地球と生命の科学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 地球と生命の科学
科目番号 2022-124 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 地学基礎(東京書籍),新編生物基礎(数研出版)
担当教員 勝山 智男,(教養科 非常勤講師)

到達目標

地球環境や生態系に配慮して工学に取り組むための基本的なライフサイエンス・アースサイエンスの基礎知識を身に付ける。
(1)地球のすがたとその歴史
地球が生命を育むことのできる環境を獲得したことについて、太陽系の一員としての地球史をふまえて理解し、現在の地球の特徴と地学的・気象的諸活動について、地球の内部構造やエネルギーの流れを通してとらえることができる。
(2)生物多様性と環境の保全
生物の多様性と共通性、および私たちの身の回りの生態系についての基礎知識を持ち、それらと(1)で学んだ地球のすがたをふまえて、生物多様性の保全および地球環境の保全を自らの生活やものづくりと結び付けて考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 [アースサイエンス] 地球の地学的特徴や大地・大気の運動について、地球史やエネルギーの流れをふまえて説明でき、それらと人間活動とのかかわりについて考察できる。 地球の地学的特徴や大地・大気の運動について、地球史やエネルギーの流れをふまえて説明できる。 地球の地学的特徴や大地・大気の運動について説明することができない。
評価項目2 [ライフサイエンス] 生物の共通性と多様性について、進化と関係づけて説明でき、生態系と環境や物質とのかかわりについて説明できる。 生物の共通性と多様性について説明でき、生態系の成り立ちについて説明できる。 生物の共通性と多様性について、および生態系について説明できない。
評価項目3 [地球環境の保全と工学] 地球環境を保全し生物多様性を損なわない暮らし方について提言ができ、工学としてどう役立てることができるかを具体的に挙げることができる。 地球環境の保全と生物多様性の保全について、生活や工学と関連付けて説明できる。 地球環境の保全と生物多様性の保全について、工学と関連付けて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球の環境や生物多様性に配慮し、持続可能な社会をつくりあげることは、21世紀に暮らす私たちにとって最も重要な課題の一つである。この授業は、地球誕生の歴史を通して、豊かな生命を育む現在の地球の環境(大地・大気・海洋)について学び[アースサイエンス]、その地球上で進化を遂げてきた生物及び私たちの生活を支える生物の多様性について学習する[ライフサイエンス]。さらに、地球環境を保全し、生物多様性を損なわない暮らし方や社会のしくみについて考える。また、本講義を通して修得したライフサイエンスとアースサイエンスの知識が自らの工学分野に適用できることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心として進める。教科書が2冊(地学基礎と生物基礎)にわたること、および講義には教科書に書かれていない内容も含まれることから、必ずノートを用意し、毎時間、丁寧にノートをとるように心掛けてほしい。試験は、前半のアースサイエンス終了後と期末(定期)試験の2回実施する。
注意点:


授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 この授業について・地球の歴史
太陽系の一員としての地球の歴史を説明できる。
2週 地球の内部と大地の活動1
地球史をふまえて地球の内部構造を説明できる。
3週 地球の内部と大地の活動2
プレートテクトニクスを通して、大陸や海洋の大地形について説明できる。
4週 地球の内部と大地の活動3
地震のメカニズムを説明できる。
5週 地球の内部と大地の活動4
火山活動をプレートの運動と関連して説明できる。
6週 私たちの空と海1
地球の熱収支をふまえて大気の循環と気象現象を説明できる。
7週 私たちの空と海2
海水の運動としての海流・潮流・波浪などを理解し、地形・気候・防災と結び付けて考えることができる。
8週 前半のまとめと確認テスト
2ndQ
9週 生物とはなにか1
生物の共通性と多様性について進化と結び付けて説明できる。
10週 生物とはなにか2
生物を特徴づける3つの要素(細胞、遺伝、エネルギー変換)について説明できる。
11週 生物多様性と生態系1
地球上の植生と主なバイオームについて説明できる。
12週 生物多様性と生態系2
生態系のなりたちと生物同士のかかわりを説明できる。
13週 生物多様性と生態系3
物質の循環と生態系のバランスについて説明できる。
14週 環境の保全1
生物多様性の保全について理解し、そのために自分でできることを考えることができる。
15週 環境の保全2
地球環境問題について理解し、その解決のためにものづくりに携わる者として何ができるか考えることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3前1
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3前1
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3前3
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3前2
マグマの生成と火山活動を説明できる。3前5
地震の発生と断層運動について説明できる。3前4
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3前3
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3前4
地球上の生物の多様性について説明できる。3前9
生物の共通性と進化の関係について説明できる。3前9
生物に共通する性質について説明できる。3前10
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3前6
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3前6
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3前6
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3前7
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3前11
世界のバイオームとその分布について説明できる。3前11
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3前11
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3前12
生態ピラミッドについて説明できる。3前12
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3前13
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3前14
有害物質の生物濃縮について説明できる。3前14
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000