機械工作法

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工作法
科目番号 2023-036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 はじめての生産加工学1 斎藤卓志他著 講談社
担当教員 永禮 哲生

到達目標

1.鋳造加工における代表的な鋳型、溶解炉、鋳造金属について説明できる。
2.塑性加工における代表的な鍛造、圧延、プレス加工について説明できる。
3.溶接加工における代表的な融接、圧接、ろう接について説明できる。
4.切削加工における基本的な切削理論、代表的な工作機械と加工法について説明できる。
5.研削加工における代表的なと石、研削方法について説明できる。
6.特殊加工における代表的な加工法について説明できる。
7.樹脂成形における代表的な加工法について説明できる。
8.機械製品製造の際に、合理的な工法選択のための基礎的指針を挙げることができる。(C1-2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1□鋳造加工の基本的な加工原理、加工方法について正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□鋳造加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□鋳造加工の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目2□塑性加工の基本的な加工原理、加工方法について正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□塑性加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□塑性加工の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目3□溶接の基本的な加工原理、加工方法について正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□溶接の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□溶接の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目4□切削加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□切削加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□切削加工の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目5□研削加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□研削加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□研削加工の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目6□特殊加工の基本的な加工原理、加工方法について正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□特殊加工の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□特殊加工の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目7□樹脂成形の基本的な加工原理、加工方法について正確に理解できる。さらに、実際の製品への適用についても理解できる。□樹脂成形の基本的な加工原理、加工方法についてほぼ正確に理解できる。□樹脂成形の基本的な加工原理、加工方法についてほとんど理解できない。
評価項目8□機械製品製造の基本的な加工原理、加工方法を正確に理解し、内容をまとめることができる。□機械製品製造の基本的な加工原理、加工方法をほぼ正確に理解し、内容をまとめることができる。□機械製品製造の基本的な加工原理、加工方法を理解し、内容をまとめることができない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-2) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工作法は各種機械構成品および機器構成品をいかに高効率・高精度に製作するかを考える学問である。加工貿易国である我が国にとって、省資源化・省エネルギー化を実現する「ものつくり技術」に習熟した機械工学技術者の必要性が極めて高い。本講義では機械工学科1・2・3年次での機械工作実習により修得した知識を基礎として、機械工作法における、各種加工技術の原理・特徴・種類などを整理し、体系化して身に付ける。各種工業製品の製造における合理的な工法選択ならびに工程設計ができる素養が身に付き、自主的に問題解決ができる能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
この授業は学修単位であるので,予習と復習を必ず行う必要がある。各週の授業範囲を予習し,授業で担当教員が開設する。課題レポートにより理解を深める。
注意点:
1.定期試験を70%、課題レポートを20%、総合課題レポートを10%として評価する.授業目標8(C1-2)が標準基準(60%)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表による。
2.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
3.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価方法を理解する。機械工作法の概要を説明できる。
2週 鋳造加工1 鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。
3週 鋳造加工2 精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。
4週 鋳造加工3 鋳物の欠陥について説明できる。
5週 溶接1 溶接法を分類できる。ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。
6週 溶接2 アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。
7週 溶接3 サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる
8週 塑性加工 塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。
4thQ
9週 切削加工1 切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。
10週 切削加工2 フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。
11週 切削加工3 切削工具材料の条件と種類を説明できる。切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。
12週 研削加工1 研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。
13週 研削加工2 研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。
14週 研削加工3 ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。
15週 特殊加工
まとめ
放電加工・レーザー加工の基本的な方式を説明できる。
広義内で学習した,各種加工法について利点と欠点を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4後2
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4後3
鋳物の欠陥について説明できる。4後4
溶接法を分類できる。4後5
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4後5
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4後6
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4後7
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4後8
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4後9,後11
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4後9
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4後10
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4後10
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4後11
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4後11
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4後9,後11
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4後12
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4後13
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4後14

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000