情報処理基礎

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報処理基礎
科目番号 2022-268 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 IEC、インターネット社会を生きるための情報倫理 改訂版、実教出版、2018.IPA、IT時代の危機管理入門情報セキュリティ五訂版、実教出版、2019.
担当教員 西村 賢治,鈴木 康人

到達目標

1.コンピュータやそれを利用した機器を適切なモラルと使用法の下で使用できる
2.コンピュータ社会における情報機器の利便性と利用における弊害について説明できる
3.コンピュータの構成要素や情報の表現方法の違いによる特徴を説明し、コンピュータが扱っている数値計算を行うことができる
4.オフィスツールを正しく利用できる
5.コンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定し、処理させることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータやそれを利用した機器を適切なモラルと使用法の下で使用できるコンピュータを適切なモラルと使用法の下で使用できるコンピュータを適切なモラルや使用法の下で使用できない
評価項目2オフィスツールを正しく利用できるオフィスツールのうち一部を正しく利用できるオフィスツールを正しく利用できない
評価項目3コンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定し、処理させることができるコンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定することができるコンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定することができない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータ組み込み機器の普及により情報社会となった現在では、コンピュータの関わる世界でも実社会と同様にルールとマナーが求められる時代になってきている。特に、最近ではコンピュータ組み込み機器やネットワークを利用した際にルールやマナー、知識の欠如を原因としてトラブルに関わることが増えてきている。これらの現状を踏まえ、普段から利用する機会の多いコンピュータ利用機器に関連して情報モラルと情報セキュリティを含めた知識を広く講義し、情報社会においてこれらの機器を適正に使えるための基礎を教授することを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業は毎回、講義と演習を行う形式を基本とする。講義中、演習中に質問がある場合は内容によらず積極的に質問を行うこと。
定期考査前には模擬試験の実施を原則とする。
通年成績における試験の配分と配点比は次のとおりとする;前期40%(中間期 20%、期末 20%)、後期30%(中間期 15%、学年末 15%)
通年成績における演習課題の評価の配分比は次のとおりとする;前期中間期 5%、前期期末期 5%、後期中間期 10%、後期期末期 10%
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。講義計画の順番はマルウェアの流行状況等によって変更する場合がありえます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総合情報センタ利用案内 本校のネットワーク利用の規則を了解している、Moodleへログインできる、パスワードを変更できる
2週 本校オンラインシステム利用案内 Office365にログインできる、多段階認証・多要素認証の設定が出来る、Teamsにおける情報の発信について注意事項を理解できる
3週 電子メールの利用 メールアドレスの構造を理解できる、メールを丁寧に書くことができる
4週 情報セキュリティとネット被害 コンピュータやスマートフォンに対する不正行為と対策、用語を理解できる
5週 個人情報と知的財産 個人情報と知的財産(特に著作権)について用語や法律を理解できる
6週 情報の受信と発信 ネットワーク内で情報を受信、発信する際の注意事項を理解できる
7週 模擬試験 中間試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
8週 試験返却/コンピュータの使い方とセキュリティ 試験解答返却と解説、ネットにつながっていることを前提としたコンピュータの使い方について理解できる
2ndQ
9週 コンピュータの仕組み コンピュータの簡単な仕組み、2進数と10進数の対応を理解できる
10週 基数変換 整数2進数、10進数、16進数の基数変換を行うことができる、ゲート回路の基本的な動作を理解できる
11週 ゲート回路の応用 ゲート回路の応用のされ方を理解できる、バイト換算について計算できる
12週 2進数の乗算と減算 2進数でみた乗算について理解できる、負の数を理解し計算できる
13週 実数の2進数表現、OSの働き 実数の2進数表現(浮動小数表現)を理解できる、OSの働きについて理解できる
14週 インターネットに関する補足 OSI参照モデルを用いたインターネットの動きを理解できる、通信速度について計算できる、圧縮について理解できる
15週 模擬試験 前期期末試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
16週
後期
3rdQ
1週 オフィスソフト(1) ワープロソフトによる文書作成の概要を説明できる
2週 オフィスソフト(2) 表計算ソフトによるデータの整理ができる、データ解析(平均値等)の計算が出来る
3週 オフィスソフト(3) 表計算ソフトによるデータの整理ができる、データ解析・可視化(グラフの作成)を行える
4週 オフィスソフト(4) ワープロソフトによる文書へ表計算ソフトの結果(グラフ、表)を添付できる
5週 オフィスソフト(5) プレゼンテーションソフトを使用できる、データの種類を区別し収集・整理を行える、昨今のデータ利活用とAIの関係を説明できる
6週 オフィスソフト(6) プレゼンテーションソフトを使用できる、データサイエンスのサイクル、データの種類と収集について説明できる
7週 模擬試験/オフィスソフト(7) 後期中間試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する/プレゼンテーションソフトを利用してプレゼンテーションを実施できる
8週 試験返却/コンピュータを利用した問題解決(1) 中間試験解説/コンピュータの基本的な処理について理解できる
4thQ
9週 コンピュータを利用した問題解決(2) コンピュータを利用した問題解決-アルゴリズムについて理解できる
10週 コンピュータを利用した問題解決(3) コンピュータを利用した問題解決-アルゴリズムが複数あることについて理解できる
11週 コンピュータを利用した問題解決(4) モジュール化について理解できる
12週 コンピュータを利用した問題解決(5) 現実の問題をシミュレーションで解くことについて、その特徴を理解できる
13週 コンピュータを利用した問題解決(6) 現実の問題をシミュレーションで解くことについて、その特徴を理解できる
14週 コンピュータを利用した問題解決(7) これまで学習してきた内容を基に問題を解く
15週 模擬試験 情報セキュリティとデータ倫理について説明できる、学年末試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後1,後2,後3,後4
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後1,後2,後3,後4
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。1後1,後2,後3,後4
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前1,前5,前6,前8
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前1,前3,前5,前6,前8,前13
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。1前5,前6,前8
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前3,前5,前6,前8,前13
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前11,前12
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前9,前10
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前3,前4,前6,前8,前10,前13,前14
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後10,後11,後12,後13,後14
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前13
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前2,前3,前4,前5,前6,前8
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前5,前6,前8,後5,後6,後8
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前5,前6,前8,後5,後6,後8
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前5,前6,前8,後5,後6,後8
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前3,前5,前6,前8,後5,後6,後8
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前5,前6,前8,後5,後6,後8
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前6,前8,後5,後6,後8
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性法令やルールを遵守した行動をとれる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前13
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2前3,前4,前5,前6,前8
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2前4,前5,前6,前8

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000