機械工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 機械工学実験Ⅰ
科目番号 2020-047 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:4
教科書/教材 テーマ毎の指導書をガイダンスで各自製本する.テーマ毎の実験装置を使用する.
担当教員 西田 友久,村松 久巳,井上 聡,山中 仁,新冨 雅仁,前田 篤志,金 顯凡

到達目標

1.実験の成果を書式が整った報告書としてまとめることができる.
2.実験の報告書を期日までに提出できる.
3.実験結果を図や表を用いてまとめることができる(ワープロ,表計算ソフトの活用を含む).
4.実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができる.
5.工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析し,工学的に考察することができる.
6.工学技術に関する課題にチームで取り組み,チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.(E1-2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 実験の成果を書式が整った報告書としてまとめることができる.実験の成果を書式が整ったわかりやすい報告書としてまとめることができる.実験の成果を書式が整った報告書としてまとめることができる.実験の成果を書式が整った報告書としてまとめることができない.
評価項目2 実験の報告書を期日までに提出できる.実験の報告書を指定された方法で期日までに提出できる.実験の報告書を期日までに提出できる.実験の報告書を期日までに提出できない.
評価項目3 実験結果を図や表を用いてまとめることができる(ワープロ,表計算ソフトの活用を含む).実験結果を図や表を用いてわかりやすくまとめることが(ワープロ,表計算ソフトの活用を含む).実験結果を図や表を用いてまとめることができる(ワープロ,表計算ソフトの活用を含む).実験結果を図や表を用いてまとめることができない(ワープロ,表計算ソフトの活用を含む).
評価項目4 実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができる.実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を正確かつ詳細に抽出することができる.実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができる.実験を通して自然現象を観測し,現象の法則性を抽出することができない.
評価項目5 工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析し,工学的に考察することができる.工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を正確に解析し,工学的に考察することができる.工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析し,工学的に考察することができる.工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験結果を解析できず,工学的に考察することができない.
評価項目6 工学技術に関する課題にチームで取り組み,チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.(E1-2)工学技術に関する課題にチームで取り組むことができ,リーダーシップを発揮できる. チーム内の自分の役割のみでなくメンバーの役割も把握し,適切に行動できる.工学技術に関する課題にチームで取り組むことができる. チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.工学技術に関する課題にチームで取り組めない. チーム内の自分の役割を把握できず,行動できない.

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (E1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (E1-2) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 4 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 5 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 E 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学実験の目的は,機械工学に関する基礎的な現象または諸特性を自ら実験することにより直接体験し,理解することおよび実験技術や測定器の取り扱い法を習得することである.また,この科目のうち,デジタルエンジニアリングのテーマについては企業で商業用輪転機の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,3D-CADを用いた最新の設計手法について演習および実験形式で行う.
授業の進め方・方法:
実験テーマにはいずれも単なる講義の補助ではなく,理論的方法とともに工学的内容をもったものを選定している.
実施にあたってはクラスをグループに分け,複数のテーマを交替で実験を行う.
2020年度は通年開講を後期開講に変更して4履修時間/回で実施する.
このうち対面を7~8回,遠隔を7~8回とする.
注意点:
1.評価については,評価割合に従って行います.ただし,適宜再試や追加課題を課し,加点することがあります.
2.実験レポートにより評価する.到達目標6(E1-2)が標準基準(6割)以上で,かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする.評価基準については,成績評価基準表による.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション,安全教育,報告書の作成技術 安全教育:安全に実験を進める手順を理解できる.
実験報告書:実験結果を報告書にまとめる方法を理解することができる.
授業概要,学習・教育目標,スケジュール,評価方法と基準等について理解できる.
2週 金属材料学(対面) 鉄鋼の顕微鏡組織試験を行い,その成果をまとめることができる.
実験にあたっては準備,実験装置の操作が適切にできる.
3週 金属材料学(遠隔) 浸炭材の組織観察と硬さ測定の遠隔実験を行い,その成果をまとめることができる.
4週 金属材料学(対面・遠隔) レポート指導:実験結果の整理と考察ができる.
5週 材料力学(対面) 引張り試験,ねじり試験を行い,その成果をまとめることができる.
実験にあたっては準備,実験装置の操作が適切にできる.
6週 材料力学(遠隔) 衝撃試験,硬さ試験の遠隔実験を行い,その成果をまとめることができる.
7週 材料力学(対面・遠隔) レポート指導:実験結果の整理と考察ができる.
8週 水力学(対面) 流れの可視化を行い,その成果をまとめることができる.
実験にあたっては準備,実験装置の操作が適切にできる.
4thQ
9週 水力学(遠隔) 流量係数の測定、管摩擦係数の測定、円管内の乱流の速度分布の遠隔実験を行い,その成果をまとめることができる.
10週 水力学(対面・遠隔) レポート指導:実験結果の整理と考察ができる.
11週 測定工学(対面) 空気圧縮機の性能試験を行い,その成果をまとめることができる.
実験にあたっては準備,実験装置の操作が適切にできる.
12週 測定工学(遠隔) 空気圧縮機の理論効率の遠隔実験を行い,その成果をまとめることができる.
13週 測定工学(対面・遠隔) レポート指導:実験結果の整理と考察ができる.
14週 デジタルエンジニアリング(対面) 3D-CADの基本操作を行い,その成果をまとめることができる.
実験にあたっては準備,実験装置の操作が適切にできる.
15週 デジタルエンジニアリング(遠隔) デジタルツールを用いた機械設計の遠隔実験を行い,その成果をまとめることができる.
16週 デジタルエンジニアリング(対面・遠隔) レポート指導:実験結果の整理と考察ができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力030000030
専門的能力060000060
分野横断的能力010000010