概要:
機械設計において,材料学,材料力学,機械力学,熱力学,流体力学,機構学などの基礎科目の知識に加えて,これらを総合して目的とする機械を実現できる設計能力が必要とされる。この授業では既存の規格や部品を活用しながら,効率よく安全な機械を設計する手法を学ぶ。一般的に目的実現のための方法は数多く存在するが,与えられた制約条件の中で最も適した方法を設計者の創造性を発揮しながら意思決定をすることの重要性を理解する。技術者が理解しておくべき法規・規格,技術者としての心構え,社会に与える影響についても理解を深める。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位であるので,各週の授業前に授業範囲を予習し,授業後には授業範囲の課題により授業範囲を復習する。
注意点:
1.この科目は学修単位であり,1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。
2.小テストを授業時間内に実施します。
3.評価については,評価割合に従って行います。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス,機械設計の基礎1 |
機械設計法の授業範囲を理解し,各週の授業に対する予習・復習が必要であることを理解する。 製品開発の流れと機械設計,機械要素設計の意義,機械安全について説明できる。
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2週 |
機械設計の基礎2 |
標準規格の意義・目的を理解し,説明できる。 機械部品の寸法精度,公差,表面性状について説明できる。
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3週 |
機械材料と強度および安全率1 |
代表的な機械材料の種類と適用例を説明できる。 材料の応力-ひずみ線図,鋼の強度を説明できる。
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4週 |
機械材料と強度および安全率2 |
部品に作用する荷重と破損について説明できる。 安全率と許容応力について説明できる。
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5週 |
締結・接合要素1 |
各種の締結方法を説明できる。 ねじの種類,特徴,用途,規格を理解し,適用できる。 ねじ締結における締付けトルクを計算できる。
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6週 |
締結・接合要素2 |
外力が作用するねじ締結体の基礎的な設計ができる。 ねじ山の根元に生じるせん断応力とねじ面の接触面圧が計算できる。 ピン,リベット接合について説明できる。
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7週 |
軸系要素1 |
軸の種類と用途を説明できる。ねじりモーメントを受ける軸の設計,曲げモーメントを受ける軸の設計ができる。曲げとねじりの組合せ荷重を受ける軸の設計,剛性を考慮した軸の設計ができる。
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8週 |
軸系要素2・演習(中間試験) |
軸の危険速度を説明でき,計算ができる。 キーやスプライン,セレーションの設計ができる。 軸継手の種類と特徴が説明できる。 クラッチの種類と特徴が説明できる。
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2ndQ |
9週 |
演習(中間試験)解説・軸受・案内要素1 |
軸受の種類が説明できる。 転がり軸受の構造,種類,寿命が説明できる。
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10週 |
軸受・案内要素2 |
すべり軸受の構造と種類を説明できる。
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11週 |
動力伝達要素1 |
動力伝達要素の種類が説明できる。 歯車の種類,各部の名称,インボリュート歯形,標準平歯車,モジュール等の諸量を説明できる。 標準平歯車の歯の曲げ強さと歯面強さを基にして,歯車の設計ができる。
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12週 |
動力伝達要素2 |
巻掛け伝動,摩擦伝動,ボールねじ,等の特徴が説明できる。 巻掛け伝動,摩擦伝動,ボールねじ,等の設計に必要な諸量が計算できる。
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13週 |
アクチュエータ |
アクチュエータの種類が説明できる。 電動モータと減速機の選定ができる。
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14週 |
機械システムの設計 |
学習範囲を応用して,機械システムの簡単な設計ができる。
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15週 |
まとめ |
学習範囲を振り返り,理解が不十分なところを確認し,理解できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 4 | 前2,前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11 |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 4 | 前5,前6 |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 4 | 前5,前6 |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | 前5,前6 |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | 前7 |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 4 | 前7,前8 |
キーの強度を計算できる。 | 4 | 前8 |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | 前8 |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 4 | 前10 |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 4 | 前9 |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | 前11 |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | 前11 |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | 前11 |
力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 4 | 前4 |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 4 | 前4 |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | 前4 |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 4 | 前4 |
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。 | 4 | 前4,前12 |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
応力とひずみを説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 4 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 4 | 前6,前7 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 4 | 前6,前7 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 4 | 前7 |
多軸応力の意味を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。 | 4 | 前3,前4 |