弾塑性力学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 弾塑性力学
科目番号 2019-7 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 プリントを配布する。 参考書:弾塑性力学の基礎 吉田総仁著 共立出版
担当教員 小林 隆志

到達目標

1.二次元物体内の応力とひずみの関係式を示し、その間に成り立つ関係や法則を説明できる。
2.数値解法である有限要素法の概略を説明できる。
3.材料の弾塑性特性と降伏条件を説明できる。
4.平行平板の圧縮を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1弾性体内部の応力,ひずみ及び変位の間の関係について説明でき,関係式を記述できる。弾性体内部の応力,ひずみ及び変位の間の関係について説明できる。弾性体内部の応力,ひずみ及び変位の間の関係について説明できない。
評価項目2弾性体の有限要素解析の特徴を詳細に説明できる。弾性体の有限要素解析の特徴を説明できる。弾性体の有限要素解析を説明できない。
評価項目3材料の弾塑性特性について説明でき,降伏条件を適用して材料の降伏を判断できる。剛塑性体の圧縮解析方法を具体的に説明できる。材料の弾塑性特性,降伏条件について説明できる。剛塑性体の圧縮解析の考え方を説明できる。材料の弾塑性特性,降伏条件について説明できない。剛塑性体の圧縮解析を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械や構造物を適切に設計するためには,想定される外力に対して十分な強さを有しているか,あるいは変形が許容量以下であるかなどについて,あらかじめ推定できなくてはならない。弾性力学では,すでに学んだ材料力学を基礎として,さらに物体内部の詳細な応力,ひずみ,変位に関する基礎式を学ぶ。安全な機械や構造物の設計の考え方・方法を身につける。塑性力学では材料の弾塑性特性を理解し,材料が降伏するとき降伏条件,降伏時の構造物の挙動を理解する。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位であるので,各週の授業範囲の予習により授業範囲の概略を理解し,授業における解説により理解を深める。さらに,課題レポートにより理解をさらに深める。
注意点:
1.この科目は学修単位であり,1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
3.評価については,評価割合に従って行います。ただし,適宜再試や追加課題を課し,加点することがあります。
4.期末試験60%,小テスト10%,課題レポート30%で評価する。60点以上を合格とします。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス 授業概要,学習・教育目標,スケジュール,評価方法と基準等を理解する。
弾塑性力学の目的とその応用分野 ,弾塑性体の変形挙動 を説明できる。
2週 弾性力学1 弾性力学の基礎方程式,応力の平衡方程式,ひずみ-変位関係を説明できる。
3週 弾性力学2 弾性力学の基礎方程式,応力-ひずみ関係を説明できる。平面応力,平面ひずみを説明できる。
4週 弾性力学3 弾性解析における有限要素法を理解し,説明できる。
5週 塑性力学1 真応力,真ひずみの特徴について理解し,降伏,加工硬化を説明できる。塑性体積一定条件を説明できる。塑性ひずみ曲線を表すモデルの例を説明できる。(小テスト)
6週 塑性力学2 組合せ応力条件下での降伏条件(ミーゼスの降伏条件,トレスカの降伏条件)を説明でき,相当応力を用いて,組合せ応力状態の物体が降伏するか否かを判断できる。弾完全塑性はりの曲げにおける全断面塑性モーメントを説明できる。
7週 塑性力学3 平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。
8週 まとめ 弾塑性力学で学んだ範囲を振り返り,理解の不十分な点を把握できる。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4後5
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4後7
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4後7

評価割合

試験小テスト課題レポートその他合計
総合評価割合6010300100
基礎的能力00000
専門的能力6010300100
分野横断的能力00000