水力学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 水力学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 市川常雄著「水力学・流体力学」(朝倉書店)、その他プリント使用
担当教員 村松 久巳

到達目標

1.流体の性質について、基本的な事項を説明できる。                2.圧力の概念を理解して、流体静力学の計算ができる。
3.流体運動の基本を理解し、ベルヌーイの定理による計算ができる。(B1-2)  4.運動量の法則の基本を理解し、それを用いた計算ができる。
5.層流と乱流について理解し、レイノルズ数と速度分布の説明ができる。    6.管路における損失の基本的な計算が行える。
7.物体に働く力を理解し、抗力と揚力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.流体の性質について、基本的な事項を説明できる。□密度、体積弾性係数、粘性、表面張力の説明ができ、これらの計算が正確にでき、単位を正しく付けることができる。□密度、体積弾性係数、粘性、表面張力の説明ができ、これらの計算ができる。□密度、体積弾性係数、粘性、表面張力の説明ができない、これらの計算ができない。
2.圧力の概念を理解して、流体静力学の計算ができる。□複数の液中計による圧力の計算ができる。 □静止流体中の平面壁に作用する荷重の基礎的な計算ができると共に、応用できる。 □浮力に関する基礎的な計算と浮体に関する計算ができる。□液中計による圧力の計算ができる。 □静止流体中の平面壁に作用する荷重の基礎的な計算ができる。 □浮力に関する基礎的な計算ができる。□液中計による圧力の計算ができない。 □静止流体中の平面壁に作用する荷重の基礎的な計算ができない。 □浮力に関する基礎的な計算ができない。
3.流体運動の基本を理解し、ベルヌーイの定理による計算ができる。(B1-2)□連続の式とベルヌーイの定理を管路内の流れ、ピト-管およびベンチュリー管などに適用して、基礎的な計算ができる。 □連続の式とベルヌーイの定理を理解し、基礎的な計算ができる。□連続の式とベルヌーイの定理を理解できず、基礎的な計算ができない。
4.運動量の法則の基本を理解し、それを用いた計算ができる。□運動量の法則を応用して、曲管路に作用する力や噴流が衝突する物体に作用する力の計算ができる。□運動量の法則を理解し、この法則を用いた基礎的な計算ができる。 □運動量の法則を理解し、この法則を用いた基礎的な計算ができない。
5.層流と乱流について理解し、レイノルズ数と速度分布の説明ができる。□層流、乱流および遷移の基本的な特性を説明できる。 □管内の速度分布を図示でき、応用の計算ができる。□層流、乱流の基本的な特性を説明できる。 □管内の速度分布を図示でき、基礎的な計算ができる。□層流、乱流の基本的な概念を説明できない。 □管内の速度分布を図示できない。
6.管路における損失の基本的な計算が行える。□管摩擦と管路における諸損失に関する基礎的計算ができ、実際の管路への応用ができる。□管摩擦と管路における諸損失に関する基礎的計算ができる。 □管摩擦と管路における諸損失に関する基礎的計算ができない。
7.物体に働く力を理解し、抗力と揚力を計算できる。□流れに置かれた物体に作用する力を説明できる。 □抗力と揚力の発生の原理を説明でき、それらの計算ができる。□流れに置かれた物体に作用する力を説明できる。 □抗力と揚力の計算ができる。□流れに置かれた物体に作用する力を説明できない。 □抗力と揚力の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (B1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (B1-2) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 生産現場における機械技術のうちで、古代から活用され、現代でも発展している大きな分野の一つが流体工学であり、機械工学の中で重要な学問分野として位置付けられている。その応用は、気象学などの自然エネルギーの解析から、ポンプ、コンプレッサなどの流体機械、自動車、航空機のエンジンなどの設計、土木建築にまで多岐にわたり、最近の地球環境問題にも深く関係する。
授業の進め方・方法:
本講義では、流体工学に関する基礎的な知識と理論、応用について解説すると共に、演習問題を解き、内容の確実な修得を目指す。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス プログラム学習・教育目標、授業概要・目標、評価方法と基準等の説明、
流体の性質(密度、体積弾性係数)を説明できる。
2週 流体の性質 流体の性質(粘性、表面張力)を説明できる。
3週 流体静力学 圧力、パスカルの原理を説明できる。
4週 流体静力学 圧力計を説明できる。
5週 流体静力学 重力の場で静止している流体を説明できる。
6週 流体静力学 浮力を説明できる。
7週 前期中間試験 筆頭試験
8週 流体静力学 中間試験返却・解説、 
固体壁に働く流体の力 を説明できる。
2ndQ
9週 流体静力学 固体壁に働く流体の力 を説明できる。
10週 流体運動の基礎 流線、連続の式 を理解し、説明できる。
11週 流体運動の基礎 ベルヌーイの定理を理解し、説明できる。
12週 流体運動の基礎 ベルヌーイの定理を適用できる。
13週 流体測定法 ピトー管、ベンチュリ管を理解し、説明できる。
14週 流体測定法 オリフィス、せきを理解し、説明できる。
15週 前期末試験 筆頭試験
16週 流体運動の基礎 期末試験返却・解説、
キャビテーションを理解し、説明できる。
後期
3rdQ
1週 流体運動の基礎 運動量の法則 を理解し、説明できる。
2週 流体運動の基礎 運動量の法則 を適用できる。
3週 流体運動の基礎 角運動量の法則 を理解し、説明できる。
4週 粘性流体の流れ 平行二面間と円管内の層流を理解し、説明できる。
5週 粘性流体の流れ 層流と乱流、レイノルズ数を理解し、説明できる。
6週 粘性流体の流れ 速度分布、境界層を理解し、説明できる。
7週 後期中間試験 筆頭試験
8週 管路の流れ 中間試験返却・解説、
円管における圧力損失を理解し、説明できる。
4thQ
9週 管路の流れ 管摩擦損失を理解し、説明できる。
10週 管路の流れ 管路における総損失を理解し、説明できる。
11週 管路の流れ 管路における総損失を理解し、説明できる。
12週 抗力と揚力 圧力抵抗、摩擦抵抗を理解し、説明できる。
13週 抗力と揚力 翼、揚力を理解し、説明できる。
14週 次元解析と相似則 無次元数を理解し、説明できる。
15週 学年末試験 筆頭試験
16週 まとめ 期末試験返却・解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000