電力工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電力工学
科目番号 2018-138 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「電力工学」(改訂版) 江間敏・甲斐隆章 コロナ社
担当教員 大津 孝佳

到達目標

1.日本のエネルギー事情を説明できる。
2.発電所から消費地までの電気の流れを説明できる。
3.火力発電のしくみと熱サイクルを説明できる。
4.熱力学の法則とランキンサイクルを説明できる。
5.水力発電の仕組みと水力設備を説明できる。
6.再生エネルギーについて説明できる。
7.送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を説明できる。(C1-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.日本のエネルギー事情を理解する。□日本のエネルギー事情について、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□日本のエネルギー事情を説明できる□日本のエネルギー事情を説明できない。
2.発電所から消費地までの電気の流れを理解する。□発電所から消費地までの電気の流れについて、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□発電所から消費地までの電気の流れを説明できる。□発電所から消費地までの電気の流れを説明できない。
3.火力発電のしくみと熱サイクルを理解する。□火力発電のしくみと熱サイクルについて、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□火力発電のしくみと熱サイクルを説明できる。□火力発電のしくみと熱サイクルを説明できない。
4.熱力学の法則とランキンサイクルを理解する。□熱力学の法則とランキンサイクルについて、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□熱力学の法則とランキンサイクルを説明できる。□熱力学の法則とランキンサイクルを説明できない。
5.水力発電の仕組みと水力設備を理解する。□水力発電の仕組みと水力設備について、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□水力発電の仕組みと水力設備を説明できる。□水力発電の仕組みと水力設備を説明できない。
6.送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を理解する。(C1)□送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式について、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を説明できる。□送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今日の社会は電力を基幹エネルギーとして成り立っている。
授業の進め方・方法:
電力工学はきわめて広い範囲にかかわるが、ここでは発変電工学(前半)と送配電工学(後半)を主体に講義する。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気エネルギー 電気エネルギーをつくる(発電工学)
2週 電気エネルギー 電気エネルギーを送る(送配電工学)
3週 火力発電 火力発電のしくみと構成
4週 火力発電 火力発電の熱サイクルと熱力学の法則
5週 火力発電 水蒸気の一般特性
6週 火力発電 等温変化と断熱変化
7週 火力発電 カルノーサイクルとランキンサイクル
8週 火力発電 答え合わせ、再生・再熱・コンバインドーサイクル発電
2ndQ
9週 火力発電 ボイラと蒸気タービン
10週 火力発電 火力の環境対策設備
11週 水力発電 水力発電の概要と理論水力
12週 水力発電 水力発電の設備
13週 水力発電 水車と調速機
14週 再生可能エネルギー 太陽光・風力
15週 再生可能エネルギー 地熱・バイオマス・燃料電池
16週
後期
3rdQ
1週 送配電工学 答え合わせ、電気事業と送電電圧の歴史
2週 送配電工学 送電方式と周波数
3週 送配電工学 架空送電線路
4週 送配電工学 送電鉄塔と電線のたるみ
5週 送配電工学 架空送電線路と雷
6週 送配電工学 架空送電線路と風、雪などの気象対策
7週 送配電工学 地中送電線路と電力用ケーブル
8週 送配電工学 架空送電線路の抵抗、インダクタンスと静電容量
4thQ
9週 送配電工学 送電線路の等価回路
10週 送配電工学 送電線路の電力円線図
11週 送配電工学 避雷器と誘導障害
12週 送配電工学 故障計算と中性点接地方式
13週 変電所 変電所
14週 変電所 保護継電器
15週 電力システム 電力システム
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4後13
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000
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0000000