線形代数Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 線形代数Ⅱ
科目番号 2021-106 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新 線形代数(大日本図書)、 新 線形代数問題集(大日本図書)
担当教員 澤井 洋

到達目標

行列や行列式の基本的な計算ができる. 線形変換では, 線形性を理解し行列との関係を理解することができる. 固有値問題を理解し, 行列の標準化などができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1消去法や逆行列を用いて連立方程式を解くことができる。行列の階数を計算することができる。行列式の定義と性質がわかりそれを用いて計算することができる。余因子を用いて逆行列を求めることができる。線形変換の定義がわかり、簡単な線形変換を行列で表すことができ、図形の問題へ応用することができる。固有値と固有ベクトルの定義を述べられ、計算で求めることができ、応用することができる。消去法や逆行列を用いて連立方程式を解くことができる。行列の階数を計算することができる。行列式の定義と性質がわかりそれを用いて計算することができる。余因子を用いて逆行列を求めることができる。線形変換の定義がわかり、簡単な線形変換を行列で表すことができる。固有値と固有ベクトルの定義を述べられ、計算で求めることができる。消去法や逆行列を用いて連立方程式を解くことができない。行列の階数を計算することができない。行列式の定義と性質がわからない。余因子を用いて逆行列を求めることができない。線形変換の定義がわからない。固有値と固有ベクトルの定義を述べられない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
科学技術の基礎として数学は欠かせない学問である. 本校で開講する数学は微積分, 及び線形代数に当てられる. 本科目は, 線形代数の基本事項を解説する科目として位置づけられる. 本科目は, 1, 2年次で学んだ数学の基礎の上に, 行列と行列式, 線形変換, 固有値などについて教授する.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.
注意点:
・評価については, 評価割合に従って行います. ただし, 適宜再試や追加課題を課し, 加点をすることがあります.
・中間試験を授業時間内に実施することがあります.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス             
2週 連立1次行列式と行列① 連立方程式を, 消去法を用いて解くことができる.
3週 連立1次行列式と行列② 行列の逆行列を, 消去法を用いて求めることができる.
4週 行列の階数 行列の階数を, 行の基本変形を用いて求めることができる
5週 行列式の定義(1) 置換の定義とその積を理解する.
6週 行列式の定義(2) 行列式の定義を述べることができ, その定義に基づいて行列式を計算できる.
7週 行列式の性質(1) 行列式の基本的な性質を用いて, これを求めることができる.
8週 行列式の性質(2) 行列式の性質を理解し, これを求めることができる.
2ndQ
9週 行列の積の行列式 行列の積の行列式が行列式の積になることを用いて, 計算を行うことができる.
10週 行列式の応用(1) 行列式を行, または, 列で展開することができる.
11週 行列式の応用(2) 余因子行列を定義し,その基本的な性質を理解する.
12週 連立1次方程式と行列式(1) クラーメルの公式を用いて連立一次方程式を解くことができる.
13週 連立1次方程式と行列式(2) 右辺がすべて0である連立一次方程式が自明でない解を持つための条件を述べることができる.
また, それと数ベクトルの線形独立性との関連性について述べることができる.
14週 行列式の図形的意味(1) 行列式の図形的意味を理解する.
15週 線形変換(1) 線形変換の定義を理解する.
16週 線形変換(2) 線形独立なベクトルを用いて, 与えられた線形変換を表す行列を求めることができる.
後期
3rdQ
1週 線形変換(3) 線形変換の合成と逆変換を求めることができる.
2週 線形変換(4) 回転を表す線形変換を書くことができる.
3週 線形変換(5) 直交行列と直交変換の定義を述べることができ, 内積との関係を理解することができる.
4週 固有値と固有ベクトル(1) 行列の固有値, 固有ベクトルの定義を述べることができる.
5週 固有値と固有ベクトル(2) 行列の固有ベクトルの基本的な性質を述べることができる.
6週 固有値と固有ベクトル(3) 与えられた行列の固有値, 固有ベクトルを求めることができる.
7週 行列の対角化 行列の対角化を求めることができる.
8週 対角化可能・不可能の条件 行列が対角化できるための条件を述べることができる.
4thQ
9週 シュミットの直交化 内積空間における線形独立なベクトルから, シュミットの直交化ができる.
10週 対称行列の直交行列による対角化(1) 対称行列を直交行列により対角化することができることを理解する.
11週 対称行列の直交行列による対角化(2) 対称行列を直交行列により対角化することができる.
12週 対称行列の直交行列による対角化(3) 2次形式の標準形を求めることができる.
13週 固有値問題(1) 一般の固有値を理解し, その固有ベクトルを理解する.
14週 固有値問題(2) べき零行列の定義を理解し, その標準形を求めることができる.
15週 固有値問題(3) 与えられた行列の標準形を求めることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2前5,前6,前8,前9
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2前15,前16
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2後1
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2後2

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000