電気電子機器

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気電子機器
科目番号 2023-167 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電気機器工学Ⅰ、尾本義一・他、電気学会、オーム社
担当教員 高野 明夫

到達目標

1.直流機の電機子巻線の回路図を描ける。直流機の原理を説明しできる。直流機の主要な特性計算ができる。 
2.変圧器の原理を説明できる。変圧器の等価回路が描ける。変圧器の特性計算ができる。
3.回転磁界の発生原理が説明できる。誘導機の等価回路を描き、主要な特性計算ができる。
4.同期機のベクトル図を描ける。同期機の主要な特性計算ができる。同期電動機では力率1運転ができる理由を説明できる。
5.回転機の応用事例を挙げ、その回転機が用いられている理由を説明できる。(C1-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.直流機の電機子巻線の回路図を描ける。直流機の原理を説明しできる。直流機の主要な特性計算ができる。 □電機子巻線の回路図を描き、並列回路数を読み取れる。 □直流電動機の原理を数式を用いて説明できる。 □直流発電機の自己励磁現象について図を用いて分かりやすく説明できる。 □直流機の主要な特性計算を全て正しく行える。□電機子巻線の回路図を描ける。 □直流電動機の原理を説明できる。 □直流発電機の自己励磁現象について説明できる。 □直流機の主要な特性計算をほぼ正しく行える。□電機子巻線の回路図が描けない。 □直流電動機の原理を説明できない。 □直流発電機の自己励磁現象を説明できない。 □直流機の主要な特性計算を正しく行えない。
2.変圧器の原理を説明できる。変圧器の等価回路が描ける。変圧器の特性計算ができる。□理想変圧器の原理を、法則に基づいて分かりやすく説明できる。 □専門用語を用いて等価回路を描くことができる。 □変圧器の主要な特性計算を全て正しく行える。□理想変圧器について、その原理を説明できる。 □等価回路を描くことができる。 □変圧器の主要な特性計算をほぼ正しく行える。□理想変圧器について、その原理を説明できない。 □等価回路を描くことができない。 □変圧器の主要な特性計算を正しく行えない。
3.回転磁界の発生原理が説明できる。誘導機の等価回路を描き、主要な特性計算ができる。□回転磁界の発生原理を数式を用いて説明できる。 □専門用語を用いて誘導機の等価回路を描くことができる。 □誘導機の主要な特性計算を全て正しく行える。□回転磁界の発生原理を説明できる。 □誘導機の等価回路を描くことができる。 □誘導機の主要な特性計算をほぼ正しく行える。□回転磁界の発生原理を説明できない。 □誘導機の等価回路を描くことができない。 □誘導機の主要な特性計算を正しく行えない。
4.同期機のベクトル図を描ける。同期機の主要な特性計算ができる。同期電動機では力率1運転ができる理由を説明できる。□円筒型同期機のベクトル図を描けない。 □同期機の主要な特性計算を正しく行えない。 □同期電動機が力率1運転できる理由を説明できない。□円筒型同期機のベクトル図を描くことができる。 □同期機の主要な特性計算をほぼ正しく行える。 □同期電動機が力率1運転できる理由を説明できる。□円筒型同期機のベクトル図を描けない。 □同期機の主要な特性計算を正しく行えない。 □同期電動機が力率1運転できる理由を説明できない。
5.電気機器の応用事例を挙げて説明できる。(C1-3)□電気機器の応用事例を挙げて、詳しく説明できる。 □用いられている回転機の種類を答え、その回転機が用いられている理由を説明できる。 □性能向上のために回転機に施すべき改善点を論じることができる。□電気機器の応用事例を挙げて説明で切きる。□回転機の応用事例を挙げられない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子機器はエネルギー変換機器であり、電気エネルギーの伝達や変換に重要な役割を果たしている。例えば、発電所の同期発電機によって発生された電気エネルギーは、変圧器を介して消費地に輸送され、電動機などを駆動している。電動機は家庭電化製品のみならず、電気鉄道や自動車、エレベータなど様々な動力源として用いられている。この授業では、電気電子機器として特に重要な変圧器、直流機、誘導機、同期機を採り上げ、その基本的な定常特性に関する解析、計算法について講義する。
授業の進め方・方法:
講義を中心に進める。宿題を課すことがあるので、その場合には期日までに提出すること。
注意点:
1.授業目標5(C1-3)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表(ルーブリック)による。
2.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
3.この科目は学修単位であり、1単位当たり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位当たり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 評価方法を理解できる。電磁気諸現象の原理を理解できる。
2週 直流機 直流機の構造と原理を説明できる。
3週 直流機 直流機の種類と特性について説明できる。
4週 直流機 直流機の損失について説明できる。直流機の計算問題を解くことができる。
5週 変圧器 変圧器の原理、構造を説明できる。
6週 変圧器 変圧器の等価回路を説明できる。
7週 変圧器 変圧器の特性を説明できる。変圧器の計算問題を解くことができる。
8週 誘導機 誘導機の原理と構造を説明できる。回転磁界の発生原理が説明できる。
4thQ
9週 誘導機 誘導機の等価回路を説明できる。
10週 誘導機 ハイランド円線図の原理を説明できる。
11週 誘導機 比例推移について説明できる。誘導機の特性計算ができる。
12週 同期機 同機器の原理と構造を説明できる。円筒型同期機のベクトル図と等価回路を描くことができる。
13週 同期機 突極型同期機のベクトル図を描ける。円筒型同期機の出力を導出できる。
14週 同期機 電動機の力率1運転とV曲線について説明できる。
15週 同期機 電圧変動率と短絡比について説明できる。同機機の特性計算ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力直流機の原理と構造を説明できる。4後1,後2,後7
誘導機の原理と構造を説明できる。4後1,後8,後11
同期機の原理と構造を説明できる。4後1,後7,後11,後12
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4後1,後7,後11,後12

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合6040100
1.直流機の電機子巻線の回路図を描ける。直流機の原理を説明しできる。直流機の主要な特性計算ができる。15015
2.変圧器の原理を説明できる。変圧器の等価回路が描ける。変圧器の特性計算ができる。15015
3.回転磁界の発生原理が説明できる。誘導機の等価回路を描き、主要な特性計算ができる。15015
4.同期機のベクトル図を描ける。同期機の主要な特性計算ができる。同期電動機では力率1運転ができる理由を説明できる。15015
5.電気機器の応用事例を挙げて説明できる。(C1-3)04040