機械工作実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工作実習Ⅰ
科目番号 2023-091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 実習テーマごとのプリントを配布する。
担当教員 新冨 雅仁,三谷 祐一朗,金 顯凡

到達目標

1.機械加工現場における安全対策について理解し、実際の加工にあたって実践できる。
2.加工部品のさまざまな寸法の測定ができる。
3.旋削加工、フライス加工、穴あけ加工、研削加工、ワイヤカット放電加工、歯切り加工、レーザー加工による簡単な部品の加工ができる。さらにこれらの加工に用いられる工作機械の名称とそれぞれの機械ならびに加工法の特徴を説明できる。
4.鋳造、鍛造、手仕上げ、溶接・溶断、プレス加工による簡単な加工ができ、これらの加工法の特徴を説明できる。
5.PLCを用いたラダープログラムの作成およびタイマ・カウンタを用いた実用的なプログラムが作成でき、その内容を報告できる。
6.実習した機械加工技術についてレポートにまとめ、指定された期日までに提出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械加工現場における安全対策について深く理解し、実際の加工にあたって実践でき,他の模範となる。機械加工現場における安全対策について理解し、実際の加工にあたって実践できる。機械加工現場における安全対策について理解し、実際の加工にあたって実践できない。
評価項目2加工部品のさまざまな寸法の測定ができ、工夫することができる。加工部品のさまざまな寸法の測定がほぼ実践できる。加工部品のさまざまな寸法の測定ができない。
評価項目3旋削加工、フライス加工、穴あけ加工、研削加工、ワイヤカット放電加工、歯切り加工、レーザー加工による簡単な部品の加工ができる。さらにこれらの加工に用いられる工作機械の名称とそれぞれの機械ならびに加工法の特徴を詳細に説明できる。旋削加工、フライス加工、穴あけ加工、研削加工、ワイヤカット放電加工、歯切り加工、レーザー加工による簡単な部品の加工ができる。さらにこれらの加工に用いられる工作機械の名称とそれぞれの機械ならびに加工法の特徴を大まかに説明できる。旋削加工、フライス加工、穴あけ加工、研削加工、ワイヤカット放電加工、歯切り加工、レーザー加工による簡単な部品の加工ができる。さらにこれらの加工に用いられる工作機械の名称とそれぞれの機械ならびに加工法の特徴を説明できない。
評価項目4鋳造、鍛造、手仕上げ、溶接・溶断、プレス加工による簡単な加工ができ、これらの加工法の特徴を詳細に説明できる。鋳造、鍛造、手仕上げ、溶接・溶断、プレス加工による簡単な加工ができ、これらの加工法の特徴を大まかに説明できる。鋳造、鍛造、手仕上げ、溶接・溶断、プレス加工による簡単な加工ができ、これらの加工法の特徴を説明できない。
評価項目5PLCを用いたラダープログラム作成およびタイマ・カウンタを用いた実用的なプログラムの作成ができ、その内容を詳細に説明できる。PLCを用いたラダープログラム作成およびタイマ・カウンタを用いた実用的なプログラムの作成ができ、その内容を説明できる。PLCを用いたラダープログラム作成およびタイマ・カウンタを用いた実用的なプログラムの作成ができ、その内容を説明できない。
評価項目6実習した機械加工技術についてレポートに詳しくまとめ、指定された期日までに提出できる。実習した機械加工技術についてレポートにまとめ、指定された期日までに提出できる。実習した機械加工技術についてレポートにまとめ、指定された期日までに提出できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第一に、機械技術者として製品製造や実際の機械加工にかかわるときの安全に対する認識を涵養し実践できるようにする。 
この上で、各種工作機械の操作方法や工具の取り扱い方などを体得しながら、基本的な金属加工技術を学習する。
さまざまな加工方法の特徴や製品製造への応用など、実際の部品設計・製作に必要となる機械加工技術の基礎を学ぶ。
さらに、学習内容をレポートにまとめる方法と、提出期日を厳守する技術者としての基本的姿勢を身につける。
授業の進め方・方法:
クラスを6班に分け各ショップを順次学習する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入教育 機械加工全般における安全について理解と説明ができる。適切な内容のレポート(実習報告書)が書ける。
2週 制 御(1) PLCを用いた基礎的なラダープログラムが作成できる
3週 制 御(1) タイマ・カウンタを用いた実用的なプログラムが作成できる
4週 測 定 内側マイクロメータによる測定ができる。
ねじ測定、表面粗さ測定など様々な測定法を説明できる
5週 旋削加工 旋盤によりテーパ加工、ローレット加工ができる。
6週 放電加工
放電加工について説明できる。
ワイヤーカット放電加工の基本プログラムが作成できる。
7週 放電加工 ワイヤーカット放電加工のプログラム作成、段どり、運転ができる。
8週 塑性加工 プレス加工について説明できる。
機械プレスを操作し、打ち抜き加工、曲げ加工ができる。
2ndQ
9週 塑性加工 油圧プレスを操作し深絞り加工ができる。
10週 フライス加工 フライス加工について説明できる。
フライス盤による端面加工ができる。
11週 大穴加工 ボール盤による穴あけ加工について説明できる。
直立ボール盤による大穴加工ができる。
12週 鋳 造 鋳造について説明できる。
砂型によるアルミ鋳物の製作ができる。
13週 溶 接 アーク溶接、プラズマ切断について説明できる。アーク溶接、プラズマ切断ができる。
14週 前期のまとめ・レポート指導 安全に対する姿勢と取り組み、実習内容などについての反省と今後の課題をまとめられる。
15週 前期のまとめ・レポート指導 安全に対する姿勢と取り組み、実習内容などについての反省と今後の課題をまとめられる。
16週
後期
3rdQ
1週 制 御(2) PLCによるDCモータの速度制御およびエンコーダによる回転速度検知ができる
2週 制 御(2) 生産ラインを想定した実用的なプログラムが作成できる
3週 研削加工 研削加工について説明できる。
円筒研削盤による加工ができる。
4週 研削加工 平面研削盤による加工ができる。
5週 旋削加工 旋盤の自動送りにより切削できる
穴あけ加工ができる
6週 旋削加工 中ぐり加工ができる
内径溝加工ができる
7週 フライス加工 フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削り、座繰りなどの作業ができる。
8週 中ぐり 中ぐり盤の基本操作を修得し、中ぐり加工ができる。
4thQ
9週 歯切り加工 歯切り加工について説明できる。
ホブ盤による歯車の加工と検査ができる。
10週 分解組立 手巻きのウィンチの構造を理解し,分解・組立作業ができる.
11週 マシニングセンタ マシニングセンタについて説明できる。
基本プログラムが作成できる。
12週 レーザ加工・板金 レーザ加工とCAD/CAMについて説明できる。
板金加工、スポット溶接ができる。
13週 グループワーク 機械加工について調査を行いポスターにまとめることができる。
14週 グループワーク 機械加工についてまとめたポスターにもとづいて口頭発表と質疑応答ができる。
15週 まとめ 安全に対する姿勢と、身についた機械加工技術について自己評価することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。3前4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1,前15
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1,前15
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前1,前15
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3前4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3前4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4前4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3前11
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3前13
アーク溶接の基本作業ができる。3前13
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3後5,後6
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4後5,後6
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4前10,後11
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3前10,後7
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4前11
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3前6,前7,後11,後12
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。3前6,前7,後11,後12
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。2前2,前3

評価割合

実習レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000