電力工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電力工学
科目番号 2021-157 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「電力工学」(改訂版) 江間敏・甲斐隆章 コロナ社
担当教員 大津 孝佳

到達目標

1.日本のエネルギー事情を説明できる。
2.発電所から消費地までの電気の流れを説明できる。
3.火力発電のしくみと熱サイクルを説明できる。
4.熱力学の法則とランキンサイクルを説明できる。
5.水力発電の仕組みと水力設備を説明できる。
6.再生エネルギーについて説明できる。
7.送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を説明できる。(C1-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.日本のエネルギー事情を理解する。□日本のエネルギー事情について、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□日本のエネルギー事情を説明できる□日本のエネルギー事情を説明できない。
2.発電所から消費地までの電気の流れを理解する。□発電所から消費地までの電気の流れについて、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□発電所から消費地までの電気の流れを説明できる。□発電所から消費地までの電気の流れを説明できない。
3.火力発電のしくみと熱サイクルを理解する。□火力発電のしくみと熱サイクルについて、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□火力発電のしくみと熱サイクルを説明できる。□火力発電のしくみと熱サイクルを説明できない。
4.熱力学の法則とランキンサイクルを理解する。□熱力学の法則とランキンサイクルについて、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□熱力学の法則とランキンサイクルを説明できる。□熱力学の法則とランキンサイクルを説明できない。
5.水力発電の仕組みと水力設備を理解する。□水力発電の仕組みと水力設備について、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□水力発電の仕組みと水力設備を説明できる。□水力発電の仕組みと水力設備を説明できない。
6.送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を理解する。(C1)□送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式について、専門用語、数値等を用いて分かりやすく説明できる。□送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を説明できる。□送配電では送電方式、架空送電線路の構成、電力用ケーブル、送電線路の等価回路、故障計算法と中性点接地方式を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今日の社会は電力を基幹エネルギーとして成り立っている。
この科目は企業での高電圧/電磁環境信頼性評価を担当していた教員が、その経験を活かし、高電圧送電や電気環境信頼性、最新の高電圧計測技術等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
電力工学はきわめて広い範囲にかかわるが、ここでは発変電工学(前半)と送配電工学(後半)を主体に講義する。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.評価については、評価割合に従って行います。ただし、 適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
3.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
4.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時 間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間 の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気エネルギー 電気エネルギーをつくる(発電/送配電工学)
2週 火力発電 火力発電のしくみと構成、火力発電の熱サイクルと熱力学の法則
3週 火力発電 水蒸気の一般特性、等温変化と断熱変化、
4週 火力発電 カルノーサイクルとランキンサイクル、再生・再熱・コンバインドーサイクル発電
5週 火力発電 ボイラと蒸気タービン、火力の環境対策設備
6週 水力発電 水力発電の概要と理論水力、水力発電の設備、水車と調速機
7週 原子力力発電 原子力発電の原理と主要設備
8週 再生可能エネルギー 太陽光・風力、地熱・バイオマス・燃料電池
2ndQ
9週 送配電工学 電気事業と送電電圧の歴史、送電方法と周波数
10週 送配電工学 架空送電線路、送電鉄塔と電線のたるみ
11週 送配電工学 架空送電線路と雷、架空送電線路と風、雪などの気象対策
12週 送配電工学 地中送電線路と電力ケーブル、架空送電線路の抵抗、インダクタンスと静電容量
13週 送配電工学 送電線路の等価回路、送電線路の電力円線図
14週 送配電工学 避雷器と誘導障害、故障計算と中性点接地方式
15週 発変電 変電所、保護継電器
16週 電力システム 電力システム

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前2,前3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前2,前3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前2,前3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前2,前3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前2,前3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前2,前3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前2,前3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前2,前3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前1
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前2,前3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前3,前4,前5
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
電力システムの経済的運用について説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4前6
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4前2,前3,前4,前5
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4前7
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4前8
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4前1,前5,前8

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000
0000000
0000000