機械工作実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械工作実習Ⅱ
科目番号 2022-082 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 機械製図
担当教員 鈴木 尚人,前田 篤志

到達目標

工学技術の専門知識を創造的に活用する能力を身に付けることを授業目標とする.
詳細は以下の通りであり,本科目は機械設計製図IIと合同科目で開講する.
・各種加工(旋盤加工,マシニングセンタ,フライス加工,溶接)ができる.
・手巻きウインチやガソリンエンジンの仕組み,分解組み立てができる.
・加工工程表が作成できる.
・手巻きウインチを完成させることができる.
・性能試験により製作した手巻きウインチの仕様を確認できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実習の成果を報告書として期日までにまとめることが出来,その内容について質問に答えることが出来る.実習の成果を報告書として詳細にまとめることが出来,期限内に提出できる. 実験の内容について質問に詳細に答えることが出来る.実習の成果を報告書としてまとめることが出来,期限内に提出できる. 実験の内容について質問に答えることが出来る.実習の成果を報告書としてまとめることが出来ず,期限内に提出できない. 実験の内容について質問に答えることが出来ない.
実習で得た知識・技術を駆使して加工仕様書を作成することが出来る.実習で得た知識・技術を駆使して加工仕様書を正確に作成することが出来る.実習で得た知識・技術を駆使して加工仕様書を作成することが出来る.実習で得た知識・技術を駆使して加工仕様書を作成することが出来ない.
加工仕様書を基に加工・組み立てを行い,製品を完成させることが出来る.加工仕様書を基に加工・組み立てを行い,精確な製品を完成させることが出来る.加工仕様書を基に加工・組み立てを行い,製品を完成させることが出来る.加工仕様書を基に加工・組み立てを行うことが出来ない.製品を完成させることが出来ない.
製品製作に関する課題についてチームで取り組み,チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.製品製作に関する課題についてチームで取り組むことが出来リーダーシップを発揮できる.チーム内の自分の役割のみでなく,メンバーの役割も把握し,適切に行動できる.製品製作に関する課題についてチームで取り組むことが出来る.チーム内の自分の役割を把握し,行動できる.製品製作に関する課題についてチームで取り組めない.チーム内の自分の役割を把握出来ず,行動出来ない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年生の機械工作実習Ⅰで体得した代表的な機械工作の基本技術を土台として設計製図と関連付けて創造設計製作を行う.
授業の進め方・方法:
前期では,制御系工作機械を中心とした実習や製品の分解組み立てを実践する.後期では,各グループ(7名位)でデザインした手巻きの製作および組み立てを行う.最後に仕様を確認するために製作したウインチの性能試験を行う.製作・組み立て・性能試験を通してものづくりの流れを理解しするとともに製作図面の作成の仕方,加工工程表の作り方などを体得するとともに創造性を育む.
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育・実習(1) 導入教育
安全確保のためにすべきことを理解することができる
旋盤加工1
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。
2週 実習(2) 旋盤加工2
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。
3週 実習(3) エンジンを分解することができる
4週 実習(4) エンジンを組み立てることができる
5週 実習(5) マシニングセンタ1
マシニングセンタによる作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。
6週 実習(6) マシニングセンタ2
マシニングセンタによる作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。
7週 実習(7) フライス加工1
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。
8週 実習(8) フライス加工2
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。
2ndQ
9週 実習(9) 溶接1
アーク溶接の基本作業ができる。
10週 実習(10) 溶接2
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。
11週 実習(11) CADの機能を説明できる
CADを用いて図面を作成することができる
12週 実習(12) 設計製作用ウインチを分解,組み立てることができる
13週 加工工程表(1) 加工工程表を作成することが出来る
14週 加工工程表(2) 加工工程表を作成することが出来る
15週 総合実習(1) 伝達軸(原軸)を加工することが出来る
16週
後期
3rdQ
1週 総合実習(1) 伝達軸(従動軸)を加工することが出来る
2週 総合実習(2) 爪,爪車,ケーシング板,巻胴フランジ板,ハンドルの腕を加工することが出来る(CADの作成)
3週 総合実習(3) 爪,爪車,ケーシング板,巻胴フランジ板,ハンドルの腕を加工することが出来る(レーザー加工)
4週 総合実習(4) フランジ加工を行うことが出来る
5週 総合実習(5) ハンドル取手を加工することが出来る
6週 総合実習(6) ベアリングマウントを加工することが出来る
7週 総合実習(7) 巻胴を加工することが出来る
8週 総合実習(8) 巻胴と巻胴フランジ,フランジ溶接が出来る
4thQ
9週 総合実習(9) キーを加工することが出来る
10週 総合実習(10) 歯車を加工することが出来る
11週 総合実習(11) スペーサーを加工することが出来る
12週 総合実習(12) ハンドルを加工することが出来る.
13週 総合実習(13) 作製した手巻きウインチを組み立てることが出来る
14週 加工工程表 作製した手巻きウインチの性能試験を行うことが出来る
15週 加工工程表 作製した手巻きウインチの性能試験を行うことが出来る
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4前1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4前1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4前1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4後10
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4後10,後11
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4前10
アーク溶接の基本作業ができる。4前9
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4前7,前8
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4前7,前8
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4前5,前6,後3
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4前5,前6,後3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。2前12,後14,後15
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。2前12,後14,後15

評価割合

レポート加工仕様書製品の完成度取り組み態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合5020201000100
基礎的能力000100010
専門的能力50202000090
分野横断的能力0000000