適切に行動できる.□工学技術に関する課題についてチームで取り組むことができる. □チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.□工学技術に関する課題についてチームで取り組めない. □チーム内の自分の役割を把握できず,行動できない.

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (E1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (E1-2) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 4 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 5 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 E 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学実験の目的は,機械工学に関する基礎的な現象または諸特性を自ら実験することにより直接体験し,理解することおよび実験技術や測定器の取り扱い法を習得することである.また,この科目のうち,デジタルエンジニアリングのテーマについては企業で商業用輪転機の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,3D-CADを用いた最新の設計手法について演習および実験形式で行う.
授業の進め方・方法:
実験テーマにはいずれも単なる講義の補助ではなく,理論的方法とともに工学的内容をもったものを選定しており,実施にあたってはクラスをグループに分け,複数のテーマを交替で実験を行う.
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
3.レポート点を100%として評価する.授業目標4(E1-2)が標準基準(6割)以上で,かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする.評価基準については,成績評価基準表による.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,安全教育,報告書の作成技術 安全に実験を進める手順を理解できる。実験結果を報告書にまとめる方法を理解することができる。(授業概要,学習・教育目標,スケジュール,評価方法と基準等の説明,実験指導書の配布、実験報告書の書き方指導、安全教育)
2週 材料力学(1) 引張り試験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
3週 材料力学(1) ねじり試験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
4週 材料力学(1) レポート作成・指導(実験結果の整理と考察ができる。 )
5週 水力学(1) 流れの可視化実験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
6週 水力学(1) 流量係数の測定実験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
7週 水力学(1) レポート作成・指導(実験結果の整理と考察ができる。 )
8週 測定工学(1) 物性値の測定を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
2ndQ
9週 測定工学(1) 歯車の解析を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
10週 測定工学(1) レポート作成・指導(実験結果の整理と考察ができる。 )
11週 金属材料学(1) 鉄鋼の顕微鏡組織試験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
12週 金属材料学(1) 鉄鋼の熱処理実験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
13週 金属材料学(1) レポート作成・指導(実験結果の整理と考察ができる。 )
14週 デジタルエンジニアリング(1) 3D-CADシステムの役割と基本機能を理解し,基本的なモデリング操作ができる。
15週 デジタルエンジニアリング(1) 設計計算に基づく形状データを元に,他のシステムでも活用可能なデータ形式にて3D-CADデータを作成できる。
16週
後期
3rdQ
1週 デジタルエンジニアリング(1) レポート作成・指導(実験結果の整理と考察ができる。 )
2週 材料力学(2) 衝撃試験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
3週 材料力学(2) 硬さ試験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
4週 水力学(2) 管摩擦係数の測定実験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
5週 水力学(2) 円管内の乱流の速度分布測定実験を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
6週 測定工学(2) 空気圧縮機の性能試験(1)を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
7週 測定工学(2) 空気圧縮機の性能試験(2)を行い、実験の準備、実験装置の操作ができる。
8週 デジタルエンジニアリング(2) 3次元測定による部品の形状測定を行い,適切なデータを取得することができる。
4thQ
9週 デジタルエンジニアリング(2) 3次元測定による部品の形状測定を行った結果を,適切に評価することができる。
10週 金属材料学(2) 熱分析を行い,実験の準備,実験装置の操作ができる。(熱分析法(1))
11週 金属材料学(2) 熱分析を行い,実験の準備,実験装置の操作ができる。(熱分析法(2))
12週 技術者の社会的役割(1) 実験で得られた技術を元に,技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる。
13週 技術者の社会的役割(2) 実験で得られた技術を元に,技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる。
14週 技術者の社会的役割(3) 実験で得られた技術を元に,技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる。
15週 技術者の社会的役割(4),まとめ 実験で得られた技術を元に,技術者が経験する実務上の問題点と課題を理解し,技術者と社会の関連を説明できる。また工学技術に関する課題についてチームで取り組み,チーム内の自分の役割を把握することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力030000030
専門的能力060000060
分野横断的能力010000010