金属材料学Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 金属材料学Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 井上 聡

到達目標

1.機械材料に求められる性質ならびに金属材料の性質と用途を説明できる。
2.金属の代表的な結晶構造ならびに合金の構造について実例をあげて具体的に説明できる。
3.金属の変形機構と強化機構、加工硬化と再結晶について説明できる。
4.相律と2元系平衡状態図により、金属と合金の状態変化、凝固組織の説明ができる。
5.金属の機械的性質の意味とその評価方法(引張り試験、硬さ試験、衝撃試験など)、疲労、クリープについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
金属の変形機構と強化機構、加工硬化と再結晶について説明できる。金属の変形機構と強化機構、加工硬化と再結晶について具体例を挙げて詳細に説明できる。金属の変形機構と強化機構、加工硬化と再結晶について概ね説明できる。金属の変形機構と強化機構、加工硬化と再結晶について説明できない。
相律と2元系平衡状態図により、金属と合金の状態変化、凝固組織の説明ができる。相律と2元系平衡状態図により、金属と合金の状態変化、凝固組織の説明が詳細にできる。相律と2元系平衡状態図により、金属と合金の状態変化、凝固組織の説明が概ねできる。相律と2元系平衡状態図により、金属と合金の状態変化、凝固組織の説明ができない。
金属の機械的性質の意味とその評価方法(引張り試験、硬さ試験、衝撃試験など)、疲労、クリープについて説明できる。金属の機械的性質の意味とその評価方法(引張り試験、硬さ試験、衝撃試験など)、疲労、クリープについて詳細に説明できる。金属の機械的性質の意味とその評価方法(引張り試験、硬さ試験、衝撃試験など)、疲労、クリープについて概ね説明できる。金属の機械的性質の意味とその評価方法(引張り試験、硬さ試験、衝撃試験など)、疲労、クリープについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械や構造物にはさまざまな金属材料が使用されている。これらの金属材料は、設計・製作を担当する機械技術者が、目的や使用条件に合った最適な材料を選択し、最適な状態で使用するものである。
金属材料学Ⅰでは、鉄鋼材料や非鉄金属材料について学習する上で必要となる金属材料の基本特性ならびに機械的性質とその評価法について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を行なう。授業中の質問は出席番号札により指名する。
注意点:
公休以外の理由による追試験は行なわない。追試験は80点満点とする。

1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
周期表と金属元素・金属の特性
金属の特性を説明できる。
2週 金属の結晶構造(1) 金属の結晶構造について説明ができ、格子定数や充填率などの計算ができる。
3週 金属の結晶構造(2)・結晶面および方向の表示法 金属の結晶構造について説明ができ、格子定数や充填率計算ができる。
ミラー指数による結晶面および方向の表示ができる。
4週 金属の顕微鏡組織・多結晶と単結晶・結晶粒度 金属の顕微鏡組織について説明できる。
結晶粒度の表示法を説明でき、結晶粒度ならびの結晶粒の大きさの計算ができる
5週 合金の構造・固体拡散 合金の構造を説明できる。
固体拡散について説明でき、簡単な計算ができる。
6週 変形機構・格子欠陥・転位 金属の変形機構と転位について説明できる。
7週 加工硬化と再結晶・冷間加工と熱間加工 加工硬化と再結晶について説明でき、再結晶温度を計算できる。
冷間加工と熱間加工の違いを説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験答案の返却と解説 後期中間試験答案の返却と解説
10週 状態変数・相律・平衡状態図(1) 状態変数と相律を説明できる。
平衡状態図の成り立ちを理解し説明できる。
11週 平衡状態図(2) 平衡状態図(全率固溶体、共晶反応)にもとづいて合金の凝固過程や組織の説明ができる。
12週 平衡状態図(3) 平衡状態図(包晶反応、その他)にもとづいて合金の凝固過程や組織の説明ができる。
13週 金属の強化機構 金属の強化機構について説明できる。
14週 機械的性質と評価法 機械的性質と評価法について説明できる。
15週 まとめ 後期末試験答案の返却と解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000