機械設計法

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械設計法
科目番号 2023-045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械設計 機械の要素とシステムの設計 吉本他,著 オーム社
担当教員 山中 仁

到達目標

1.標準・規格、法規を理解し、説明することができる。
2.代表的な機械要素について説明でき,基本的な設計計算ができる。
3.複数の機械要素からなる機械の機械設計に必要な知識を適用できる。(C1-2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
標準・規格,法規を理解し,説明することができる。□標準・規格、法規を説明でき、実際の事例に関して説明することができる。□標準・規格、法規の概略を説明することができる。□標準・規格、法規を説明することができない。
代表的な機械要素について説明でき,基本的な設計計算ができる。□機械設計に用いる基本的な材料の材料特性を説明できる。異なる材料との比較ができる。 □強度設計上考慮すべき点を説明でき,基本的な強度計算ができ,実際の機械に適用できる。 □締結要素の分類を説明でき,基本的な計算ができ,実際の機械に適用できる。 □軸,軸締結,軸継手について説明でき,基本的な強度設計ができ,実際の機械に適用できる。 □歯車の種類の分類を説明でき,基本的な設計ができ,実際の機械に適用できる。 □軸受の種類の分類を説明でき,基本的な設計ができ,実際の機械との関係を説明できる。□機械設計に用いる基本的な材料の材料特性を説明できる。 □強度設計上考慮すべき点を説明でき,基本的な強度計算ができる。 □締結要素の分類を説明でき,基本的な計算ができる。 □軸,軸締結,軸継手について説明でき,基本的な強度設計ができる。 □歯車の種類の分類を説明でき,基本的な設計ができる。 □軸受の種類の分類を説明でき,基本的な設計ができる。□機械設計に用いる基本的な材料の材料特性を説明できない。 □強度設計上考慮すべき点を説明でき,基本的な強度計算ができない。 □締結要素の分類を説明でき,基本的な計算ができない。 □軸,軸締結,軸継手について説明でき,基本的な強度設計ができない。 □歯車の種類の分類を説明でき,基本的な設計ができない。 □軸受の種類の分類を説明でき,基本的な設計ができない。
複数の機械要素からなる機械の機械設計に必要な知識を適用できる。(C1-2)□複数の機械要素からなる機械の設計に必要な知識を適用でき,詳しく説明できる。□複数の機械要素からなる機械の設計に必要な知識を適用できる。□複数の機械要素からなる機械の設計に必要な知識を適用できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-2) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械設計において,材料学,材料力学,機械力学,熱力学,流体力学,機構学などの基礎科目の知識に加えて,これらを総合して目的とする機械を実現できる設計能力が必要とされる。この授業では既存の規格や部品を活用しながら,効率よく安全な機械を設計する手法を学ぶ。一般的に目的実現のための方法は数多く存在するが,与えられた制約条件の中で最も適した方法を設計者の創造性を発揮しながら意思決定をすることの重要性を理解する。技術者が理解しておくべき法規・規格,技術者としての心構え,社会に与える影響についても理解を深める。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位であるので,各週の授業前に授業範囲を予習し,授業後には授業範囲の課題により授業範囲を復習する。
注意点:
1.この科目は学修単位であり,1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。
2.小テストを授業時間内に実施します。
3.評価については,評価割合に従って行います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス,機械設計の基礎1 機械設計法の授業範囲を理解し,各週の授業に対する予習・復習が必要であることを理解する。
製品開発の流れと機械設計,機械要素設計の意義,機械安全について説明できる。
2週 機械設計の基礎2 標準規格の意義・目的を理解し,説明できる。
機械部品の寸法精度,公差,表面性状について説明できる。
3週 機械材料と強度および安全率1 代表的な機械材料の種類と適用例を説明できる。
材料の応力-ひずみ線図,鋼の強度を説明できる。
4週 機械材料と強度および安全率2 部品に作用する荷重と破損について説明できる。
安全率と許容応力について説明できる。
5週 締結・接合要素1 各種の締結方法を説明できる。
ねじの種類,特徴,用途,規格を理解し,適用できる。
ねじ締結における締付けトルクを計算できる。
6週 締結・接合要素2 外力が作用するねじ締結体の基礎的な設計ができる。
ねじ山の根元に生じるせん断応力とねじ面の接触面圧が計算できる。
ピン,リベット接合について説明できる。
7週 軸系要素1 軸の種類と用途を説明できる。ねじりモーメントを受ける軸の設計,曲げモーメントを受ける軸の設計ができる。曲げとねじりの組合せ荷重を受ける軸の設計,剛性を考慮した軸の設計ができる。
8週 軸系要素2・演習(中間試験) 軸の危険速度を説明でき,計算ができる。
キーやスプライン,セレーションの設計ができる。
軸継手の種類と特徴が説明できる。
クラッチの種類と特徴が説明できる。
2ndQ
9週 演習(中間試験)解説・軸受・案内要素1 軸受の種類が説明できる。
転がり軸受の構造,種類,寿命が説明できる。
10週 軸受・案内要素2 すべり軸受の構造と種類を説明できる。
11週 動力伝達要素1 動力伝達要素の種類が説明できる。
歯車の種類,各部の名称,インボリュート歯形,標準平歯車,モジュール等の諸量を説明できる。
標準平歯車の歯の曲げ強さと歯面強さを基にして,歯車の設計ができる。
12週 動力伝達要素2 巻掛け伝動,摩擦伝動,ボールねじ,等の特徴が説明できる。
巻掛け伝動,摩擦伝動,ボールねじ,等の設計に必要な諸量が計算できる。
13週 アクチュエータ アクチュエータの種類が説明できる。
電動モータと減速機の選定ができる。
14週 機械システムの設計 学習範囲を応用して,機械システムの簡単な設計ができる。
15週 まとめ 学習範囲を振り返り,理解が不十分なところを確認し,理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。4前1,前2
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前1,前2,前3,前4
標準規格を機械設計に適用できる。4前2,前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4前5,前6
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4前5,前6
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4前5,前6
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4前7
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前7,前8
キーの強度を計算できる。4前8
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4前8
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前10
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前9
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4前11
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4前11
歯車列の速度伝達比を計算できる。4前11
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4前4,前12
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前3,前4
応力とひずみを説明できる。4前3,前4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前3,前4
許容応力と安全率を説明できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4前6,前7
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4前6,前7
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4前7
多軸応力の意味を説明できる。4前3,前4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4前3,前4

評価割合

演習(中間試験)期末試験課題レポート総合課題合計
総合評価割合30303010100
基礎的能力00000
専門的能力30303010100
分野横断的能力00000