伝熱工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 伝熱工学
科目番号 2023-006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 伝熱学の基礎 第2版,吉田駿 著,オーム社
担当教員 新冨 雅仁

到達目標

1. 熱移動の三形態について理解し、説明できる。
2. 定常一次元の熱伝導について理解し、伝熱量などが計算できる。
3. 強制対流・自然対流熱伝達について理解し、伝熱量などが計算できる。
4. 放射伝熱について理解し、伝熱量などが計算できる。
5. 沸騰伝熱について理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.熱移動の三形態について理解し、説明できる。□熱移動の三形態についての全般を理解しており、ほぼ正しく説明できる。□熱移動の三形態についての基本を理解しており、大きな誤りなく説明できる。□熱移動の三形態について理解しておらず、説明できない。
2.定常一次元の熱伝導について理解し、伝熱量などが計算できる。□定常一次元の熱伝導についての全般を理解しており、伝熱量などをほぼ正しく計算できる。□定常一次元の熱伝導についての基本を理解しており、伝熱量などを大きな誤りなく計算できる。□定常一次元の熱伝導について理解しておらず、伝熱量などが計算できない。
3.強制対流・自然対流熱伝達について理解し、伝熱量などが計算できる。□強制対流・自然対流熱伝達についての全般を理解しており、伝熱量などをほぼ正しく計算できる。□強制対流・自然対流熱伝達についての基本を理解しており、伝熱量などを大きな誤りなく計算できる。□強制対流・自然対流熱伝達について理解しておらず、伝熱量などが計算できない。
4.放射伝熱について理解し、伝熱量などが計算できる。□放射伝熱についての全般を理解しており、伝熱量などをほぼ正しく計算できる。□放射伝熱についての基本を理解しており、伝熱量などを大きな誤りなく計算できる。□放射伝熱について理解しておらず、伝熱量などが計算できない。
5.沸騰熱伝達について理解し、沸騰曲線について説明できる。□沸騰熱伝達について理解しており、ふっとく曲線についてほぼ正しく説明できる。□沸騰熱伝達について理解しており、沸騰曲線について大きな誤りなく説明できる。□沸騰熱伝達について理解しておらず、沸騰曲線の説明ができない。
6.一次元非定常の熱伝導について理解し、温度分布などが計算できる。□一次元非定常の熱伝導について理解しており、温度分布などをほぼ正しく計算できる。□一次元非定常の熱伝導について理解しており、温度分布などを大きな誤りなく計算できる。□一次元非定常の熱伝導について理解しておらず、温度分布などが計算できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
伝熱工学は、熱移動の形態と移動速度を考えるもので、4年生で学んだ熱力学とともに、熱工学上の重要な分野である。伝熱工学の歴史は比較的古く、19世紀初頭にフーリエにより熱伝導の研究が開始された。伝熱工学は、コンピュータ内部のCPU冷却など非常に小さな部品の放熱の問題から地球温暖化という地球もしくは宇宙の規模に広がる問題まで、伝熱工学がかかわる事象は多岐にわたっており、重要な役割を担っている。本講義では、熱伝導、対流熱伝達、放射伝熱の熱移動の三形態について基本的な事項を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に、演習を混ぜつつ行う。適宜レポート課題を課すので、期限を守って提出すること。
注意点:
1. この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学修が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、熱移動の基本 熱移動の基本形態について説明できる。
2週 熱伝導(1) 熱伝導方程式について説明できる。
3週 熱伝導(2) 一次元定常熱伝導について理解し、フーリエの式を用いた計算ができる。
4週 熱通過 熱通過について理解し、伝熱量などを計算できる。
5週 フィンの伝熱 フィンの効果について理解し、フィン効率や伝熱量などを計算できる。
6週 対流熱伝達(1) 熱伝達率について理解し、これを支配する要因について説明できる。
7週 対流熱伝達(2) 対流熱伝達の理論を理解し、関連する無次元数について説明できる。
8週 対流熱伝達(3) 物体まわりの強制対流熱伝達および管内強制対流熱伝達における伝熱量などを計算できる。
2ndQ
9週 放射伝熱(1) プランクの法則とウィーンの変位則について説明できる。
10週 放射伝熱(2) ステファンボルツマンの法則を理解し、黒体面からの全放射能を計算できる。黒体面間の放射伝熱量を計算できる。
11週 放射伝熱(3) 灰色面について理解し、放射率・単色放射能・放射強度について説明できる。灰色面間の放射伝熱量を計算できる。
12週 沸騰熱伝達 沸騰熱伝達について理解し、沸騰曲線について説明できる。
13週 非定常熱伝導(1) 集中熱容量モデルについて温度変化などを計算できる。
14週 非定常熱伝導(2) ハイスラー線図を用いて一次元非定常熱伝導の問題を解くことができる。
15週 非定常熱伝導(3) 一次元非定常熱伝導の数値解法について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000