材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 2023-066 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「材料力学」 中島正貴著 コロナ社、 演習プリント
担当教員 金 顯凡

到達目標

1.機械・構造物に外力が作用したときの応力やひずみを求めることができる。
2.鋼の応力-ひずみ線図について説明ができる。
3.傾いた面の応力やモールの応力円について説明ができる。
4.はりの曲げにおいてせん弾力図と曲げモーメント図を描くことができる。
5.はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算ができる。
6.はりの曲げにおいてたわみ角とたわみの計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力やひずみの定義を説明ができ、具体的な値を求めることができる。 応力やひずみを求めることができる。 応力やひずみを求めることができない。
評価項目2鋼の応力-ひずみ線図について詳細に説明ができる。鋼の応力-ひずみ線図について説明ができる。 鋼の応力-ひずみ線図について説明ができない。
評価項目3モールの応力円について説明ができ、具体的な値を求めることができる。モールの応力円について説明ができる。モールの応力円について説明ができない。
評価項目4はりの曲げにおいてせん断力図と曲げモーメント図を描き、具体的な数値を求めることができる。 はりの曲げにおいてせん断力図と曲げモーメント図を描くことができる。 はりの曲げにおいてせん断力図と曲げモーメント図を描くことができない。
評価項目5はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算がしっかりできる。はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算ができる。はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算ができない。
評価項目6はりの曲げにおいてたわみ角とたわみの計算がしっかりできる。はりの曲げにおいてたわみ角とたわみの計算ができる。はりの曲げにおいてたわみ角とたわみの計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学は、機械系の学生にとって必ず修得しなければならない基礎重要科目の一つである。本講においては、鉄鋼材料の特性、単純応力(引張・圧縮・曲げ)が作用する場合の応力とひずみの基礎概念等について解説することを主体とし、定期試験で具体的に荷重を加えた時の応力などを求める。薄肉の円環および円筒などの応力について学習する。各類のはりについて、たわみ角とたわみを習得する。
授業の進め方・方法:
機械設計に必要な材料力学について講義を中心に基礎的な知識を学ぶ。講義では試験片や線引きなどを利用してできる限り具体的に説明を行う。また、後期では授業中に一般的な文字による理論式に具体的な数値を代入した演習および解答を行う。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、
材料力学とは
授業内容、評価方法の説明。
材料力学の役割などについて説明ができる。
2週 応力とひずみ 荷重が作用した時の材料の変形、応力、ひずみについて説明ができる。
3週 フックの法則、縦弾性係数および横弾性係数 フックの法則を理解し、縦弾性係数および横弾性係数について説明ができる。
4週 せん断応力とせん断ひずみ せん断応力とせん断ひずみについて説明ができる。
5週 応力―ひずみ線図 応力―ひずみ線図について説明ができる。
6週 許容応力、基準強度、安全率、 許容応力と安全率について説明ができる。
7週 応力集中及び到達度テスト 応力集中について説明ができる。基礎的な応力・ひずみの計算ができる。
8週 引張りおよび圧縮 引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形について説明ができる。
2ndQ
9週 簡単な不静定問題 両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について応力の説明ができる。
10週 熱応力 熱応力について説明ができる。
11週 傾いた面の応力 傾いた面の応力について説明ができる。
12週 2軸応力とひずみ 多軸応力とひずみについて説明ができる。
13週 モールの応力円(1) 傾いた面や2軸のモールの応力円について説明ができる。
14週 モールの応力円(2) 直交する2面のモールの応力円について説明ができる。
15週 薄肉の円環、円筒および球殻 薄肉の円環、円筒および球殻 の応力について計算ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 はりの曲げ はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類、力のつりあいについて説明ができる。
2週 せん断力と曲げモーメント(1)片持ちはり:集中荷重 曲げの慣性モーメント せん断応力および曲げモーメントについて計算ができる。
3週 せん断力と曲げモーメント(2)片持ちはり:分布荷重  片持ちはり:分布荷重のSFDおよびBMDを求めることができる。
4週 せん断力と曲げモーメント(3)単純はり:集中荷重 対称曲げ、断面係数 単純はり:集中荷重のSFDおよびBMDを求めることができる。
5週 せん断力と曲げモーメント(4)単純はり:分布荷重 曲げモーメントとせん断力および分布荷重 単純はり:分布荷重のSFDおよびBMDを求めることができる。
6週 曲げの中立軸、中立面、曲げ応力 曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布について説明ができる。
7週 到達度テスト 各類のはりにおいて、SFDおよびBMDについて具体的な作成ができる。
8週 図心、断面二次モーメント 図心、断面二次モーメント、断面係数を理解し、曲げの問題に適用ができる。
4thQ
9週 はりのせん断応力 はりのせん断応力の求め方について説明ができる。
10週 はりのたわみ曲線(1) たわみ曲線の基礎方程式について説明ができる。
11週 はりのたわみ曲線(2) 片持ちばりのたわみの計算ができる。
12週 はりのたわみ曲線(3) 両端支持はり(集中荷重)のたわみの計算ができる。
13週 はりのたわみ曲線(4) 両端支持はり(分布荷重、偶力)のたわみの計算ができる。
14週 重ね合わせ法と切断法 重ね合わせ法と切断法の計算ができる。
15週 演習 はりの変形について具体的な計算ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4後1,後2,後4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4後6,後8
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3前2,前8
応力とひずみを説明できる。3前1,前5,前8
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3前3,前4,前5,前8
許容応力と安全率を説明できる。4前6,前7
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4前9
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前10
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前8
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後1
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後7
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4後2,後3,後4,後5
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4後6,後9
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4後8
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4後10,後11,後12,後13,後14,後15
多軸応力の意味を説明できる。3前11,前12
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3前12,前13,前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度課題合計
総合評価割合7000030100
専門的能力7000030100