電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 2018-222 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 これならわかる電気数学 ほか プリントなど
担当教員 野毛 悟

到達目標

(1) 文字式による連立方程式をたてることができ,これを解くことができる
(2) 電磁気現象に必要な三角関数を理解し、加法定理をはじめとする三角関数の関係式を計算することができる.
(3) 複素数の計算ができる.
(4) 三角関数を含んだ微分、積分の計算が行なえる.
(5) 電界や電荷に作用する力、静電容量の計算が行える.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
文字式による連立方程式をたてることができ,これを解くことができる文字式による連立方程式をたてることができ,これをほぼ間違いなく正確に解くことができる文字式による連立方程式をたてることができ,これをほぼ正しく解くことができる文字式による連立方程式をたてることができない
電磁気現象に必要な三角関数を理解し、加法定理をはじめとする三角関数の関係式を計算することができる三角関数を理解し、加法定理をはじめとする三角関数の関係式を正しく計算することができる三角関数を理解し、加法定理をはじめとする三角関数の関係式を計算することができる三角関数を理解し、加法定理をはじめとする三角関数の関係式を計算することができない
複素数の計算ができる複素数の四則演算など基本的な計算ができ、直交座標と極座標の変換を用いた計算ができる複素数の四則演算など基本的な計算ができる複素数の計算ができない
電磁気学に必要な基本的な微分積分の計算ができる電磁気学に必要な基本的な微分積分の計算が正しく行える電磁気学に必要な基本的な微分積分の計算が、ヒントなどあればほぼ正しく行える電磁気学に必要な基本的な微分積分の計算が行えない
電界や電荷に作用する力、平行平板コンデンサなどの静電容量の計算が行える. 電界や電荷に作用する力、平行平板コンデンサなどの静電容量の計算が正しく行える. 電界や電荷に作用する力、平行平板コンデンサなどの静電容量の計算がほぼ正しく行える. 電界や電荷に作用する力、平行平板コンデンサなどの静電容量の計算が行えない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電磁気学は,工学的な専門分野の基礎となる重要な科目である.2年では,電磁気学への導入として学習に不可欠な電気数学を身につけるとともに、数学の表記で示される電磁気の基本事象のいくつかについて学習する.特にクーロン力、電荷と電界、電界と電位の関係や電流と磁界の関係を取り上げ学習する.
授業の進め方・方法:
毎回ワークシート形式の講義ノートを配布し、例題をベースにシートを完成させる。
練習問題を解く事により、理解を深めるように努める。
宿題あるいは次回の授業時に小テストを行い、知識の定着を図る。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数と数式(1) 授業概要・目標,スケジュール,評価方法と基準等の説明  数と電気 因数分解
2週 数と数式(2) オームの法則 指数法則 1元1次方程式 1元2次方程式 連立1次方程式
3週 三角関数(1) 三角関数のグラフ 電圧・電流の波形 角速度 交流の一般式
4週 三角関数(2) 加法定理 2倍角・半角の法則
5週 三角関数(3) 逆三角関数 三角関数の関係
6週 電界と電位 クーロンの法則と電荷
7週 静電容量 静電容量とは 静電容量の計算
8週 総合演習1 到達度チェック
2ndQ
9週 行列式 試験の解説と復習 行列式の計算方法 連立方程式と行列式 電気回路と行列式
10週 ベクトル ベクトルとスカラ 三角形法と平行四辺形法 交流回路とベクトル
11週 複素数(1) 複素単位と電気 複素数の性質 虚数 j の働き
12週 複素数(2) 複素数と正弦波との関係 ベクトルインピーダンス ド・モアブルの定理
13週 対数 常用対数 自然対数 デシベル
14週 総合演習2 練習問題
15週 前期のまとめ 期末試験に備えた学習内容の整理
16週
後期
3rdQ
1週 微分(1) 微分の定義 合成関数の微分
2週 微分(2) 三角関数の微分 指数関数の微分 対数関数の微分
3週 微分(3) 微分の応用
4週 不定積分(1) 不定積分とは 積分の性質 三角関数の積分
5週 不定積分(2) 置換積分
6週 不定積分(3) 部分積分
7週 総合演習3 到達度チェック 
8週 電位差 電位の傾きと電界 
4thQ
9週 電流と磁界・電磁誘導 電流による磁気現象・電磁誘導現象とは
10週 定積分(1) 定積分の性質
11週 定積分(2) 置換積分法
12週 定積分(3) 部分積分法
13週 ガウスの定理 ガウスの定理
14週 総合演習4 後期学習範囲の練習問題と解説
15週 1年間のまとめ 期末試験に備えた学習内容の整理
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。2
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。2
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。2

評価割合

試験宿題小テスト態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力405500050
専門的能力405500050
分野横断的能力0000000